外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

上海に到着

2010-07-04 19:37:27 | ビジネス
成田から3時間弱で、上海・浦東空港に着きました。
「浦東」は、プドゥンと読みます。

上海に来るのは一昨年以来。
前回と違って、ひどく蒸し暑い季節です。

前回、乗り損ねたリニアモーターカーに乗りました。(冒頭の写真)

こちらでは「磁浮」と書きまして、これに乗るのを実は楽しみにしていました。

地下鉄やリニアを自由に乗り降りできるICカード(公共交通カード)を買って、改札口で「ピッ」とタッチして乗り降りします。

リニアモーターカーは、何と時速430キロで走ります。


日本にいると、「日本の新幹線は世界一」と、当たり前のように感じますが、世界も凄い進化を続けています。
日本が全国に新幹線網を構築し終わる頃、日本の新幹線は世界的にみると旧式となっているのではありますまいか。

日本は、在来線の鉄道網の維持を、もっと真剣に考えるべきというのが私の持論です。

次の写真は、上海の地下鉄2号線の車内です。


白を基調とした車内は清潔で、若者で賑わっています。
座席は、ニューヨークの地下鉄のような、固いベンチのような素材です。

さて、ホテルに着いて、缶のハイネケンビールを一本飲んで、やっと一息つきました。

これから夕食をとり、早めに就寝して、明日からの会議に備えます。
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明治人の気概

2010-07-04 11:34:08 | 社会全般
日経新聞のコラム「私の履歴書」で、生物化学者の下村脩さんの連載が始まりました。

ノーベル賞を受賞された下村さんは、武家育ちの祖母、陸軍士官の父という家庭で生まれ、長崎の諫早での幼少時代に、特にお祖母さまから厳しくしつけをされたと思い出を語っていらっしゃいます。

例えば数日前の記事では、お祖母さまは、常に姿勢を正しく保つことを下村少年に厳しく言い聞かせると共に、彼の耳の後ろや首すじに垢が無いかを時々確認されたそうです。
その理由は「討ち首になった時に、見苦しくないように」
(><)

何とも凄まじい理由ではありますが、その一方で、孫たちには少しででも栄養のあるものを食べさせよう、あるいは少しでも良い教育を受けさせようとお祖母さまは努力を惜しまなかったとも。

昭和初期あたりまで、武士のたしなみという倫理観が、日本各地にしっかり根付いていたことを十分に感じさせてくれるエピソードであります。

下村さんは私の両親とほぼ同じ年齢ですけれど、私の両親の場合は実家が教師と商家でしたから、そこまで厳しい家庭ではなかったようです。
それでも、明治時代にしつけ教育を受けた祖父母は、私の目から見ると、やはり厳しい人でした。

例えば、私が小学生の頃、お正月に両親の名古屋の実家に遊びに行くと、元旦には祖父の前に孫が全員正座して新年のご挨拶をする、
正月二日には、毛筆で書きぞめをして、祖父母から及第点をもらわないとお年玉はもらえませんでした。
私は習字教室に通って、下手くそなりに有段者でしたから、すぐにお年玉をもらえました。
でも習字が苦手な子は、夕方まで何度も書き直しさせられて、書きぞめではなく、泣きぞめになっていました。

また、そんな祖父母が用意してくれたおせち料理には、クワイ、ユリ根など、子供が食べ慣れていない素材がズラリと並びます。
そして、それらの食材は、現在のスーパーに売っているものとは違う本来の風味があるもの、すなわち苦味、香りなどが数段強いものでした。

それを食べずに残そうとしようものならば、「人様のお家にお招きを受けて、出していただいた料理を好きだの嫌いだの、人様に言えますか!」
「そんな不作法をしないで済むように、不味いと思っても、表情を変えずに飲み込みなさい!」
と、一通り食べ終わるまで、食卓を離れることは決して許されませんでした。

小学生や幼稚園児の孫たちにとっては苦行とも言えるお正月の食事でした。
でも、嫌いな食材を無理やり飲み込んでいるうちに、何でも美味しいと思って食べられるようになってしまったのですから、今では祖父母には感謝しています。

さて、このブログ記事は、成田空港に向かう電車の中で書いています。
今日から三泊四日の予定で、上海の会議に出張です。

今の時期の上海は、とても暑いようなので、それを想像するだけでもゲンナリしてしまいます。
しかし、かつて祖父母から教えてもらった明治人の気概とたしなみを改めて思い返して、目の色・肌の色の違う面々に遅れをとることのないように、精一杯頑張ってまいります。
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