太陽フレアが強いのは、ボイジャー宇宙船でさえそれを感じたときである。25年前、2000年7月14日、太陽は、宇宙時代で最も強力な太陽嵐の一つを解き放った。その衝撃波は太陽系の端まで波紋を広げるほど強烈なものだった。
ボイジャー2号は180日後に、ボイジャー1号は245日後にこの爆発を感じた。デブリはまだ明らかで、太陽から90億キロメートル以上離れた2つの宇宙船に衝突したとき、秒速600キロメートル以上で移動していた。
地球上では、その影響はほぼ即座に現れた。地球とその衛星は、数分のうちに極紫外線とX線の放射を浴びた。地上のセンサーは、高エネルギー粒子が大気中を走る珍しい地上レベルの出来事(GLE)を記録した。
フレアが発生したのが7月14日であることから、フランスの祝日にちなんで「バスティーユ記念日イベント」と呼ばれている。しかし、オーロラが現れたのは、コロナ質量放出(CME)が到来した翌日の7月15日で、秒速1500キロメートルでの衝突は、極端な地磁気の嵐(Kp = 9)を引き起こした。
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<左のイメージの説明>: X5.7クラスのバスティーユ記念日の太陽フレア(左)とCME(右)のSOHO画像。画像の「雪」は、エネルギーの高い陽子が宇宙船にぶつかった結果である。
後の研究では、太陽円盤の中心近くで噴出したX5.7級フレアが、第二次世界大戦時代の原子爆弾100億個 に相当する10エルグの磁気エネルギーを放出した様子が説明された。その結果、CMEは磁場とプラズマの巨大な障壁を生成し、太陽圏を駆け抜ける銀河宇宙線を一掃した。ボイジャーでさえ宇宙放射線の異常な低下を感じていた。
それは再び起こる可能性がある。今週も同じことが起こるかも知れない。今、太陽周期25のピーク近くにあり、別のXクラスフレアは、その可能性の範囲内にある。
<ひとこと>: 大判はイメージのリンクから。左上、右下のイメージのリンク先は動画 gif です。
<出典>: Space Weather News
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最終更新日 7月15日 今日の宇宙 ------上の記事と同じです
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