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テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

悪クマ物語?

2008-10-27 23:21:56 | 花雑記
 お花屋さん店頭で出会った、
 お花じゃないけど注目株のニクいやつ!
 『オリーブ』くんと、『月桂樹』くんです!

「ふむむゥ~?
 これがァ、おりーぶゥ、なのでスかッ、ねーさ?」

 そうなんですよ、テディちゃ。
 説明のプレートによると、
 効能がすごいわ!
 『癒し効果』はもちろん、
 『湿度調整効果』に、
 『空気清浄効果』もあるんだそうです。
 知りませんでした……えらいぞ、オリーブくん月桂樹くん!

「いッぱいィ、みがなるとォ、いいなッ♪」

 いえ、テディちゃ、それも偉いんですけどね、
 もっと別の、偉いなぁ~という意味で、

「びんづけにィ、しようッ♪
 すーぷにィ、いれようッ♪」

 えーとね、食べる前に育てないと、

「めをォだせっ♪はをォだせッ♪
 おにぎりィ、よこせッ♪」

 それって……ああ、なるほど。
 新さるかに合戦、ですか。
 退治されるのは、悪辣な猿ではなくて、
 食い意地の張ったクマなのね。(←深~く感じ入っています)

「かににもォ、さるにもォ、
 しゅうかくはァ、わたしませんッ!」

 猿よりも邪悪なクマが、ここに一匹………。

暗から明へ!のドア。

2008-10-27 13:44:54 | ブックス
 昨日の日曜日は各地でハロウィンパレードが行われたようですね。
 こんにちは、ネーさです。

「はッぴきィはろうぃんッ♪はっぴきィ~♪テディちゃでスッ!」

 ここにも何やら騒がしいクマがおりますが、
 どうぞお気になさらずに。
 雪の便りを聞きながら、本日も書物の世界に遊びましょう!
 さあ、こちらを、どうぞ~♪



   ―― ある意味、ホームレスみたいなものですが、なにか? ――



 著者は藤井建司さん、’08年9月に発行されました。
 第9回小学館文庫小説賞の優勝賞を受賞した作品です。

「むむゥ~……すんごいィだいめいィ、なのでスゥ~」

 中身も、すんごいことになっています。
 主人公の名前は、文也(ふみや)くん。
 文也くん、体調を崩して、自宅で引きこもり状態にあります。
 職はなし、
 当然お金もなし、
 彼女もいない……。
 あらゆるマイナス要素を背負ったような彼の肩に、
 また新たな衝撃が降りかかりました。

「うわァ~、こ、こわいィ~……!」

 ある日、玄関を蹴破るようにして入ってきたのは、
 面相凶暴、服装趣味強烈な、どう見ても……
 その筋のひと?

「むひゃッ、うそゥッ? ほんとッ?」

 面相凶暴な男は言いました。
 お前の父親はどこだ!
 えっ、と驚く文也くん――
 父さんは……どこ、って、何のこと?
 戸惑う文也くんを、男は怒鳴りつけます。
 おまえの親父はどこに行きよった?

 男の口から明らかにされた事実は、
 文也くんの想像を超えていました。
 父親が、いつの間にか失踪していた?
 いつの間にか借金をこしらえ、
 いつの間にか逃亡してる???

「うわわわァ~んッ、こわすぎるゥでスゥ!」

 男は、文也くんの家に上がりこみ、我物顔に振る舞い始めます。
 おまえの父親が戻るまで、わしはここにいるぞ!
 文也くん、震え上がりますが、どうも出来ません。
 相手はプロなのです。
 喉元を締め上げられたときの痛さ、苦しさといったら……!
 そう、
 親父を探してこい!と命令されても、
 逆らえませんでした。

 重い気持ちで、踏み出す戸外。
 家から出るのは何年?何ヶ月?ぶりでしょうか。
 久々に、目にする、自分の足で踏みしめる、外の世界。

 この《世界》で文也くんは、何を探し当てるのでしょう?

「おとゥさん、みつかるかなァ……?」

 どんより暗~い出だしの御話、と思えたのが、
 読後感は……なぜか、さわやか!?!?
 これでいいのだ!とバカボンのパパのように叫びたくなる、
 奇妙な味わいの物語です。
 ミステリぽくもあり、
 ファンタジーのようでもあり、
 ジャンル分けしにくい小説だとも言えますね。

 暗いのは嫌だ~という御方も、
 この際、怖いもの見たさの気分で、ぜひ!
 暗くとも意外にたくましい?痛快キャラさんが揃っています!
 
「むむッ!
 こわいィのォ、どこかへいッちゃッたかもッ♪」