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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

南の風、南の鳥。

2010-06-18 23:14:49 | ブックス
 これが梅雨だ~!的なお天気の東京・多摩地方から、
 こんにちは、ネーさです。
 アフリカの南端のお国には、雨季とかあるのかしら~?

「こんにちわッ、テディちゃでス! かたつむりィ、みましたでス!」
「がるるっ! ぐるるっ!」(←訳:虎ですっ! ツバメくんを見ました!)

 はるか南からやって来たツバメくんたち……
 本日ご紹介いたします一冊も、
 とある南の島の自然と美がたっぷり詰まっているんですよ!
 こちらを、どうぞ~!


 
           ―― もっと知りたい 田中一村 生涯と作品 ――


 
著者は大矢鞆音さん、’10年5月に発行されました。
 『一村』は『いっそん』とお読み下さい。

「むむッ!
 ひょうしのォ、これはァ……??」
「がるぐるぐるー?」(←訳:見かけない鳥さんだねー?)

 御本の表紙画となっているのは
 『ビロウとアカショウビン』という画です。
 見慣れぬ鳥さんの名は、アカショウビン――
 カワセミ科に属するこの鳥さんは、
 奄美大島の森林を背景に
 赤い羽毛が映えて、なんとも印象的ですね♪

「ふむふむゥ!
 あまみィおおしまッ!」
「ぐるるぐる!」(←訳:南の島だね!)

 画家の田中一村さん(本名は孝さん、1908~1977)が
 奄美大島へ移住したのは
 50歳のとき、昭和33年(1958)のことでした。
 以降、一村さんはこの地の景観を画布にうつしとろうと
 心血を注いで描き続けます。
 なんのために?
 お金のために?

 いえ、お金のためにではありませんでした。
 
 一村さんは、
 お金を得ようとして描いたのではないのです。

「ふしぎなァ、えかきさんッ、でスねッ!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:でも凄い迫力だ!)

 お金のためでも名誉のためでもなく
 一村さんが描いた画には、
 観る者を呪縛するほどの力が宿っています。
 一度目にしたら、決して忘れない――
 それが、一村さんの画です。

 TV番組で紹介されたのを機に、
 一村さんの名は一気に知れ渡りました。
 けれど、それまでは全く無名に等しかった一村さんの、
 生い立ち、独学してゆく様子、
 報われなかった長く苦しい時代と、
 ついには奄美に独自の《美》を見出してゆくまでを
 この御本は分かりやすくガイドしてくれます。

 アート好きの御方は、ぜひ御記憶下さい、
 一村さんの名を!
 もう知ってるもん!原画だって見たことあるもん!
 という御方も、楽しく復習を!

「あかしょうびんくんにッ、おあいィしたいィでス!」
「ぐるるるがる!」(←訳:行きたいぞ奄美!)

 じめじめ気分を
 南からの風で吹っ飛ばしましょう!
 皆さま、楽しい週末を!
 そしてサッカー命!の皆さまにも
 どうか歓喜の週末が訪れますように……!

「おォー!」
「がるる!」