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Brugge Style
夢は夢
そんなストーリー、どうやったら思いつくん?!
というような素敵な夢をオールカラーで夜ごと見る。夜中、わたしの寝室をのぞけば、「うっそー」などと叫んだり、ゲラゲラ大笑いしている姿がご覧頂けるだろう。寝相はいいがうるさいのである(笑)。
これらの夢を録画することさえできれば、わたしはすぐにカフカやボルヘス系作家の仲間入りができるのだがなあ。
...欲求不満の中年はそう思う。
そのような奇想天外、素敵な話の筋は残念なことにすぐに忘れてしまうが、綺麗なワンシーンだけ覚えているということはよくある。
昨夜のこと。
象牙色の手洗い場のようなところで手を洗っていると、青年がやってきて
「もうすぐお誕生日でしょ」
「ケーキ、食べよね」
と言うのだ。
目が覚めたとき、実際わたしの誕生日を覚えていてケーキを用意してくれるような男は夫1人しかいない。だから彼を大事にしなければならない、と思った。
しかし、その夢が素敵なのは、ある男がわたしのお誕生日を覚えていてくれて、一緒にケーキを食べよう、というところにあるのではない。例えば夫がわたしの誕生日を覚えていたって有り難みはない。
本心を明かさない、ほとんど未知の男がひょっこりやってきて、誕生日を覚えているとにっこり告げることによって、わたしを「それはどういう意味?」と考えさせる意外性にあるのだ。
まあ贅沢を言うのはやめよう。身の程を知ろう。
見知らぬ青年のことも、カフカ級の作家になることも。
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