私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

家の作りようは、夏をむねとすべし

2007-08-17 07:37:19 | Weblog
 日本列島総て猛暑とか、47年ぶりに記録を更新したとか、熱中症で10人死亡したとか、そんな記事で一面が埋め尽くされている今朝の新聞です。
 こんな猛暑を避けて、避暑地等でなく、少しでも涼しく過ごせる方法はないかと、一日じゅう汗を掻きながら、ふうふう暮らしています。
 扇風機だ、やれクーラーだのといった電気製品に囲まれた現代の生活では、まだ何とか避暑の方法も見出せるのですが、昔の人は一体どんな方法でこの暑さをしのいでいたのでしょうか。
 ただ考えるとしたら、家の造りの工夫しかないと思います。例の兼好も『夏をむねとすべし』と、言っています。
 我;先生はそれについては何もお触れにはなっていませんが、家の構造についてお書きになっています。
 母屋庇、長押しきゐ、障子からかみ、天井、たたみどについて、それぞれに説明しています。この中、特に、「庇」では、母屋の周りに、又庇、孫庇、妻庇と、幾重にも庇を設けて家を造っていること記しています。
 

 私事(ひとりごと);
 昔の家は、どこでも庇が深くて、学校帰りの時などに、急な夕立があると、格好な雨宿り場所になり、そんな所でも、友達同士の絆が深まる機会にもなったと思います。でも、近頃の近代建築になると、庇はあっても形だけで、ないのにも等しく、雨宿りも出来ず、友達に対する譲りあうといった心も育たず、そんな意味でも「いじめ」を生む原因の一つにもなったのではと考えられます?
 また、この庇が深ければ、それだけ外気との遮断の効果が高く、断熱されてより涼しさが感じられる造りになっていたのではと思われます。
 まあ、それだけしか暑さを防ぐ方法がなかったのです。
 それに比べて、現代は誠に贅沢です。これが「当たり前の我々の暮らしの一部だ」して、贅沢だとは決して思いも付かないような現代の人達は、もっともっと『もったいない』と思う心を、どこかの知事さんみたいに、持たなくてはいけないのはないでしょうか。
 そんな現代人に対する神の警鐘が、この47年ぶりに更新された記録的猛暑や新潟などの地震となって現れたのではないでしょうか。