(♪カラ~ンコロ~ンカラ~ン♪
と、始業の鐘が鳴ったのと同時に
お教室の引き戸を開けて入ってきたのは……)
えへん、お早うございまーす!
「あッ! ネーさだッ!」
「ぐるるがるるがる!」(←訳:ネーさ講師が来たー!)
は~い、出席を取りますよ!
テディちゃ! 虎くーん!
「ふァいッ! テディちゃでスゥ!」
「がるる!」(←訳:虎です!)
では、机の上からオモチャやミニカーを片付けて、
本日の読書タ~イムを始めましょう。
準備していただくテキストはこちら、ですよ~!
―― オカルトゼネコン 富田林組 ――
著者は蒲原二郎さん、’10年3月に発行されました。
『富田林組』は、もちろん『とんだばやしぐみ』とお読みくださいね。
「ふァいッ! とんだばやしィ……おきゃるとォ……おきャ……
ひいいいィ! おかるとォ、こわいィ!」
「がるるるー!ぐるがるるー!」(←訳:ボクも嫌だー!怖いのヤダー!)
はいはーい、落ち着いて。
怖い、ですって?
いーえ、怖くなんかりませんわ。
これは、ひとりの青年の成長の記録であり、
オトナを信じるな!という教訓の物語でもあります。
さあ、覚悟を決めて、
富田林組に飛び込みましょう!
「……ふァいィ~」
「……がるー」
昔むかし、ではない現代の或る日。
『株式会社富田林組』本社を見上げ、
感慨にふける青年がありました。
とうとう、この日が来た!
日本全国にその名をとどろかせる大手建設会社、富田林組!
その富田林組にこの俺が、
お勉強なんて全然デキなかった俺が、
新人社員として入社するー!
彼の名は、田中たもつくん。
希望に燃える田中くんは、でも、入社式に出るより先に、
美女に案内され、配属部署へ引っ張ってゆかれる羽目になりました。
そこは……地下。
えっ? 地下、って?
と狼狽える田中くんに、にったり笑いかける部長さんは……
きっついパンチパーマに仏頂面の……
大仏?!?
「がるるっ?」(←訳:大仏ぅ?)
「どゆことでスかッ、もぐもぐゥ~」
あ、こらっ!
早弁はいけませんよっ、テディちゃ!
寄越しなさい!
「へへんッ、もうたべおわッちゃッたでスゥ~♪」
「ぐるるる~がるるるる?」(←訳:食べちゃった、って、じゃあ御昼ご飯はどうするの?)
「……わきゃッ??」
えへん、話を戻しますわよ。
大仏さまにそっくりのその人は、
『調査部』部長の鬼頭(きとう)さん。
会社の一般業務とはいささか異なる調査部の仕事をつかさどる、
外面は不機嫌な仏像、
内面は鬼のように冷酷非情な人物なのでありました。
鬼頭さん率いる調査部で
田中くんを待ち受ける過酷な運命は……!
明るかった筈の、田中くんの未来は……!
「めでたしィめでたしィ、でスかッ?」
「ぐるるがる~…」(←訳:めでたくなさそうな~…)
笑いを狙ったオバカな御話、と見せかけて、
著者さん、実はみっちり物語を《構築》してあるようです。
昭和の文化やバブリーなセンスが
たっぷりとフリカケられているこの味わい、
可笑しな御本&可笑しなストーリーを探している御方は
ぜひ一度テイスティングを!
(♪カラ~ンコロ~ンカラ~ンコロ~ン♪)
おや、ちょうど時間となったようですね。
では皆さま、存分に早弁なさってくださ~い!
「がるるる~ぐるるぐる~!」(←訳:それではお弁当をいただきま~す!)
「ちぇッ!
おなかがァ、すいたようゥ~!」
*** 付記 ***
先日ご紹介いたしました『退出ゲーム』『初恋ソムリエ』でも
言及いたしました全日本吹奏楽コンクールが
10月30日と31日の両日、東京・杉並区の普門館にて開催されました!
金賞に輝いた中学・高校の吹奏楽部員さんの皆さん、
おめでとうございます!
惜しくも賞を逸した学校の方々にも
盛大な拍手を~!
「ぱちぱちぱちィ~♪」
「がるるるぐる!」(←訳:みんなステキです!)
(私どもの地元・八王子の片倉高校吹奏楽部さんも
金賞を受賞したんですって!
片倉高校の皆さま、おめでとうございます~!)
と、始業の鐘が鳴ったのと同時に
お教室の引き戸を開けて入ってきたのは……)
えへん、お早うございまーす!
「あッ! ネーさだッ!」
「ぐるるがるるがる!」(←訳:ネーさ講師が来たー!)
は~い、出席を取りますよ!
テディちゃ! 虎くーん!
「ふァいッ! テディちゃでスゥ!」
「がるる!」(←訳:虎です!)
では、机の上からオモチャやミニカーを片付けて、
本日の読書タ~イムを始めましょう。
準備していただくテキストはこちら、ですよ~!
―― オカルトゼネコン 富田林組 ――
著者は蒲原二郎さん、’10年3月に発行されました。
『富田林組』は、もちろん『とんだばやしぐみ』とお読みくださいね。
「ふァいッ! とんだばやしィ……おきゃるとォ……おきャ……
ひいいいィ! おかるとォ、こわいィ!」
「がるるるー!ぐるがるるー!」(←訳:ボクも嫌だー!怖いのヤダー!)
はいはーい、落ち着いて。
怖い、ですって?
いーえ、怖くなんかりませんわ。
これは、ひとりの青年の成長の記録であり、
オトナを信じるな!という教訓の物語でもあります。
さあ、覚悟を決めて、
富田林組に飛び込みましょう!
「……ふァいィ~」
「……がるー」
昔むかし、ではない現代の或る日。
『株式会社富田林組』本社を見上げ、
感慨にふける青年がありました。
とうとう、この日が来た!
日本全国にその名をとどろかせる大手建設会社、富田林組!
その富田林組にこの俺が、
お勉強なんて全然デキなかった俺が、
新人社員として入社するー!
彼の名は、田中たもつくん。
希望に燃える田中くんは、でも、入社式に出るより先に、
美女に案内され、配属部署へ引っ張ってゆかれる羽目になりました。
そこは……地下。
えっ? 地下、って?
と狼狽える田中くんに、にったり笑いかける部長さんは……
きっついパンチパーマに仏頂面の……
大仏?!?
「がるるっ?」(←訳:大仏ぅ?)
「どゆことでスかッ、もぐもぐゥ~」
あ、こらっ!
早弁はいけませんよっ、テディちゃ!
寄越しなさい!
「へへんッ、もうたべおわッちゃッたでスゥ~♪」
「ぐるるる~がるるるる?」(←訳:食べちゃった、って、じゃあ御昼ご飯はどうするの?)
「……わきゃッ??」
えへん、話を戻しますわよ。
大仏さまにそっくりのその人は、
『調査部』部長の鬼頭(きとう)さん。
会社の一般業務とはいささか異なる調査部の仕事をつかさどる、
外面は不機嫌な仏像、
内面は鬼のように冷酷非情な人物なのでありました。
鬼頭さん率いる調査部で
田中くんを待ち受ける過酷な運命は……!
明るかった筈の、田中くんの未来は……!
「めでたしィめでたしィ、でスかッ?」
「ぐるるがる~…」(←訳:めでたくなさそうな~…)
笑いを狙ったオバカな御話、と見せかけて、
著者さん、実はみっちり物語を《構築》してあるようです。
昭和の文化やバブリーなセンスが
たっぷりとフリカケられているこの味わい、
可笑しな御本&可笑しなストーリーを探している御方は
ぜひ一度テイスティングを!
(♪カラ~ンコロ~ンカラ~ンコロ~ン♪)
おや、ちょうど時間となったようですね。
では皆さま、存分に早弁なさってくださ~い!
「がるるる~ぐるるぐる~!」(←訳:それではお弁当をいただきま~す!)
「ちぇッ!
おなかがァ、すいたようゥ~!」
*** 付記 ***
先日ご紹介いたしました『退出ゲーム』『初恋ソムリエ』でも
言及いたしました全日本吹奏楽コンクールが
10月30日と31日の両日、東京・杉並区の普門館にて開催されました!
金賞に輝いた中学・高校の吹奏楽部員さんの皆さん、
おめでとうございます!
惜しくも賞を逸した学校の方々にも
盛大な拍手を~!
「ぱちぱちぱちィ~♪」
「がるるるぐる!」(←訳:みんなステキです!)
(私どもの地元・八王子の片倉高校吹奏楽部さんも
金賞を受賞したんですって!
片倉高校の皆さま、おめでとうございます~!)