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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ウサギ跳ねる野山へ。

2010-06-25 23:30:33 | ブックス
 ふぅ~、大変な金曜日でしたね~……
 皆さま寝不足でふらついちゃったりしませんでしたか?
 こんにちは、ネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでス! らりほォ~♪」
「がるる!がるっ!」(←訳:虎です!やたっ!)

 ええ、ヤタガラス軍団、やってくれましたね!
 そこで本日は祝勝会を兼ねて美味しいものをパクっと……
 ではなくて、えへんっ、
 疲れた心身と眼に麗しい一冊を御紹介いたしましょう。
 こちらを、どうぞ~!


 
                 ―― 図説 英国湖水地方 ――



 著者は小野まり さん、’10年3月に発行されました。
 副題に『ナショナルトラストの聖地を訪ねる』とあります。
 
「あはッ♪ ひょうしはァ、ぴーたーくんのおうちィでスねッ!」
「がるがるる~!」(←訳:可愛い~!)

 私たち日本人には
 《ピーターラビットくんの故郷》として知られる
 イングランドの北西域――湖水地方。
 そして、これもまたよく知られていることですが、
 湖水地方には実にたくさんの、
 『ナショナルトラスト』の財産があります。
 ポターさんが暮らしたヒルトップもそうですし、
 カントリーハウス、農場など、
 歴史的建造物が点在する緑の土地は
 なんとも美しく、
 『絵本のよう』という形容詞がぴったりです。

「ふァいッ!
 りょこうしゃさんにもォ、だいにんきィ、なのでス!」
「がる~るる~♪」(←訳:行ってみたいよね~♪)

 ならば、この御本は、のどか~で、単純~な
 お軽い旅行ガイドなのか、というと、
 ……そうでもないようです。

 第三章『湖水地方文学散歩』には、
 短いながら、
 ヴィクトリア朝の評論家ジョン・ラスキンさんについて
 記された文章があるのですが……
 これが、存外に重たい!深くて怖い!
 と思わされる傑作です。

 気鋭の評論家、若き新進芸術家たちの庇護者であり、
 『ナショナルトラスト』運動にも影響を与え、
 でも同時に、旧式かつ保守的な部分もあり、
 現代でも、その評価は分かれる《時代の偉人》ラスキンさん……
 
 ラスキンさんが生涯の最期の地と定めたのは
 都会のロンドンではなく、
 湖水地方の高台にある館『ブラントウッド』。
 墓所も、館に程近い村の教会にあるそうです。
 ウェストミンスター寺院に埋葬を、
 と国家から申し出があったにもかかわらず、
 遺言で指示されたのは、
 小さな村の墓地でした……。

「うむッ、それもひとつのォ、しんねんッでスゥ!」
「がるぐるる……」(←訳:どうぞ安らかに……)

 おっと、しんみりしちゃいましたが、
 ポターさんを紹介する明るく楽しいページや、
 トレッキング好きさんの心を騒がせる野山の写真も満載ですよ!
 庭園マニアさんも、きっとうっとり~♪

「おにわのォ、おはながァきれいィでスゥ~!」
「ぐるる~ぐるがるる!」(←訳:サッカーに良さそうな芝生もね!)

 サッカー発祥の地はイタリアであるといわれますが、
 ゲームとして発展させてきたのは
 英国!ですよね。
 読み物としても旅行ガイドとしても楽しめる
 個性ゆたかなヴィジュアルブック、
 週末ののんびり読書タイムに、ぜひ~!

「たッぷりィ、きゅうそくしてェ~」
「がるがるぐるがる!」(←訳:睡眠不足を解消しよう!)