花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

温室はお姫様ベッド

2024年05月30日 | 環境システム科
王様やお姫様ベッドの上には天蓋というカーテンのような
吊る飾りがついています。調べてみると昔の西洋では
寝室という発想がなかったようで、天蓋を吊るして仕切ったといいます。
そんな暮らしをしていたので天井からの埃や隙間風から守る必要があったんですね。
さてここはFLORAの本拠地である馴化温室。
天蓋のあるお姫様ベッドのような温室です。
しかし昨年、寒冷紗でできた天蓋が落ちてきて
活動しにくい状態になっていましたが
この春、男子メンバーが梯子に登って修理してくれました。
馴化温室での天蓋の役割は直射日光を遮るため。
温室の前室であるこの場所はFLORAのミーティングの場所です。
しかし見上げると屋根はガラス。そこで寒冷紗を吊るしているのです。
TEAM FLORA PHOTONICS時代はメンバーみんなここが大好きで
放課後も集まって談笑していました。そばに自販機があるので
最高の休憩場所だったようです。しかし今は5月になると灼熱地獄。
いかにこの場所から早く脱出するかというゲームになってしまい
とても残念に思います。毎年じわじわと暑くなってきているため
昨年との気温差は感じませんが、FLORAが結成された15年前と比べると
明らかに違います。かつての気象班のデータと比較してみたいものです。
コメント

One-Stop Shoppingにはほど遠い

2024年05月30日 | 環境システム科
今年、FLORAは大胆にも3箇所で実験を行っています。
ひとつは土肥実験室。予備試験も兼ねた室内栽培を2年生が取り組んでいます。
もうひとつは馴化温室。農場におけるFLORAの本拠地で、借用して今年で15年になります。
たくさんの物品が用意されているので、ときどき他の研究班が借用にきます。
そして最後は馴化温室の奥にある大型水耕温室。
DFTとNFTという2つの代表的な栽培システムが揃っています。
こちらは環境システム科養液栽培研究班のベースキャンプですが
今年は広い温室の窓際でミスト栽培をさせてもらっています。
実は2018年もここで40個ぐらいの大量の水槽を並べ、
作物栽培しながら水質浄化をするという研究に取り組んでいました。
いずれも国際大会のためのブラッシュアップ。本当にお世話になっています。
さてそんなFLORAなので課題研究ではいろいろ場所を変えることになります。
3年生を例にして動線を紹介すると、まず大型水耕温室に集合して今日の手順を確認。
その後、この温室とお隣の馴化温室に分かれて活動しています。
各自約1時間の作業が終了したら今度は馴化温室に集合。
全員揃ったら暑さから逃げるように土肥実験室に移動して発表会の練習となります。
ひとつの場所で多様な商品を購買できる形態を取り入れている商業施設を
ワンストップショッピングといい、利便性が高く人気ですが、今のFLORAは真逆。
非効率なので、短縮授業が多い今月は大変です。
ところでこれは2つの温室を行き交う際の通路。雑草抑制のため寒冷紗が敷かれていますが
そこに水溜りの跡があります。面白いことに水溜りだったと思われる周囲に
明るいイエローの縁取りがあります。これは黄砂。こちらにも中国から飛んでくるのです。
そういえば昨年、砂漠の砂でナガイモを栽培した3年生がいましたが、
今年国際大会の出場者になり研究は休止。いつか後輩たちが復活させるかもしれません。
コメント