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プランB



ヴェネツィアの。前回は真冬で休館中、残念。



イングランドは3回目のロックダウン下だ。

毎日この調子で始めるこのブログ...


わたしは元々は出好き旅好きだが、最近では、11時にNHS(英国の国民無料医療サービス)から電話がかかってくる予定とか、朝の開店時間きっかりにスーパーマーケットに買い出しに行く予定とか、そんな小さな用事があるだけで、それを終わらせるまでは一日落ち着かないようになってきた。それほど、ロックダウンというのは単色なのだ。
重症だ。

最近の楽しみといえば、相変わらず、読書、ピアノの練習、ネットで買い物、刑事・犯罪もののシリーズを見る、古い洋画を見る、できるだけおいしいものを作って食べる、友達とのライン上の会話で爆笑する、それからこのブログを書くことも。
去年の3月下旬からなにも変わっていない。


いつかロックダウンが明け、非日常を超えて移動する日の夢を見るために、夏のバカンス計画を立て始めた...という話を先日書いた。
少なくとも2月下旬までは外出もできない(医療と教育を受ける、生活必需品の買い物、地元での屋外のエクササイズ以外)イングランドの湿った灰色の空の下、旅の計画を立てるのはなかなか気持ちが盛り上がるのである。

可能性、選択肢の多さが豊かさであり、未来、なのだろうか。

そういえばうる覚えだが、読んだことがある。

「世界は、われわれが観測した時にだけ明らかな姿を現す。一方、観測していない時の状態がどうなっているのかを知ることはできない。それはただ「可能性の重なり合った状態として存在している」だけだ。これが世界の真の姿であり、そう考える以外にこの世界を理解する方法はない。」と。


プランAはエジプト。
エジプトは酷暑の時期なので時間に余裕を持たせ、18日間の旅程を組んだ。
ホテルも飛行機も抑え、観光ルートなど一通りリストアップできたので、旅行規制ほか、気候や新型コロナの不安要素などの理由で英国からエジプトに行けない・行きづらい場合に備えて、今週末はプランBも立てておくことに...

なにごとかの希望を叶えたい、目的を果たしたい場合、プランBは絶対に必要である。その点で東京オリンピックにプランBがないというのはガダルカナル...いや無茶としか言いようがない。


イスラエル、ジョルダン、セイシェル、カンボジアが候補にあがる中、カンボジアのアマンはとても素敵だけれどモダンすぎはしないかという話(<夫)から、そうだ、前々から娘をアマンダリ(インドネシア)に連れて行きたいと思っていたのだったと。

わたしはインドネシアのアマンダリとアマンキラ、タイ(以上80年代終わりから90年代初頭。デジタルの写真がない)、ギリシャ、トルコ、モンテネグロ、イタリア、東京のアマンにしか宿泊したことがないが、その中でも一番好きなのが断然アマンダリなのだ。90年代の初めと変わっていなかればの話だが。
あの緑色がしたたるような風景と、日本の昔にタイムスリップしたかのような桃源境、原風景を娘に見せたい。

英国航空でインドネシアはバリ島に向かうにはシンガポールで乗り換えが必要ゆえ、シンガポールでも往復一泊ずつ。
シンガポールでは大好物の辛い蟹を食べたい!

アマンダリは山奥なので、ビーチ沿いスミニャックのホテルにも宿泊する。
今のところ、フォーシーズンのプール・ヴィラに泊まりたい夫と、The Legianのプール・ヴィラの方が好みのわたしの意見をすり合わせている最中。

暇なのです...


来週末はプランCも準備するつもり。
こちらはヨーロッパ内を考えていて、わたしはギリシャかサルディニアと思いつつ、また二転三転しそう。
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ろうそく屋の香り



「ろうそく屋さん」と呼んでいる一角。
各部屋で別の香を灯し、香りが混ざってろうそく屋さんのようになるのが好き。
実際、いろいろなろうそく屋さんが「お店の香り」を販売している。



引き続きイングランドは3回目のロックダウン下だ。
昨日は政府が、このロックダウンは少なくとも2月下旬まで続くとの見解を示した。
恐ろしく長いトンネルに感じる。

出好き、旅好きのわたしにとっても、とてつもなく長いひと続きの時間だ。

夫も3月からずっと家にいる。
険悪にならず、10ヶ月間24時間一緒に過ごせたのは、ひとえに彼の大変おおらかな性格のおかげだと思う。大型犬のように常に機嫌がよく、まめなのが彼の美点なのである。

彼の変化としては、散髪に行けないために長髪になったことと、興味の対象も多少変化し、最近なかなかはまっているのはルーム・キャンドルだ。今まではもっぱらわたしの趣味で、彼は買って、火をつけるだけ、だったのだが。

わが家の好みはCire Trudon、香りのどこにもトゲや刺激や強さがなく、落ち着いてながら遠くまでゆっくりと広がり、一階のリビングで灯していても、三階の娘の部屋にまで静かに忍び込んでいく。深呼吸をしたくなる香り。
燃えるのもごくゆっくりで(Astier De Villatteは比較的早い印象)、お得感もある。

今、ダイニングでゆっくり燃えているのは新入りのAbd El Kader、BulyのAlexandrieにとてもよく似ており、Alexandrieはわたしがバスルームで使っている。ガラスの蓋つきなのでバスルームで使うのに都合がいい。

Astierの『神戸』は、わたしのシグニチャー香、自分の書斎で使うので、ブルージュ時代からこれまでで10個以上消費している。もちろんガラスの容器が捨てられず、ハーブを入れたり、ティーキャンドルを入れたりして...




夏にアルルのろうそくやさんで購入したもの。色合いが好きで、こうして梯子に飾るためにたくさん買ったのに、クリスマスの時期に大量消費してしまい、残りこれだけに...

香りははちみつ。
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場所との縁があるとしたら


夫が短髪である。ロックダウンで美容室に行けないので、今かなりロングヘア。


このところ、一番行きたいと願っているところ、絶対的にヴェネツィア。
空と海が外に開き、街の歴史も芸術様式も外に開いている街に行きたい気分だ。




なぜならば...

イングランドは3回目の厳しめのロックダウン中で、ロンドンへ出たのも、ハイキングに出かけたのもクリスマス前が最後になった。
あれ以来、1ヶ月以上も食料品の買い物以外は外出もせず、誰にも会わず、先日見始めたテレビシリーズ『ファーゴ』が象徴するような閉ざされた世界に暮らしているからだと思う。
ミネソタ州のファーゴが象徴する、雪で閉ざされ、その中で完結した、物理的にも精神的にも人間関係も外部のない世界。





2年前のちょうど今日はヴェネツィアにいたようだ。
この頃、ずいぶんヴェネツィアに縁があったようで、2018年の冬から、2019年の春先の数ヶ月間に3回出かけている。

不思議と、ある特定の場所とひきあう時期がある。

またあの迷路と海に強いご縁ができるように念じている。
次回行く時には2年前に置いてきたその縁の理由を解明できそうな気がする。


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雪降り積もる、イングランド南部に





夜半から降り始めた雪。
日曜の朝起きたら真っ白だった。
5センチは積もっている。

こんな華やかな牡丹雪を見るのは久しぶりだ。

うちには日曜朝の雪の中を駆け回る犬も子供もいなくなってしまったのだが、外出の予定がないならば、大人もワクワクして窓の外を眺めてしまう、この銀色に輝く世界。

土曜日の夜、TVシリーズ版の『ファーゴ』Fargoを見ている時には降り始めていたようだ。
『ファーゴ』の舞台は常に冬で雪が積もっているの...


今年でイングランド住まいは10年、雪が積もるのは3回目だろうか。

娘の女子校時代のお友達家族に「次、十分雪が積もったら、丘をソリで滑りましょう」とお誘いを受けたのは9年前。
あれから一度も十分な積雪はありませんでしたね...
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grace



今、冬の陽の中で満開のリップスティック・ピンクの薔薇。グレース・ケリーのような薔薇だ。


映画、シリーズ、たくさんご覧になっていますか?

新型コロナウイルス禍で家庭で過ごす時間が増え、日本の友達も欧州在住の友達も、夜な夜なネットフリックスやアマゾンプライムで映画やシリーズを見ているという。

わたしは普段はほとんどテレビ見ないのだが、さすがにロックダウン下ではシリーズものを見た。
例えば2007年のデンマークのシリーズ『キリング』(The Killing)や、カナダの2017年のCardinalは朝まで見ていた...

最近見始めた2013年、英国のシリーズ『THE FALL 警視ステラ・ギブソン』(The Fall)は、シーズン1が終わったところで夫が離脱したので2はこれからだ。
他にも友達に勧められたチェコのシリーズRaplや、英国のシリーズ『ニュー・トリックス〜退職デカの事件簿〜』(New Tricks)も見たい。

このように、わたしは女性がボスの刑事もの・犯罪ものが大好物のようである。


一方、恋愛ものや、時代ものは見ない。

しかし、古い映画や、フランス映画の恋愛ものとなれば話は別。

このところ主に衣装を鑑賞するためにオードリー・ヘップバーンの映画をいくつか見、昨日はたまたま「おすすめ」にあがっていたのでグレース・ケリーの『成金泥棒』をひさしぶりに見た。グレース・ケリーの思い切りの笑顔、かわいい。これを見るだけでも価値がある。

恋愛ものはフランス映画の、狂気じみた、大袈裟で刹那的な、死と血と別れで終わる過激なのが一番好みだが、このころのハリウッド映画のお伽話もいいですね。

今夜は『昼下がりの情事』を見ようかと思っていたが『裏窓』にしようかな。
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