「あァ~あ、ごォーるでんうィーくなのにィ、
おでかけのォ、よていがないィ、のでスよゥ~」
とお嘆きの貴方に!
「わきゃッ、ど、どしたのでスかァ、ネーさッ?!」
そうです、テディちゃ、確かに遠出の計画はないけれど、
でもそんな時には、はい、この御本を、どうぞ!
「えェッ? え~とォ……?」
―― 東京・和菓子手帖 ――
著者は渡辺有子さん、’08年3月に発行されました。
題に、偽りや誇張は一切なし。
これは東京の美味しい和菓子を私たちに教えてくれる御本です。
「わがしィ、ッていうとォ、んン~とォ、
おだんご、とかァ?」
有名なところは、『言問団子』でしょうか。
はい、載ってます!
他に、『茂助だんご』『羽二重だんご』など、いかがでしょう?
お餅系がよろしければ、『志満ん草餅』『くず餅』、
『豆大福』も各種ございますよ。
「わぽッ♪ おいしィそォッ♪」
歩いてみればけっこう広い東京の、いろんな町のいろんな和菓子。
どれも、著者渡辺さんが選り抜いた逸品です。
東京都民の私たちにとっても、
へぇー、これは知らなかった!というような
和の御菓子がたくさん紹介されています。
ネーさが一目惚れしてしまったのは……
目白 志村『九十九餅』
求肥メインの柔らかな御餅に虎豆が入ったものを、
たっぷりのきなこをまぶして箱に納めてある、という御品。
「ふむむゥ~。ろんぐせらーッて、かいてあるでスよッ」
可愛い小型の鯛焼も、
酒まんじゅうも、
しょうゆ味のせんべいも。
語りかけてくるのが聞こえます――美味しいですよ、と。
お休みが取れなくとも、
遠くの有名和菓子店へお出かけする暇がなくとも、
ご近所の和菓子屋さんへふらっと立ち寄りたくなるような、
なんとも愉しい、
それでいて頼もしくもある御本です。
ここに掲載されたお菓子ならば、きっと、味に間違いはないだろう――
そう思わせる何かが、あります。
この春から東京暮らしを始めた御方に、
またGWに東京への旅行を計画している御方にも、
そして根っからの東京人さんにも(意外に灯台下暗しですから)、
甘いもの大好きな方々に、お奨めの一冊です!
さあ、では和菓子屋さんへの小さな旅に、
「いざッ、しゅッぱァつゥ!! でスッ♪」