
「ほほゥ~、きゃわゆィひょうしィでス。
ネーさ、これはァ、まんがァでスかッ?」
この御本は《児童書》なんですよ、テディちゃ。
ジュブナイル、と呼ばれることもありますね。
「あッ、わきゃッたでス!
しょうねんしょうじょにィ、よまれるゥ、ごほんッ!」
対象読者は少年少女と設定されているのかもしれませんが、
もっちろん、大人が読んだっていいんです♪
さあ、御紹介いたしましょう!
―― 天才探偵 s e n ――
公園七不思議
著者は大崎梢さん、絵は久都りかさん、’07年11月に発行されました。
大崎梢さんは『配達あかずきん』『サイン会はいかが?』といった
《本屋の謎は本屋さんが解く!》シリーズで知られる御方ですね。
『片耳うさぎ』という大崎さんの作品も、児童文学に傾斜した御話でしたが、
この『天才探偵…』は初の児童書と銘打たれた御本です。
「ふむふむッ。
ほんやさん~、でてこないのでスねェ~」
本屋さんの代わりに主役となりますは、
小学校6年生の男の子。
渋井千(しぶい・せん)くんです。
千くん、自他共に認める天才少年。
在籍している『さつき小学校』では、成績トップ!
テストもいつも満点で、皆に一目おかれている、のですが。
壁新聞作りなんてものに手を染めたせいで、
学区内の公園に伝わる、
《七不思議》を解明する羽目になってしまいました……。
「ななふしぎィ~??」
そうなんです。例えば――
ひとりでに動き出すブランコ。
下から怪人が現れる滑り台。
赤い水が流れ出る水飲み場……。
「みぎゃッ! ほらーでスゥ~!」
七不思議は、本物の怪異なのでしょうか?
それとも、見た者たちの誤解に過ぎない、
合理的な説明が可能な出来事なのでしょうか?
嫌々ながら調べてゆくうち、
千くんと友人たちは手掛かりを摑みます。
一連の《不思議》の裏に犯人がいるとしたら、それは――
「おぽッ♪ どきどきィ~ッ♪」
千くん、やってくれます!
謎の本質をがっちりとらえました!
天才の自称?は伊達じゃありませんね。
解決法は……えーと、ここではいえませんが、ワンダホー!です♪
ミステリ好きさん、一読を!
現役少年少女さんたちも、ぜひ!
あとがきによれば、続編も計画されているようです。
千くん、次回作でも天才探偵しちゃって下さい!
「せんくんのォ、ほんだなァ、
ちょびッとのぞいてみたいィなァ~とおもうッ、テディちゃ、なのでしたッ♪」