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ド迫力・超ド級という言葉

2018-01-16 14:26:10 | 軍艦
妻が「超ド級」という言葉を知りませんでした。
では「ド迫力」はと訊いたら、それは知っていました。
実は、超ド級のドと、ド迫力のドは、同じ意味を持つのです。

これは以前、ミクシーには書いたと思うのですが、
それではという事で、再び解説したいと思います。

ドというのは、軍艦の名前から来ているのです。
その軍艦とは、イギリスの戦艦「ドレッドノート」



1906年(明治39年)
イギリスはそれまでの戦艦の常識を一変させる画期的な戦艦を造り上げます。
それが「ドレッドノート」
「ド」とはこのドレッドノートの頭の「ド」を取っているのです。
18000トン。全長160メートル。全幅25メートル。速力21ノット(時速38,9キロ)
この戦艦はそれまでの戦艦を一気に旧式艦にしてしまいました。

それまでは、日本の戦艦「三笠」が最も強い戦艦でした。



戦艦・三笠(日本海海戦で旗艦を務めた有名な戦艦です)
15000トン。全長132メートル。全幅23メートル。速力18ノット(時速33,3キロ)

重さは3000トン増えただけだったのですが、
その砲力が桁外れだったのです。

三笠・12インチ砲4門なのが、
ドレッドノートは、同じ12インチ砲ながら、その数は10門。
一気に三笠の2、5倍になったのです。
そして速力も速くなりました。
これではまるで、勝負になりません。

ドレッドノート以前の世界中の戦艦が、
その日を境に全てが(旧式艦)扱いにされてしまったのです。

日本の戦艦「薩摩」「安芸」などは、
まだ造船所で建造中だったのですが、
完成を待たずして「旧式艦」に成り下がるという事態になります。

世界中がドレッドノートに驚愕し、
こぞってドレッドノート級戦艦を造る建艦競争が起こります。

ドレッドノート以前に造られた戦艦を「前ド級戦艦」
ドレッドノートと同じクラスを「ド級戦艦」
そして、以後段々とドレッドノートを越える戦艦が建造される様になりますが、
それらを「超ド級戦艦」と言います。

「ド迫力」「超ド級の新人」といった具合に、
「ド」というのは桁外れに強力であるといった意味に使われます。

日本語では「弩」という漢字が使われています。

ただ、「ど根性」「どあほ」「ど真ん中」などは、
ドレッドノートとは無関係で、それ以前から使われていた様です。

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