中国単身赴任生活 東京浦島太郎編

10数年住んだ中国を離れて東京のサラリーマン。浦島太郎です。
今は、自転車、写真、ジュリエッタなどのブログです。

福建人 VS 上海人

2005-09-24 | 一般
週末上海に帰っていました。
家族が上海に住んでいるので、時々上海に帰っていますがこの週末は日本人学校の運動会があったので、金曜日の夜に帰りました。

金曜の夜に上海虹橋空港に到着すると家に帰るための短距離タクシーはとても長い行列が出来ています。大体何時も20-30分はTAXI待ちで並ぶことになります。乗れば5分で着いてしまうのですが、歩くと30分ではとても着かない距離ですので仕方なく並ぶことにしています。

大体この国の人々は並べません。それでも先進地域上海ではかなりマトモになってきていて、並んでいないと「みんな並んでいるよ」と指摘されてしまいます。でも空港ですので、上海に帰ってきた人、と一緒に上海に着いたばかりの人というのが混在しています。

私の前には上海語を話すなかなか上品そうなご婦人方が2名、後ろには我が同胞の駐在員と思われるオジサン(きっと同じアパートの住人でしょう)20分程我慢してもうすぐ列の先頭、なんて言う頃に事件は発生しました。例によって列に並べないオバサン達が、停まったタクシーに無理矢理乗り込もうとしています。悲しいことに福建語です。短距離の列に来たタクシーの運転手には魅力的な遠距離の場所を言ってなんとか運転手の説得に成功しかかっています。なんて嫌な奴だろう、と思って行列の管理人を呼ぼうとしたところ(こういう反応が既に中国人化していると周囲の人に言われてしまいますが)前の上海人オバサマ2名が上海語で管理人を呼ぶと共に無理矢理乗り込もうとしている福建人のオバサン達を罵り始めました。

管理人(これまた立派な上海人のオバサン)が来て、一瞬で状況を把握、まあ日常茶飯事なんでしょうね。

管理人    :「降りろ!」
福建オバサン:「この運転手は友人で迎えに来てくれたんだ。」
管理人    :「じゃあ運転手の名前言って見ろ。」

福建オバサンもマトモに話をしたら下ろされてしまうことは十分理解しているようで、瞬間的に「友人が迎えに来た」というなかなか巧みなウソをつきます。それに対して「じゃあ名前言って見ろ」と瞬時に切り返す辺り、このウソは非常に普遍的に使用されている事がよくわかりますが、我々日本人には難しいリアクションですね。

もちろん運転手の名前なんか知るわけもないのでせっかく慌てて積み込んだ大荷物も降ろすはめになりました。その間上海オバサン達は運転手に向かって、「ルールを守れない非文明人は上海人の恥だ、おまえはどうせ周辺の田舎者だろう、目先の小金で自分の面子を売り渡すなんてガツガツしていてみっともない。」と休む間もなく非難を浴びせておりました。

下ろされてしまった福建オバサン達は、「やっぱりダメだったね」と笑いながら(全くこたえていませんね)今度は列の後ろの方で同じ事にトライしてみようとばかりに歩いていきました。