久留百合子の生活者視点

仕事、旅行、日常のちょっとしたことから得た情報、生活者として感じたことなどを綴ってみます。

福岡の劇団四季、どうなるのでしょう・・・

2010-04-14 12:17:00 | Weblog
 昨晩、福岡シティ劇場に劇団四季の”クレージー・フォーユー”を見に行きました。今年に入って劇団四季が、福岡から撤退すると発表したことがニュ-スになって、びっくり。
 福岡にキャッツが来た時は衝撃でした。まだキャナルもシティ劇場もない時で、テントによる興業。新しい演劇、劇場の形にびっくりしたものです
 それから、キャナルの中にシティ劇場が出来、劇団四季が常設で興業をすると聞いて、本当にうれしく思いました。まだ博多座もない時で、演劇やミュージカルと言えば、市民会館や今はなきメルパルックホールしかなかったので、福岡市民としてとても誇りに思ったのを覚えています。随分いろいろな演目を見にいきました。それなりにとても楽しんできました
 それを、全国的の中でも福岡は集客が悪いので撤退するというのです。その発表から2週間ぐらい経ってでしょうか、「4月から3作品やってみて、その集客状況で今後のことを決める」と発表
 ”おしまい”ではなく、まだチャンスがあると喜んだのですが、やめると言ってすぐの変わりようだったので、何だかちょっと嫌な気持ちがしたのも事実です

 こうなったら、四季存続のためにがんばって行かなくてはと思って、昨日行ってきました。うちのダンナが四季の演目の中でもこの”クレージー・フォーユー”が一番好きだというので、いっしょに行きましたが、楽しさ、舞台の華やかさ、踊りは素晴らしかったです
 しかし・・・観客が少ない!私たちの席はA席のN列でしたが、何と、後ろにはだれもいない・・・前はほぼ詰まっていましたが、何とも寂しいかぎり・・・
 本当に踊りのスピードや歯切れの良さ(私も一応ジャズダンスを習っているので多少ダンスは分かるのですが)そして、ストーリーも随所で笑わせてくれ、本当に楽しむことができました。それなに・・・

 私の推測です。一度やめると言って、すぐにお客を試すような、これからの入りを見て決める、というようなやり方にファンは”カチン”ときたのか。ミュージカルはまだまだ福岡・九州の人たちには根づいていないのか
 もうひとつ、このところの劇場に対する私の感想なのですが、建物や中の作りが古い。昨日座った席も少し後ろということもあるでしょうが、前にちょっと座高が高い人が座ると、とても見にくいのです。椅子も古くなって、沈んだようになっているし。
 実は席のことで、昨日ちょっとどうかなと思うことがありました。先ほど書いたように、私の席がとても見にくかったのです。それで、休憩時間の後、ひとつ後ろの席が空いているので、移ってみるととても舞台全体がよく見えるのです。
 前に行くのではなく後ろなのでいいだろうと座っていると、係員が来て、ダメだと言うのです。指定席なので、勝手に移動されては困るというのは分かるのですが、後ろは全席だれもいないのです。1列後ろに行くだけで、見え方が違い、気分も全然違います。
 確かに空いているからと移動を許すとトラブルの元かもしれません。でも後ろに1列移動するのを無理に止めなくてはいけないですかねー。その時々の状況で判断するのは難しいですかねー

 劇場自体のことに戻りますが、つい博多座と比べてしまうのでいけないのですが、ホワイエというのか、ピロティーというのか、座席以外の所が、何だか良くないのです。小さな売店があるだけだし、華やかさも楽しさもなく、何だか寂しいのです。
 演劇って、劇を見に来るだけではなく、非日常を求めて来るところもありますよね。建物に入った時から、何だかわくわくするような演出や雰囲気作りって大切ですよね。それが全然ないんです
 博多座は新しいこともありますが、入った途端、非日常スペース、華やかさでわくわくします。兵庫の宝塚劇場に行った時も、あそこは特殊かもしれませんが、駅を出た時からすでに”宝塚”。劇場に一歩入ればそこは別世界でした。
 そんな演出がシティ劇場には感じられません。そんなことも集客が減っている理由のひとつかもしれませんね。

 5月初めには”エビータ”に行くようにチケット買っています。入りがどうかなと気になります。
 コンサート、演劇、歌舞伎など、どうしてもないと困るものでありません。でも仕事や日常に追われる日々の中で、生の芸術・芸能に触れるということはとても大切なことだと思います。
 また、福岡も九州も観光産業を盛んにしようと思うのであれば、特に福岡の位置付けは、ショッピングだけでは弱いと思うのです。文化や芸術も人を呼べると思います。そのような意味でも福岡シティ劇場はそろそろ見直す時期にきているのかもしれませんね