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11月2日:引かれ合う銀河たち ヒクソン・コンパクト銀河群40

2017年11月02日 06時00分00秒 | 天文・宇宙

宇宙空間では単独で存在する銀河は珍しく、ほとんどが集団を構成しています。集団の規模は様々で、数個から十数個程度の小さな銀河集団を「銀河群」、それ以上の大規模な集団を「銀河団」と呼んでいます。この「ヒクソン・コンパクト銀河群40」は、うみへび座の約3億光年にある小さくまとまった銀河群です。ヒクソンがまとめた比較的小規模な銀河群(コンパクト銀河群)カタログの40番目に挙げられていることから、「HCG(Hickson Compact Group)40」とも呼ばれます。この画像では、渦巻銀河、楕円銀河、レンズ状銀河といったさまざまな形の5つの銀河が肩を寄せ合うようにまとまって見えています。コンパクト銀河群の銀河は、互いの重力で引かれ合い、その相互作用によって特異な形状になっている場合が多々あります。このHCG40の渦巻銀河もおそらく重力による相互作用で複雑な形になったのでしょう。また、コンパクト銀河群では近づきすぎた銀河同士の衝突が頻繁に起こります。ここに見えている楕円銀河も、過去に銀河同士の衝突が起こったことを物語っているのかもしれません。このような多種多様な形状の銀河で構成されるコンパクト銀河群は、銀河の進化を知るための重要な情報を与えてくれているのです。

<出典>: 「国立天文台:今週の一枚」

<大判>: イメージをクリック

<ひとこと>: 詳細は上のリンクをクリックして国立天文台のページから。


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