ふみさんの日々雑感

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哀れなパンジー

2009-03-11 11:03:30 | 花と自然
毎年、今頃は、家のベランダの手すりはパンジーの花で溢れている。

ところが、今年は、全然パンジーの花を見れない。見事に花がない。鳥が、みんな食べてしまうのだ。早朝に来るので、鳥が食べているところを見たことがない。でも、ちゃんと、フンというお土産を置いて行く。




ここに住んで10年以上が過ぎるが、こんな事は初めてだ。先月の終わり頃から水をやる時、パンジーの花が千切れたようになっていて、おかしいなと思っていた。そして、花が無くなり、蕾もなくなり、手すりに鳥の糞がついているので、「ああ~、鳥さんに食べられたのか」と気が付いた。

どうして鳥がパンジーを食べるようになったのかと考えた。丁度、南山の工事が始まった頃からだと気が付いた。まだ、一部だが、山の木々が日々、引っこ抜かれて行く。それが原因かは分からないが、時期が合っているので、よけいに山が無くなるのが悲しくる。


この間の新聞に、絶滅保護種の「トウキョウサンショウウオ」の調査をすると載っていた。「トウキョウサンショウウオ」は多摩地区に生息している。この、南山にもいた。工事が始まるに当たって、それを問題にした時、開発組合は「トウキョウサンショウウオには気持ちよく引越しをしてもらいました」と言った。どこに引越し(!)をしたのかは明らかにしてくれない。

南山に生息していた「トウキョウサンショウウオ」の家族は引越し先で元気にしているのだろうか。

又、南山にはオオタカも住んでいて、雛が生まれたのも確認されている。野鳥の会の人が言っていたが、この南山で発生する上昇気流はオオタカの活動に最適なのだそうだ。上昇気流に乗り、高く舞い上がったオオタカは、毎日、同じルートを多摩川に向かって滑空して行くそうだ。

オオタカが住んでいる所では、開発工事は出来ないはずだが、そんな事はお構いなく工事は始まる。そして、その工事の騒音等でオオタカが何処かに飛んで行ってくれる事を、組合は期待しているのだろう。でも、オオタカの餌場は広範囲だ。営巣だけの問題ではない。

「平成狸合戦ぽんぽこ」の高畑監督が、この南山を歩いて「都心からも近い、そして駅のそばにある貴重な多摩丘陵を削らないで」と言っている。

「南山は都民のオアシス、ぜひ残して!!」と色紙にも書いていただいた。

遥かな昔から日本人は自然に対して、山々に対して畏れ、そして敬って来た。神々を感じ、悠久の希望も感じて来たはずだ。いつから、現世の欲望の対象になってしまったのだろう。林が森が山がコンクリートに覆われてしまったら、私達の心の安らぎはどうなるのだろう。

始まってしまった大きな動きは、私達の声だけでは止められない。改めて、箱物行政・土木行政推進のトップを選んでしまった私達の責任を感じる。これは最終的には地方政治の問題なのだと、つくづく最近、そう思うようになった。

私のパンジーの花が鳥に食べられた事で、ますます、目の前の南山消滅工事が恨めしい。

違う花を買って来て、パンジーと入れ替えたが、やっぱり鳥が来て食べた。それで、夜に花に袋を被せる事にした。鳥さんには気の毒だが・・・。





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