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Brugge Style
追い風用意
高等学校の古典の先生は、非常に高齢の典雅な女性だった。
彼女は例えば厳格な校則を(どうでもいいことじゃない?)と思っているような雰囲気があり、ふるえるような声は今でもわたしの耳に残っている。
「追い風用意」
「追い風用意か...」
あれから何十年経っただろう。
わたしはその頃から20年以上もChanelのCristalleを愛用している。
Annick GoutalのQuel Amour!とCe Soir Ou Jamaisもたまに使うが、ほとんどいつもCristalle。
一方で夫はボトルを使い切るたびに新しい香りを買う。デオドラントもボディ・シャンプーもアフター・シェイブもすべて!買い替え。2度と同じものを買うことはない...今までのところ。
Van CleefのZanziberあたり、(Zanziberは思い出の土地なので増々に思いを馳せてしまうのかもしれない)好きだった。
で、今回はHermesのTerra d' Hermes。
これがまたええ匂いで~。
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gucciのドレスと現存在
ドライ・クリーニング店、服のお直し、靴修理店、歯科医、美容師、エステシャン。
「すばらしい技術を持った人はいないか」と常に意識して探し続けている分野である。
逆に、満足のいく技術者とお付き合いのある時は、ハイデッガー風に(笑)「気づかい」が取り払わられた状態なのである。
今日クリーニングから返ってきたGucciのコットンのワンピース。
上の写真のような色調なのだが、全っ然綺麗になっていないのだ。
おまけにドライ・クリーニング独特のあの匂いと、ねっとりするような肌触り(いいかげんな性格だが、こういうところは敏感)。
わたしは白っぽい服装も多く、白はドライでは綺麗にならないため、特に夏は水洗いクリーニングもよく依頼する。
また、学習を重ね、例えば四季を通して家でよく着ているレーヨンのDiane von Furstenbergなんかは洗濯機の手洗い機能で洗う。レーヨンに水洗いは御法度という常識だが、今までに縮みもなければ傷みもない。洗濯機で洗えば本当に繊維の奥の奥まで綺麗になった!という肌触りがするし、もちろん初回洗濯機入れるときは悩みもしたが、今ではこの方法以外に考えられない...
ブルージュには街中に1件しかクリーニング店がない(驚愕でしょ?)、おまけにワンピースのドライ代は最低でも一枚2000円位する、となると消費者として賢くなるしかないではないか。
けれど、このGucciワンピースには化繊が少し入っているし、一回目のクリーニングでもあるし、わたしの最後の切り札のクリーニング屋(ブラッセルの王室御用達)は遠いし、...いつもの店でドライで頼んだのだ。
結果はやっぱりか...
今朝はずっと、洗濯機に入れるか入れるまいか、ブラッセルまで持って行くか、次回高級ホテルに滞在する時にそこの専属のクリーニング屋に頼むべくそれまで保管しておくか、気になり続けている...to be or not to be それが問題だ。
早いところ「気づかい」を取り払い、現存在に立ち戻りたいものである。
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