「こんにちわッ、テディちゃでッス!
うきゃァ~ッ!」
「がるる!ぐるーっ!」(←訳:虎です!ヤダーっ!)
こんにちは、ネーさです。
さあ、サクラ咲く3月最終週の読書タイムは、
悲鳴と絶叫ほとばしるこちらの御本を、どうぞ~!

―― 明治の怪談実話 ヴィンテージ・コレクション ――
編者は東雅夫(ひがし・まさお)さん、2014年6月に発行されました。
『KWAIDAN-JITUWA THE REAL GHOST STORIES in MEIJI VINTAGE COLLECTIONS』と
英語題名が付されています。
「ぶるぶるゥ!」(←震えてます)
「ぐっるるっ!」(←訳:じっ実話っ!)
ええ、そうです、実話です。
ですから、手に取ったら、
はい、先ずは……
解説から読み始めましょう!
「……ふァ??」
「がるぅ?」(←訳:解説ぅ?)
御本の巻末、246ページから254ページにかけて掲載されている
編者・東さんによる『編者解説』。
このパートから読み始めれば、
御本全体の印象、
収録されている“怪談実話”への理解度が
ずいぶんと違ってくるはずです。
すなわち、明治という時代に怪談が語られることの意味が、
明らかになる、んですね。
「ふあァ? なぜェ、めいじィ?」
「がるるぅるるぅぐる?」(←訳:明治じゃなきゃだめ?)
明治維新によって
文明開化の波が日本を覆いました。
政治体制の一新、
暦の改変、
身分制度と髷は消えましたが……
「おしろがァ、なくなッちゃッたでス!」
「ぐるる~!」(←訳:仏像も~!)
旧い日本の習慣や文化が無理矢理に、
次々と消し去られていった明治の初め。
けれど、そこにフィードバックというか
反動現象が生じるのもまた必然だったのでしょうか。
昔の日本を全否定しちゃうのはどうなんだろう?
何から何まで悪いことばっかり、じゃなかったよね?
「だからァ~?」
「がるぐる?」(←訳:怪談復活?)
編者・東さんの解説では、
明治二十年代を境に
怪談はふたたび文化の表舞台に返り咲きます。
三遊亭圓朝さんの速記本『怪談牡丹燈籠』がベストセラーになり、
井上圓了さんが東京帝国大学で『不思議研究会』を旗揚げし、
やがて泉鏡花さんが幻想文学に本領を発揮し、
のちに柳田國男さんが佐々木喜善さんの話をもとに
『遠野物語』を著す――
維新の時代=明治が抱える矛盾と混沌が
窺えるムーヴメントですね。
「だからかなッ?」
「ぐるがる!」(←訳:この変化!)
明治の百物語イベントで
細々と……ではなく堂々と語られる怪談には、
江戸の残り香が強い幽霊譚もあれば、
ガラスという近代的な物質が登場するお話、
ロンドンでの怪異を報じたもの、
アメリカの鉄道で起きた出来事もあります。
また、百物語のニュースは新聞の紙面を飾って
世間に波紋をもたらしたのでした。
「えどじだいィとォ、めいじィではァ~…」
「がるるるるるぐる?」(←訳:似てるようで違う?)
この御本に収録されているのは、
受け取り方によっては
“吹けば飛んでしまうような怖いおはなし”
かもしれませんが、
たとえボンヤリとでも
時代の背景や風潮、流行を感じ取った後に本文の
『怪談実話』ねと読み進めば、
見えないモノも見えてきます。
社会の変容、
歪み、澱み、人々が感じだ不安、郷愁、
そして新しい世界への好奇心も。
「……でもねッ!」
「ぐるがるるるがるるる!」(←訳:マジ怖い話もあります!)
そうね~、
とりわけ怖いのは数行で済んじゃう怪談だわね。
容赦ないブッたぎり方が、怖さを倍加します……!
これが近代の怪談実話、なのかしら?
そんなゾクゾクするお話の御本を、
怪談好きさんも
近代の歴史&文化史好きな活字マニアさんも、
ぜひ、一読くださいな~♪
うきゃァ~ッ!」
「がるる!ぐるーっ!」(←訳:虎です!ヤダーっ!)
こんにちは、ネーさです。
さあ、サクラ咲く3月最終週の読書タイムは、
悲鳴と絶叫ほとばしるこちらの御本を、どうぞ~!

―― 明治の怪談実話 ヴィンテージ・コレクション ――
編者は東雅夫(ひがし・まさお)さん、2014年6月に発行されました。
『KWAIDAN-JITUWA THE REAL GHOST STORIES in MEIJI VINTAGE COLLECTIONS』と
英語題名が付されています。
「ぶるぶるゥ!」(←震えてます)
「ぐっるるっ!」(←訳:じっ実話っ!)
ええ、そうです、実話です。
ですから、手に取ったら、
はい、先ずは……
解説から読み始めましょう!
「……ふァ??」
「がるぅ?」(←訳:解説ぅ?)
御本の巻末、246ページから254ページにかけて掲載されている
編者・東さんによる『編者解説』。
このパートから読み始めれば、
御本全体の印象、
収録されている“怪談実話”への理解度が
ずいぶんと違ってくるはずです。
すなわち、明治という時代に怪談が語られることの意味が、
明らかになる、んですね。
「ふあァ? なぜェ、めいじィ?」
「がるるぅるるぅぐる?」(←訳:明治じゃなきゃだめ?)
明治維新によって
文明開化の波が日本を覆いました。
政治体制の一新、
暦の改変、
身分制度と髷は消えましたが……
「おしろがァ、なくなッちゃッたでス!」
「ぐるる~!」(←訳:仏像も~!)
旧い日本の習慣や文化が無理矢理に、
次々と消し去られていった明治の初め。
けれど、そこにフィードバックというか
反動現象が生じるのもまた必然だったのでしょうか。
昔の日本を全否定しちゃうのはどうなんだろう?
何から何まで悪いことばっかり、じゃなかったよね?
「だからァ~?」
「がるぐる?」(←訳:怪談復活?)
編者・東さんの解説では、
明治二十年代を境に
怪談はふたたび文化の表舞台に返り咲きます。
三遊亭圓朝さんの速記本『怪談牡丹燈籠』がベストセラーになり、
井上圓了さんが東京帝国大学で『不思議研究会』を旗揚げし、
やがて泉鏡花さんが幻想文学に本領を発揮し、
のちに柳田國男さんが佐々木喜善さんの話をもとに
『遠野物語』を著す――
維新の時代=明治が抱える矛盾と混沌が
窺えるムーヴメントですね。
「だからかなッ?」
「ぐるがる!」(←訳:この変化!)
明治の百物語イベントで
細々と……ではなく堂々と語られる怪談には、
江戸の残り香が強い幽霊譚もあれば、
ガラスという近代的な物質が登場するお話、
ロンドンでの怪異を報じたもの、
アメリカの鉄道で起きた出来事もあります。
また、百物語のニュースは新聞の紙面を飾って
世間に波紋をもたらしたのでした。
「えどじだいィとォ、めいじィではァ~…」
「がるるるるるぐる?」(←訳:似てるようで違う?)
この御本に収録されているのは、
受け取り方によっては
“吹けば飛んでしまうような怖いおはなし”
かもしれませんが、
たとえボンヤリとでも
時代の背景や風潮、流行を感じ取った後に本文の
『怪談実話』ねと読み進めば、
見えないモノも見えてきます。
社会の変容、
歪み、澱み、人々が感じだ不安、郷愁、
そして新しい世界への好奇心も。
「……でもねッ!」
「ぐるがるるるがるるる!」(←訳:マジ怖い話もあります!)
そうね~、
とりわけ怖いのは数行で済んじゃう怪談だわね。
容赦ないブッたぎり方が、怖さを倍加します……!
これが近代の怪談実話、なのかしら?
そんなゾクゾクするお話の御本を、
怪談好きさんも
近代の歴史&文化史好きな活字マニアさんも、
ぜひ、一読くださいな~♪