ふみさんの日々雑感

生活の事、家族の事、大好きなサッカーの事・・・日々いろいろ

DVD「ラベンダーの咲く庭」

2006-09-02 22:12:00 | Weblog
娘が借りて来たので一緒に見た。淡々とドラマは進む。娘はこういう映画が結構好きだ。

ラジオ放送がヒトラーとかナチスとか放送していたから多分第二次大戦の頃のイギリス。田舎の美しい風景。海のそばの崖の上に住む二人の老姉妹とお手伝いの太ったおばちゃん。

ある日、嵐の翌朝、浜辺に美しい外国の青年が流れ着いていた。足を骨折していた青年は姉妹の家に住み始める。始め言葉が通じなかったが、いつか言葉を覚え、村人とも交流を持ち、そこで彼アンドレアがバイオリニストと分かっていく。

何の変化もなく緩やかに流れていた毎日の中に、突然舞い降りてきた美しい天使。平和に平凡に暮らしていたアーシュラとジャネット。そして、アーシュラはその青年に“恋”して行くのである。

結婚し夫に死なれたジャネットと違い、アーシュラは結婚も恋もせず、老人となってしまった。でも、心の中では多分、いつか白馬の王子様が現れるのを夢見ていたのだろう。瞳を閉じれば、自分は若く美しい。そして若く美しいアンドレアと恋に落ちる。

若い人から見れば、「何、それ!」と思うかもしれない。でも、私には理解出来る。10代も20代も30代も・・・私は経験済み。その時々の異性への思いは去年の事のように、思い出す事が出来る。

心の中の時間は現実の時間の経過ほどには経っていない。初恋の人を思い出せば、その時の心のままにウブな自分がいる。死にたくなるほど好きだった、あの人の事を思い出せば、未だにせつなくなる22歳の私がいる。鏡を見ない限り、私はいつだって若く美しかった(?)私になれる。

物忘れの多くなった87歳の母でさえ、自分が若かった頃の話は昨日の事のように生き生きと話してくれる。昨日の事は良く思い出せないのに・・・。

アーシュラがとっても愛おしかった。美しい異性に憧れを持つのは時代も年も関係ない。男でも女でも、幾つになっても異性への憧れは持っているだろうと思う。

ラスト、アンドレアはコンサートで、ソリストとしてバイオリンを弾く。その細く澄んだ銀の音色に思わず涙がこぼれた。ラジオから流れてくるアンドレアのバイオリンの演奏を正装した村人達と一緒に聞く、美しく着飾り身動きしないで聞く姉妹。

美しく心が震えた夢のような一時を過ごした姉妹は、又、元の静かなゆったりとした生活に戻って行く。お花の手入れをし、海辺を散歩する。

たまには、たんたんとした、こういう映画もいいな


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« FC東京、国立で負ける | トップ | 日本代表 サウジ戦 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事