ふみさんの日々雑感

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文庫「オーデュポンの祈り」 伊坂幸太郎著

2006-12-18 22:48:19 | 映画・ドラマ・小説・マンガ
娘が友達に進められて読んで面白かったからと、読んだ。不思議な、次が気になる本だった。ミステリーでありファンタジーであり、夫が絶対読まないジャンルでもある。もったいない。

仙台の沖合に世界から鎖国した島、荻島。モチロン日本からも。江戸時代は日本とは反対にヨーロッパの保養地だった。唯一、轟さんが仙台と行き来してる。

ある日轟さんが伊藤を外界から連れて来る所から始まる。伊藤は島を歩き回りイロイロな人に出会いイロイロな話を聞く。島の不思議な文化と風習がたんたんとつづられて行く。

神のような島人の心の寄り所の“優午”。未来が見え話が出来るカカシ。

“この島には欠けているものがある。ある時、外から来た人が欠けているものを置いていく”との言い伝えがある。それが何か気になりながら読んでいく。

沢山の複線。優午に導かれて行う人々の行動。伊藤も優午の指示に従うようにそれらが、すべて最後に向かって収束して行く。島に欠けているものとは、人間にとって必要なものとは。

太古の昔から、そしてどんな国のどんな民族も、又、未開の人々でさえも、生活の中心に心の慰めになっているもの、それは“音楽”!!

そう、荻島には唯一音楽がなかったのだ。歌も楽器も。

音楽に目覚めた島の人々は、どのように変わっていくのだろうか。いつも、詩を読みながら悪いことをした人を問答無用に撃ち殺す“桜”は。太りすぎてただ座っているだけの“うさぎさん”は。地面に耳をつけて、心臓の音を聞いている少女の“若葉”は。嘘しかいわない画家の“園山氏”は。

その先を読んでみたい。


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