私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

再び、石乃日売命について

2009-09-08 12:01:57 | Weblog
 一か月ほど仁徳天皇の浮気話から遠ざかっていました。どこまでお話したかなと思いだしてみても、忘れてしまいました。
 そこで、今、もう一回「古事記」を取り出して、黒日売との恋の後の仁徳の浮気話を読んでいます。仁徳も相当ドンファンであったようです。見つかっても見つかっても浮気を止めようとはしなかったようです。男の甲斐性とすら考えていたのでしょうか・・・・

 「もうその話はいい」と、思われるかもしれませんが、まあお聞きください。

 仁徳天皇の大后(おおぎさき)石之日売(いはのひめ)命は大変な嫉妬深いお方であられました。もし、仁徳の恋人にでもなろうものなら、たちまちのうちに、石之日売命のあくどい仕打ちに会い、命まで失いかねません。だから、そんな噂が、朝廷内に広まると、天皇の恋人たちは恐ろしくなってみんな遠くに逃げ隠れます。そのよい例が吉備海部直(あたい)黒日売です。
 この黒日売の後に、出来た恋人が八田若郎女という仁徳の異母妹だったのです。
 その噂を大后の耳に入れるのが、これ又、吉備の国の児島の仕丁(よほろ)となって朝廷に遣わされていた女官なのです。大和政権と吉備王国の関係がいかに深かったかという事がわかります。
 丁度、黒日売が朝廷で行われるお祭りに使う御綱柏を紀州まで採りに行っていた留守の間に起こった出来事だったのです。
 『足母阿賀迦邇嫉妬』(アシモアガガニネタミタマイキ)と読むのだそうです。ものすごく嫉妬したのだそうです。紀州からその柏を採っての帰りの船の中の出来事でした。
 ここまでが前回までの物語です。