波打ち際の考察

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波屋山人

TOEIC受験者数減

2010-07-15 00:08:45 | Weblog
あまり話題になっていないけど、2010年5月14日に、2009年度のTOEIC受験者数が発表されている。
今回初めて、団体受験者数も公開テスト受験者数も前年から減少した。
人気の高いTOEICも、そろそろ受験者数は頭打ちなのだろう。

2008年 171.8万人
      ↓
2009年 168.0万人(2.8万人減、2.2%減)

(ただし、TOEIC Bridge は17.4万人から19.8万人に2.4万人、13.8%増)


昨年秋にミャンマーを旅したときに、ヤンゴン中心部の高層レストランで韓国人ビジネスマンと話をする機会があった。
カンボジアやミャンマーで精力的に働いている彼と英語教育について話していたら、「TOEICはテストとしてあまりいいとは言えない。むしろイギリスのIELTSのほうがいい」などと言っていた。
TOEICの受験者数は日本人と韓国人が大部分を占めるけど、TOEICに懐疑的な韓国人もいるということは新鮮なおどろきだった。

・TOEIC受験者数の推移
http://www.toeic.or.jp/toeic/pdf/about/transition1979_2009.pdf

不況の影響で受験を控えた人が増えたのかもしれないし、そもそも受験層の人口が減少に転じたのかもしれない。
だが、TOEIC運営団体に関する疑惑報道が影響した可能性も高い。

・日向清人のビジネス英語雑記帳「(続)TOEICこぼれ話」2009年08月18日
http://eng.alc.co.jp/newsbiz/hinata/2009/08/toeic_15.html

・TOEIC問題をえぐる週刊文春の記事 2009/09/30
http://blogs.yahoo.co.jp/shortshortluck/30008966.html

・日本の英語教育は「TOEIC対策」一辺倒でいいのか? メアリー加藤2009/12/30
http://www.news.janjan.jp/culture/0912/0912294888/1.php

・TOEICの利権と国際ビジネスコミュニケーション協会
http://art2006salt.blog60.fc2.com/blog-entry-1073.html

昨年、さまざまなところでTOEICの運営団体についての疑惑が報じられた。
その後、経済産業省の貿易振興課の担当者は、財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)について、きちんと調査と指導を行ったのだろうか。

疑惑が解消されなければ、さらにTOEICの評価が低下する恐れがある。
早めに財団の運営を適正化しておきたい。

下記の点についてジャパンタイムズや日向清人氏が疑問を呈してから、もう1年近い。
> なぜ ETSへのロイヤルティーが急に2倍になったかに尋ねられると、回答拒否。
> 赤字のライティング/スピーキングについてコメントを求められても無言。
> なぜ ICS のような営利企業とパートナーシップを組むのかと問われると、ここでも
> 無言の行。ICSの株主は誰か、資本関係はどうなっているかの問いに対しても、
> ICSの Hirosuke Matsumoto 氏の回答拒否にあいます。ビューティフルエイジングと
> の関係を質そうと渡辺(元)TOEIC会長にインタビューを申し込めば、これも拒否。

貿易振興課の人によると、「公益事業を行なう財団法人がこのように報じられるのは望ましくない。所管官庁として、一点の曇りもない事業運営にするべく引き続き指導します」とのことだが、曇りはなくなったのだろうか。
適切に処理しないと、経済産業省に対する不正追及につながってくるおそれがある。

まず、経済産業省は、国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)を管轄する省庁として、責任を持って金銭の流れを把握すべきだろう。
前の理事長の渡辺弥栄司氏の指示によってIIBCからどこにお金が動いていたか、それを明らかにしないために、秘書であった室伏貴之氏が理事長に就いたのではないかと目されている。
本当のお金の流れを知るものは少ない。

IIBCが関連企業を使ってどのように利益を圧縮していたか。
IIBCから関連する企業や財団に支出したお金や貸付金は適切に処理されていたか。
IIBCから関連企業への委託費は妥当なものであったか。
いくつかのブログではIIBCの関連会社として株式会社国際コミュニケーションズ・スクール(ICS、旧・国際コミュニケーションズ)や株式会社イー・コミュニケーションズの名前が出ていたが、まだ出ていない名前もある。
他の関連会社と同じビルに、1990年設立の株式会社アイ・シー・シー(ICC)という会社がある。
たしか、ここの代表者は何十もの不動産物件を取得していたと思うけど、その資金はどこから出たものだったのだろう。
疑問は深まるばかりだ。



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