なちゅらる Hi !

かっぱの心をうるおす、山・川・岩・海などの小さな自然。主に北海道の話。

大星沢本流 ~ディープウオーターソロ‼~

2020-08-14 | 沢登り
天気を待って臨んだ大星沢本流。
13日、沢では謎の力を発揮するはずのTちゃんを伴い、キラキラの1日を楽しんだ。

記録通り、入渓後30分で姿を現す4段の上2段。

すぐに深いV字渓谷となり、

噂の1段目、F1が姿を現す。

濡れずにF1にたどり着き、早速登攀開始。

噂通り、恐らく抜け口から落ちてもドボンするだけの渓谷ディープウオーター。
水流の左にこだわり、1回目は中間部から予定通りドボン。

2回目で突破。
中間部に上がるときの足が難しいと感じた。
でも、ドボンするために登るのが楽しいと思います。

F2を超えて、F3を観察。

登りたい衝動に駆られるが、ハーケンを打てるような感じがしないのでパス。
F4の真下に立ちたいので、一度左岸を上がって傾斜の落ちたところをトラバースしようとする。
でも傾斜の落ちたところは下から見たほどバンド状でなく、支点の取れない斜面トラバースになるのであきらめる。
F3滝つぼ縁から、右岸のルンゼとルンゼの間の狭い尾根に上がり、立ち木でビレイ。
そこからは、立ち木伝いに大高巻き。
高巻き開始から約1時間でF4の上に下り立つ。


ここからも滝のオンパレード。
勝手にモアイの滝と名付けたF6。

ロープを出してモアイの右から強引に上がる。

これはF8。

こういうどこでも登れる大味な滝は、天気がいいとほんとに楽しい。


F9、F10と好きなように登る。
喜び勇むはずのTちゃんは、際どい登りでは「大丈夫かも」と笑顔、しかし何ともないようなところでは、ダイナミックなムーブを繰り出して行き詰まるというパターンをくり返すので、時々先回りしてロープを垂らす。
世の中、いろいろな性癖の方がいますね。

滝でおなか一杯になったころ、明るい1枚岩の小道が続く。

なんて素敵な沢でしょう。

沢を最後まで詰めると、獣道のような踏み跡に出た。
そこから少し藪を漕ぎながら左へ進路を取ると、889mの広場。
とても広い。後から確認すると、グーグルアースでもはっきりわかる。
広場から10分立たずに、ホロホロ山登山道に合流。3合目くらい?
20分くらいで、登山口着。

約6時間で抜けました。
アプローチなしで、こんなに滝やドボンを楽しんで少し後ろめたい気持ちになりつつも、満喫。


沢と海と‼

2020-07-26 | 沢登り
岩から離れたUを誘い、気楽な楽しみにとっておいた湯内川へ。

海アプローチがたまらない。
まだ濡れたくないので、泳がずへつる。

河口のF1は、右岸を登る。

ロープ出してますよ。

すぐに連続滝祭り。

あ~、楽しい。
その後、しばらくの河原歩きも久しぶりだから楽しい。
買ったばかりのキャラバンビブラム靴。
Uは、10年使っている以前のステルスソールを履いている。
直接比較するとやはり少し滑る。
でもいいの。だってもう売っていないんだもん。

さてお楽しみのF6。

なるほど、左岸は垂直。登りやすい真ん中は水圧ではじかれる。
やはりこれは、水流の下をくぐって右岸に行くが吉。
水流の真下で、ホールドを探るが届かない。
左手アンダーで、体を引き付けクラックに足を挟み込み、右手で上の岩をしっかりとらえる。
スタンスなしでかぶり気味なので、膝を岩に押し付け腕力で体を引き上げる。
もう片方の膝を少し上げて、肘を岩にかけて何とか岩に上がり込んだ。
ふ~。
落ちてもドボンするだけだからできる技。

最後の滝。

Vで終わるってにくいねえ。

締めに野天風呂付きもにくいところ。


海に戻って飛び込んだり魚を眺めたりして終了。

夏だ!!


漁川本流

2019-08-12 | 沢登り
漁川は2014年の大雨で渓相がすっかり変わっていると聞いていた。
前に行ったのは2011年なので、変化を見ていない。
年に数回の大所帯7名で入渓。

広い河原を行く。

きれいなナメは健在。

大雨を生き残った木に思いを馳せる。


滝口から斜めに滝壺に丸太があった有名な丸太の滝は、横に丸太がかかる滝に変わり、滝壺はすっかり埋まってあっさりへつり滝になっていた。

へつりや滝登りを楽しみたい人ばかりなので、あえて滑るとこやホールドが見えにくいところを行く。


640m二股から820m二股までの間には、ゴーロ帯がところどころ現れ、水害の規模を思わせる。

あとは、小滝を楽しむ。

シャワークライミングや、微妙なへつりを楽しみたいみなさん、自由にラインを選ぶ。
小滝が続く明るい沢はいい。

源頭へ。


藪漕ぎなし、笹トンネルを堪能して漁岳北のコルに出る。

上の2枚の写真、同じようなところから同じ方向を眺めている。3月に通ったばかりの場所の変化を楽しむ。雪っていいなあ。

そして、ピーク。

まったり30分。
疲労感もここちよい。

下り。安全第一懸垂楽しく。そそくさと下山。


沢は変化があっていいですね。

雲海の中にいるとずっと雨ですな

2018-08-13 | 沢登り
山の仲間7名とアバレ川。
3年連続でこの山域。重なる時は重なる。
うわさ通り、入渓後すぐ滝が出てくる。


小滝とナメスライダーのオンパレード。


どこでも登れるので、各人が瞬時に自分を設定し(つまり適当に)登っていく。


へつりも様々。


1290mの二股が消失?

上から見たら、合流せずに下へ流れているようでした。

やがて、勝瑛の滝が見えてくる。


直登を夢想する。

弱点があるとしたら水流の左側。ベージュ色部に横から上がり、黄色部分を直登なら行けるなあ…。
上部のクラックはカムが使えるからいざとなれば、アブミで抜けられるなあ…。
下部はすたすた登れそうだけど、クラック細いからハーケンもいるなあ…。
でもハーケン打ったら、岩落ちそうだなあ。
フリーで10b以内に納まると思うけどなあ…。

実際にはやりません…。
という訳で、ルンゼを登り、藪を漕いで、沢に戻る。


縦走路に出ると大急ぎで望岳台へ下山。
青い池の込み具合を横目で見ながら帰宅。




堀株川中の川

2018-08-05 | 沢登り

「車1台で行くか。」
大谷地付近から地図に登山道点線が入渓ポイントまで続いていたので、周遊コースにしたことが後で精神的なダメージをもたらすこととなった…。

何日も暑い日が続いていたのに、なぜこの日に沢登り?! と言いたくなる曇り空の中取水ダム上より出発。
出発から30分でF1が現れ、その後も滝が続く。


どの滝も快適に直登していく。
魚影も見かける。
水もきれい。
気持ちも水のように澄んでいく。


小滝も合わせて590m二股手前の滝がF9。


二股にピンクテープがたくさん。「なんだこれ?」と思いながら進む。

すぐに大滝につながる滝郡。


3段の滝、2段目。乾いた右岸に目をつける。

右上バンドは、角度がきついがところどころに足を乗せられそうだ。
登り始めると、横向きクラックは隙間がなくハーケンを受け付けない。上向きクラックは土が詰まっていてシダが生えている。
シダをよけてイボイノシシを決めるとバチ効き。2本目も上向きに太めクロモリをごまかし打ちして、タイオフ気味に絡める。
いよいよ上部、垂直部へ。
斜めバンドに何とか立ち込み、右足膝を岩のV字にはめ込んで一度安定。
両手で挟み込むようにホールドを捉え、斜めバンドの斜めに乗った左足に少しずつ体重を乗せ、V字の右膝をはなし足で立ち込む。
次の右足スタンスが黒々ぬるぬる地帯にしか見つからない。試しに少し乗せるとつるん、という感じ。
草付きが使えるかと思い、草をはぎ取るとスタンスが出てきた。そのスタンスと半分はがれた草土とに体重をかけて、左手ガバと右手カチで体を上げると、上部ガバ帯に両手が届いた。

イボイノシシが2枚あるととっても安心です。

3段目の右岸をすたすたと越えると、すぐに湿地の様相。
冷たくて結構深い大谷地の水をかき分けること10分、木道に合流。

チセを仰ぎ、終了…、となるはずだった。

車道に出るとすぐに下りていく登山道が見つかる。
何の道か分からないが、はっきりしている。
安心して下りていくと、なんだか方向がおかしい。
それでも東に向かえば沢には出るはずだし…、と思いながら進む。
見えてくる風景もおかしいが、戻ったら車道を大きく迂回しなければならないので、そのまま進む。
そして、出たところは…、「なんだこれ?」と言ったピンクテープいっぱいの場所。
つまり、沢全体の4分の3地点に戻ったことになる。
げんなりしながら、仕方なく登った沢の4分の3を下って終了。

おかげでたっぷり沢を歩いた。
だけど、地図にない道を地図とつなげてあるってこともあるんですねえ。