私の町 吉備津

藤井高尚って知っている??今、彼の著書[歌のしるべ]を紹介しております。

上戸下戸-2

2007-08-03 10:22:23 | Weblog
 我;高尚先生のお酒についてご紹介しましたが、どこかで、以前これと似た文を読んだような気がしましたので、捜してみました。
 徒然草に、あの兼好法師も書いていました。ちょっと、それもついでの事にと思い、簡単にご紹介します。
 兼好曰;
『世の中にはわけの分らない事が多い。何か事あるごとに、まず酒を勧めて無理に飲ませることを面白ろがる人がいます。一体どんな了見かそれがよく分らない。なんとも耐え難いような顔をして、眉をひそめ、その場から逃げようとしているような人でも、捕らえて引き留めてむやみに飲ませる。そのために、色々な大切な役目を忘れて支障をきたすこともしばしばある。慈悲のなく、礼儀にも欠くことになると、無理に酒を飲ます人を、非難しています。また、酒を飲んでも益あるべきわざは何もない。「地獄におつべし」と、こき下ろしてもいます』
 その後にも、酒飲みの悪しき面を、この他色々と述べているものの、また、酒の効用についても述べています。
 上役が、
 「まあ一杯、盃が空ではないか」
 と、言うのを聞くのも、又、愉快なものだ。また、平生は、なかなか話すら出来ないような人とでも、気軽に、お酒を酌み交わしながら、打ち解けることが出来るのものだ、と。
 そして終わりに、更に、
 「さは言へど、上戸はをかしく罪ゆるさるる者なり」
 とも、言っています。
 これを見てみますと、我;高尚さんよりも、兼好さんは相当すきものであったのではないかと思えます?。どうでしょう。