とうちゃんのぷらぷら日記

アウトドア系の日記及びうんちく

「赤頭巾ちゃん気をつけて」を読み返して

2016-08-06 23:33:26 | 本、作家
あーやっぱりだめだ、古臭い。
小説には、今という時代をもっと語ってもらいたい。
なんとかなりそうな小説はないのか。

高校生のころ、そう思って選んだのが「赤頭巾ちゃん気をつけて」だった。
少しお兄さん世代の話だが、かろうじて小説の中の時代を共有することが出来た。
その後「白鳥の歌なんて聞こえない」「さよなら快傑黒頭巾」「喪失」「狼なんかこわくない」
なども読んでいるので、庄司薫さんはファンだったと言ってもよいだろう。

その後、庄司さんの奥さんが中村紘子さんだというのを知ったのだが、それは、「和田誠さんの奥さんが平野レミさんだった」というのと同じくらい衝撃的なことだった。
お二人の出会いのきっかけが、「赤頭巾ちゃん気をつけて」の小説であったというのも驚きだった。
小説の中に中村紘子さんが出てくるところがあるのだが、(118ページ目のところだ)(今回どこであったのかすっかり忘れていたので、もう一度小説を読み返してしまった)
それは、
「中村紘子さんみたいな若くて素敵な先生について(今の先生はいいけどおじいさんなんだ)優雅にショパンなど弾きながら暮らそうかなんて思ったりするわけだ。」
というところだ。

中村さんは、自分のことが出てくる小説があるというので、庄司さんに会いにいったのだそうだが、その時「自分はこの人と結婚することになる」と直感的に感じたそうだ。
なんとも芸術家的で、ドラマチックな話だ。