スポーツ栄養セミナー③
【15】三か月間の食事のみでの減量による筋量の低下の
割合を、通常の老化速度に当てはめると
3か月間食事のみで減量した時
筋肉は3.5%減少
= 5年分の老化と同じ減り方をしてしまう
【16】貧血とは
◇血液中の「赤血球」・「ヘモグロビン」の量が
減少することによりおきます
◇量が減ることにより、酸素の運搬能力が低下して、
身体の隅々まで酸素を運ぶことが出来なくなります
【17】貧血の症状
①同期・息切れ・頻脈・疲労感
身体中に血液を巡らせるため、身体の負担が出てきます
②めまい・立ち眩み・頭痛
③顔面蒼白
【18】貧血の種類
①鉄欠乏症貧血
偏食欠食、ダイエット目的の食事制限など食生活の
乱れにより鉄分が不足
②溶結性貧血
外部からの衝撃によりおきやすい
③希釈性貧血
見かけの貧血、運動選手に起こりやすい
【19】予防・改善する食事のポイント
1日の鉄分推奨量(食事摂取基準2015年度)
男性:8.0mg 女性:5.5mg
①1色で賄うのは難しいので、3色の中で摂ろう
②鉄吸収率を上げるため
たんぱく質・葉酸・ビタミンCと一緒に摂ろう
③貧血症状がつらい場合
サプリメント・薬も活用しましょう
【20】予防・改善する食事のポイント
①無理なダイエットはしない
身体がエネルギー不足になると、
「赤血球」・「ヘモグロビン」がつくられなくなります
②たんぱく質をしっかり食べよう
身体の第1の材料なのでしっかり摂ろう
③運動量も考慮しよう
運動量が多い人は、必要量も多くなります
小笠あすなろ陸上・アプロス菊川の中・長距離走の選手の70-80%位の
小・中学生の女子は貧血になっています。
本人や保護者の方はなかなか気が付きませんが、病院に掛かるように助言すると
ほとんどの人が貧血になっていました。
指導しているとパフォーマンスの変化が現れるので分かります。
普段のペースで走れない
途中で急にペースが落ちる
呼吸が荒くなる
貧血で病院に掛かる場合、スポーツ性貧血を知らない医者がいます。
スポーツ性貧血の場合は普段の生活はほとんど気にならない場合が
ありますが、運動により貧血の症状がひどくなる場合があります。
食事療法だけでは治り難いので、早く改善するためには薬が良いと
思います。副作用が出る人もいますので、医者の指示に従って下さい。
鉄分の種類
ヘム鉄 吸収率10-30%
レバー、牛肉、カツオ、カキなど
非ヘム鉄 吸収率10%以下
ホウレンソウ、豆腐、卵黄、大豆など
ヘム鉄は非ヘム鉄の6倍ぐらい吸収されます。
量的にも動物性食品から摂るほうが楽に摂れます