今日の考え事〈applemint1104〉

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NHKスペシャル「新富裕層VS国家」の感想

2013-08-19 13:07:19 | エンタメ

8月18日放送の番組を録画で見直しました。
概略はこんな感じです。
今、1億円以上の資産を持つ人は世界で1200万人いるそうです。
その人々が税金の安い国へと移住したりして、富の移動が起こっています。

一方様々な国が財政赤字を抱え、財政を切り詰めている現実があります。
中間層とそれ以下の層は生活が大変なのです。
多くの国では富裕層へ、税金を重くする政策が検討されています。
なので富裕層は税金逃れに、税金の低いシンガポールやプエルトリコへと移住するようになってしまうのです。

米国ではカーター大統領の時期、金融業の規制緩和などで次々に金融分野で成功を収める人が続出しました。
成功した裕福な人々への減税をしました。
いずれ下の層へ、そのお金が流れ込むと予測したからです。
ブッシュ大統領の時もそうでした。
積極的に減税をしました。
が、最下層までお金がこぼれ落ちるトリプルダウン政策は成功には至りませんでした。
そうして、こうした流れが富裕層と貧困層の格差をいよいよ拡大してしまったのです。

さて、番組ではシンガポールでビジネスを展開する日本人を取材していました。

証券会社に20年いて年収ウン億を稼いでいた阿部さんは、独立してシンガポールで一等地のマンションに住み、数十億の資産を株と債券で運用しています。
別の元新興企業の経営者だった人は、今シンガポールで起業する人への投資をしています。
どちらもリッチマンですが、私は見ていて数十億を全部投資に回す阿部さんがどうしても理解できませんでした。
それらを全部リスキーな物に投資するより、もっと安全な方法があるではないかと思ったからです。
例えば不動産業をするとか、中小企業を買収するとか。数十億を絶え間なく動く株や債権に投入するなんて、
危なすぎる、と思って見ていました。
日本の優良企業なら4%の配当が出る会社はあります。
そこに投資すれば、2億の株を買って年間800万の配当ですね。
それで充分食べていけるではないか、と。
一体この人はどこを目指してるんだろう、と思ったのです。
豪華な住まいと車、税金の低い国への移住、投資家としての成功。
そういう物なのでしょうが、国を出てまでやりたいことなんだろうか。
まぁ私は普通の市民なので、考えが違うのは百も承知ですが、何か腑に落ちませんでした。
国に税金を多く納めても、それが国民の何かの役に立てばいいじゃないですか。
そう思うのは私だけなんでしょうか?

所で、国が富裕層を呼び込んで国の活力にする政策のシンガポールにも、逆風が吹き荒れて来ました。
国民の抗議集会が開かれて高すぎる不動産などに意義を唱えてると言います。
アメリカでも同じです。
リーマンショックで金融界の不祥事を税金で穴埋めしなければなりませんでした。
公共サービスの質を落とされたり、補助金を打ち切られたりしているのです。
自分で稼いだんだから国に持って行かれたくない富裕層と、その富を還元して欲しい国。
攻防はこれから一層激しくなるのでしょうね。



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