つい先日まではジャスミンが、
今はクチナシのお花がなんとも良い香り~…♪
こんにちは、ジャスミンティー大好きなネーさです。
「こんにちわッ、テディちゃでスッ!」
「がるがる!」(←訳:虎ですよ!)
お花の香りに包まれて、さあ、本日もお昼寝タイム、
じゃなくて! 読書タイムと参りましょう!
こちらを、どうぞ~!
―― 洲之内徹 絵のある一生 ――
著者は洲之内徹さん、関川夏央さん、丹尾安典さん、大倉宏さんと他の皆さん、
’07年10月に発行されました。
↑上の画像の、御本の表紙写真の御方が、
洲之内徹(すのうち・とおる)さんです。
「ふむむゥ~、しぶいィ~おじちゃんでスッ!」
「ぐるがるるっ?」(←訳:何者なのかなっ?)
洲之内さんは、画商さん――
画商さんといえば、そうですね、
イメージとしては、
ジェラール・フィリップさん主演の映画『モンパルナスの灯』に出てきたような、
夭折した貧しい画家さんを食いものにする
悪どい人物を思い浮かべる御方も多いでしょう。
儲かりさえすればいいんだ!
流行を作れ!
安く買って高く転売しろ!
「ひどいィ!」
「ぐるるぐる!」(←訳:悪いヤツらだ!)
洲之内さんは、
そんな悪辣画商たちとは大違いの画商さんでした。
実は、前回の記事で御紹介いたしました
長谷川りん二郎さんの作品、
『猫』を買い入れたのが、
他でもない、洲之内さんだったのです。
「えッ? あのッにゃんこッ?」
「がるがるぐるる?」(←訳:タローくんの絵を?)
画家の長谷川さんと、画商の洲之内さんは
深い信頼で結ばれていたようです。
何年も何年も待ちに待って、
ようやっとタローくんの画――『猫』を渡された洲之内さんは、
遠慮、というか、引け目をおぼえました。
これは、いまはもう亡きタローくんを描いた唯一の画。
タローくんをとても慈しんだ長谷川さんは、
手離したくはなかろう……
長谷川さんは言います。
『いいんですよ、お約束したんだから』。
洲之内さんは、答えます。
じゃあ頂戴します、その代わり――
『どこへも売りません』
「ふァ??
がしょうさんなのにィ??」
「がるがるる~る?」(←訳:絵を売らないの~?)
売りません。
洲之内さんは、こう続けます。
『いつまでも僕が持っていることにします』
ニューヨークあたりの大手画廊経営者さんなら、
何だそれは?
オマエはそれでも画商かっ?
画商が絵を売らないでどうする!!
と怒り出すでしょうね。
でも、やっぱり、売らないのです、洲之内さんは。
絵を売り捌くことよりも、
絵を愛することを選んだ洲之内さん。
おかげで、銀座にある洲之内さん経営の『現代画廊』は
いつも赤字だったそうです。
赤字を補うのは、
小林秀雄さんも『当代一』と賞賛した
美術批評をはじめとする文筆業で得たお金。
どこどこまでも真っ直ぐに、
洲之内さんは絵を愛し、
絵に囲まれた人生を送ったのでした……。
「うむッ!
それでェいいのだッ、おじちゃんッ!」
「がるがるがる!」(←訳:いいんだそれで!)
洲之内さんの急逝により、
『現代画廊』は畳まれてしまいました。
しかし、遺された『洲之内コレクション』は
散逸することなく、
宮城県美術館に引き取られます。
『コレクション』の中には、
ええ、確かにありました。
猫のタローくんを描いた長谷川さんの画が!
洲之内さんは約束を守り通し、
誰にも売らなかったのです……。
不思議千万な画商さんにして評論家、
洲之内徹さん。
アート好きさんに、
そして昭和史に興味をお持ちの方々も、
ぜひ一読を!
洲之内さんが成した大きなお仕事が
じわり……と見えてくるかのようですよ!
「ねこのたろーくんッだいすきィなおかたもォ」
「がるがる~♪」(←訳:ぜひぜひ~♪)
今はクチナシのお花がなんとも良い香り~…♪
こんにちは、ジャスミンティー大好きなネーさです。
「こんにちわッ、テディちゃでスッ!」
「がるがる!」(←訳:虎ですよ!)
お花の香りに包まれて、さあ、本日もお昼寝タイム、
じゃなくて! 読書タイムと参りましょう!
こちらを、どうぞ~!
―― 洲之内徹 絵のある一生 ――
著者は洲之内徹さん、関川夏央さん、丹尾安典さん、大倉宏さんと他の皆さん、
’07年10月に発行されました。
↑上の画像の、御本の表紙写真の御方が、
洲之内徹(すのうち・とおる)さんです。
「ふむむゥ~、しぶいィ~おじちゃんでスッ!」
「ぐるがるるっ?」(←訳:何者なのかなっ?)
洲之内さんは、画商さん――
画商さんといえば、そうですね、
イメージとしては、
ジェラール・フィリップさん主演の映画『モンパルナスの灯』に出てきたような、
夭折した貧しい画家さんを食いものにする
悪どい人物を思い浮かべる御方も多いでしょう。
儲かりさえすればいいんだ!
流行を作れ!
安く買って高く転売しろ!
「ひどいィ!」
「ぐるるぐる!」(←訳:悪いヤツらだ!)
洲之内さんは、
そんな悪辣画商たちとは大違いの画商さんでした。
実は、前回の記事で御紹介いたしました
長谷川りん二郎さんの作品、
『猫』を買い入れたのが、
他でもない、洲之内さんだったのです。
「えッ? あのッにゃんこッ?」
「がるがるぐるる?」(←訳:タローくんの絵を?)
画家の長谷川さんと、画商の洲之内さんは
深い信頼で結ばれていたようです。
何年も何年も待ちに待って、
ようやっとタローくんの画――『猫』を渡された洲之内さんは、
遠慮、というか、引け目をおぼえました。
これは、いまはもう亡きタローくんを描いた唯一の画。
タローくんをとても慈しんだ長谷川さんは、
手離したくはなかろう……
長谷川さんは言います。
『いいんですよ、お約束したんだから』。
洲之内さんは、答えます。
じゃあ頂戴します、その代わり――
『どこへも売りません』
「ふァ??
がしょうさんなのにィ??」
「がるがるる~る?」(←訳:絵を売らないの~?)
売りません。
洲之内さんは、こう続けます。
『いつまでも僕が持っていることにします』
ニューヨークあたりの大手画廊経営者さんなら、
何だそれは?
オマエはそれでも画商かっ?
画商が絵を売らないでどうする!!
と怒り出すでしょうね。
でも、やっぱり、売らないのです、洲之内さんは。
絵を売り捌くことよりも、
絵を愛することを選んだ洲之内さん。
おかげで、銀座にある洲之内さん経営の『現代画廊』は
いつも赤字だったそうです。
赤字を補うのは、
小林秀雄さんも『当代一』と賞賛した
美術批評をはじめとする文筆業で得たお金。
どこどこまでも真っ直ぐに、
洲之内さんは絵を愛し、
絵に囲まれた人生を送ったのでした……。
「うむッ!
それでェいいのだッ、おじちゃんッ!」
「がるがるがる!」(←訳:いいんだそれで!)
洲之内さんの急逝により、
『現代画廊』は畳まれてしまいました。
しかし、遺された『洲之内コレクション』は
散逸することなく、
宮城県美術館に引き取られます。
『コレクション』の中には、
ええ、確かにありました。
猫のタローくんを描いた長谷川さんの画が!
洲之内さんは約束を守り通し、
誰にも売らなかったのです……。
不思議千万な画商さんにして評論家、
洲之内徹さん。
アート好きさんに、
そして昭和史に興味をお持ちの方々も、
ぜひ一読を!
洲之内さんが成した大きなお仕事が
じわり……と見えてくるかのようですよ!
「ねこのたろーくんッだいすきィなおかたもォ」
「がるがる~♪」(←訳:ぜひぜひ~♪)