波打ち際の考察

思ったこと感じたことのメモです。
コメント欄はほとんど見ていないので御用のある方はメールでご連絡を。
波屋山人

平和なニュース(卒業式の国歌妨害教諭への懲戒処分取り消し確定)

2007-11-19 20:48:12 | Weblog
北海道倶知安町立中学校での卒業式での出来事。

関心のないニュースなんだけど、ふとチベットで殺された人のことを思い出した。合掌。


外国で、その国の国旗を引きずりおろしたり国歌の演奏を妨害したりしたら、撲殺されても、銃撃されても文句は言いにくい。
だからこそ、植民地の人や占領地域の人は支配者の国旗を引きずりおろす時、決死の覚悟で行動している。

外国の人が隣国の国旗を燃やすときは、頂点の怒りを表現しようとしている。

以前新大久保の地下のバーで会った韓国人留学生は、「日本人は旗を燃やされてもあまり文句言わないですね」と言っていた。私はにこやかに、「そうそう、国旗が大事だっていう教育を受けてきてないし。でも日本人はあんまり他の国の旗を燃やさないよ」、と言った。

いまだに私はとくに日本国旗に関心がない。
マラソン大会で朝日新聞の旗を振っている映像を見ると日本海軍の旗を思い出してしまうけど。
(でも朝日新聞はあの旗かっこいいから、デザインを変えようとはしないでしょうね)

日本の一部には日本国旗や国歌に敵愾心を燃やす人もいて、細々と活動をがんばっていらっしゃる。
教職員の組合も一種の圧力団体となって、学校の運営責任者に圧力をかける。もっともな主張もあるけど、自分のことを棚にあげた無責任な主張も多い。
責任を負う校長先生や教頭先生の苦労には頭が下がる。

ある教育関係ブログではこのように発言が見られますが、これは教職員組合とか革新系団体の視点からの意見です。
http://edugarden.blog50.fc2.com/blog-entry-799.html#more
>この問題は元をたどれば、生徒や教職員の同意なく、また式次第にも明記せずに、
>校長が独断でカセットテープを持ち込んで一方的にテープ再生を強行したことにあります。

教職員組合の方や学校長の方はよくご存知だと思いますが、組合の人たちは自分たちの意見に反するものがあると、「話し合いを」「意見を聞いてほしい」などと言って、自分たちの意見が通るまでなかなか引きません。
(しかも革新的な意見というより保身的な意見、自分が責任をとりたくない意見、他人事な意見が多いのでは)

校長に決断の権限があることでも、校長に決めさせない。校長先生がかわいそう。
校長が決定し、実行しようとすると従わず「同意がないのに強行するつもりか」などと言って糾弾する。
倶知安中学校にもそのような背景があったのではないでしょうか。


残念ですが、塾の先生ほどの教える力もなく、生徒をマネージメントする力もなく、上司の言うこともしっかりこなさず早く帰るのに、主張だけする先生は多い。
(教える力があり、生徒をまとめることができる責任感のある先生はだいたい管理職になります)

でもよほど甲斐性があるというかリーダシーップがあるというか、ヤクザやヤンキーの扱いに慣れた管理職でないと、組合に太刀打ちできません。(中には管理職に敵対的でない組合もあるでしょうが)

気の弱い管理職はノイローゼになったり体をこわしたりします。ほんとうにご苦労なことです。


それにしても、公務員は政府から給料をもらっているのだから、国旗は社旗みたいなものだとも言えるのではないのでしょうか。
仕事納めの日に、社旗を引きずりおろしたり社歌の演奏を妨害しようとしたら、会社員生命を無くす覚悟が必要でしょう。
好きなことを貫いてまで、会社(国家)にしがみつこうとする感覚がよくわかりません。


この教諭が息詰まる日本を脱出して、チベットに行って中国国旗を引きずりおろしたら、拍手しますよ。
ぜったいにそういうことはしないでしょうけど。


http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news2/20071119wm02.htm?f=k
■卒業式の国歌妨害教諭への懲戒処分取り消し確定(北海道)

倶知安町の中学校卒業式で、男性教諭(51)がカセットテープによる
国家演奏を妨害した問題で、道人事委は16日、戒告処分を取り消した
裁決について、道教委が行っていた再審請求を、「再審事由に該当しな
い」として却下した。これで、教諭の懲戒処分取り消しが確定した。
 男性教諭は2001年3月、卒業式で国歌演奏用のCDデッキを持ち
去り、演奏を中止させた。道教委は同年7月、地方公務員法の信用失墜
行為に当たるとして戒告処分にしたが、教諭側が「卒業式での君が代強
制は憲法と教育基本法に違反する」などとして道人事委に不服を申し立
てた。
 道人事委は昨年10月の裁決で、教諭の行為は公務員の信用失墜行為
に該当するとした。しかし、「国歌斉唱などは教職員の共通理解を得て
実施する」とした後志教育局と北海道教職員組合(北教組)の小樽市、
後志両支部との「労使確認」を道教委が長年に渡って容認していたうえ、
校長が学校方針の正式な決定をせず、抜き打ち的に国歌演奏をしたのは
「手続き上の瑕疵(かし)があった」などとして処分取り消しの結論を
導いた。
(2007年11月19日 読売新聞)

http://mainichi.jp/hokkaido/shakai/archive/news/2007/11/17/20071117ddr041100008000c.html
■君が代妨害:処分取り消し 道教委の再審請求、人事委が却下

 後志管内倶知安町の町立倶知安中学校の卒業式で、君が代斉唱を妨害
して戒告となった男性教諭の処分を道人事委員会が取り消したのを不服
として、道教委が再審請求をした問題で、道人事委は16日、請求却下
の決定を道教委に伝えた。道人事委の稲垣利彰事務局長は「道教委は判
断に遺漏があったと再審を求めたが、すべての点で問題はないと判断し
た」と述べた。道教委の吉田洋一教育長は「却下したことは誠に遺憾」
との談話を出した。【千々部一好】
毎日新聞 2007年11月17日 北海道朝刊


http://www.tibet.to/tnd/tnd40.html#3
■中国国旗を引きずり降ろしたチベット人、暴行を受けて死亡
TIN News Update, 13 October 1999

8月にラサで開催された少数民族体育大会の期間中に、ポタラ宮殿前広場
の中国国旗を引きずり降ろしたチベット人が、逮捕された際に激しい殴打
を受けて、病院に収容された後に死亡した。30才代の建設業者であるタ
シ・ツェリンは、3、4日前にラサの警察病院で死亡したと、信頼できる
非公式情報筋が伝えている。彼は中国国旗を引きずり降ろし、チベットで
は禁止されているチベット国旗を掲げようとして逮捕されたものである。
タシ・ツェリンは、治安要員に拘束される前に、体に巻き付けた爆薬に点
火して自殺しようとしたが失敗した。

タシ・ツェリンは、4、5人の治安警察官によって拘束されたが、その際
激しい殴打を受けて、両手両足および腕も骨折した。信頼できる情報筋に
よれば、頭を車の後部に打ち付けられていたともいう。治安要員によって
警察車両に引き立てられる時には、彼は歩くこともできなかった。頭部の
怪我が原因で、彼は病院で死亡したと思われる。タシ・ツェリンの行動に
最初に気がついた交通警官は、治安対策に貢献した功によって、政府から
表彰された。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シルクロードと被爆者

2007-11-19 20:18:17 | Weblog
ある保守系の人の情報メルマガを見ていたら興味深い記事があった。

何年か前に私も1人でシルクロードを旅し、24時間もバスに乗って砂漠を縦断し、南新彊(ホータンなど)を目指したことがある。
一面の砂漠だったけど、もしかしたらその中に放射能が含まれていたかもしれない。

日本のマスコミではあまり中国の暗部を報じない。中国政府への配慮があるのかもしれないけど、旅行する日本人の安全のことも考えてほしい。

ウイグル自治区ではこの10年で何十件もウイグル人による反乱やテロが起こり、何百人もの中国人が殺された。多くの独立派ウイグル人が捕らえられ、殺されているという。けっこう危険だ。
その話は日本に帰ってきてから知った。

現地では漢族の男女に「ウイグルのやつらは泥棒とか、悪いやつばかりだから気をつけろ」と言われた。
私は漢民族の人もウイグルの人も好きだったから、板ばさみ状態で心苦しかった。

ウイグル人ばかりの路地を歩いていると、不穏な視線を感じることもあり、中国人に間違われないように「地球の歩き方」を眺めて観光客っぽく行動することもあった。


下記のメルマガは保守系の人に人気のようだし、ちょっと中国に厳しい面はあるのかもしれないけど、革新系の人だって、特に広島や長崎の人はウイグルの人を応援してもいいのではないだろうか。
政治闘争ではなく、核の問題の深刻さを第一に考えるのであれば、日本やアメリカの政府に対してだけではなく、中国の政府にも堂々と主張していい。

相手がいやがることを言わないのが友だち、というわけでもない。

もう核実験は行われていないのか、核物質は残留していないのか、人々にどのような影響を与えているのか、私なりに手に入れられる情報があれば調べてみたい。

http://blog.mag2.com/m/log/0000000699/109167644.html
■■ Japan On the Globe(523)■ 国際派日本人養成講座 ■■■■
The Globe Now: シルクロードに降り注ぐ「死の灰」

■1.『シルクロードの死神』■

 ある日本人青年がシルクロードを一人で旅をしていた時のこ
と、こんな体験をした。

 ローカルバスに乗って南新彊をめざしていたところ、突
然昼間なのにピカッと光るものを感じた。その後、バスの
中を見渡すと同乗者たちが皆、鼻血を流している。その光
景は滑稽にさえ思えた。そころが、鼻に手を当てると自分
も同じように血が出ているのに気がついた。バスの中は騒
然となった。あの時、私は被爆したのかも知れない。

 新彊ウイグル自治区の南部に広がるタクラマカン砂漠には、
中国の核実験基地がある。その風下に位置する西側の村々では、
直接、放射性物質が降り注ぐ。

 大脳未発達の赤ちゃんが数多く生まれ、奇病が流行し、ガン
の発生率は中国の他の地域に比べて極めて高い。その9割が血
液のガン、白血病である。中国政府の圧力のために、こうした
事実は公にされず、貧しい患者たちは薬も買えずに死を待つ。

 こうした状況を報道したドキュメンタリー "Death on the
Silk Road" 『シルクロードの死神』が1998年7、8月、イギ
リスのテレビ局で放映され、衝撃を与えた。この番組は、その
後、フランス、ドイツ、オランダなど欧州諸国をはじめ、世界
83カ国で放送され、翌年、優れた報道映像作品に送られるロ
ーリー・ペック賞を受賞した。

 弊誌で調べた範囲では、この83もの国々の中に、なぜか我
が国は含まれていないようだ。

■2.ウイグル人医師の苦難■

 このドキュメンタリー番組の制作に協力したウイグル人医師
アニワル・トフティのこれまでの人生が、中国に植民地支配さ
れているウイグル人たちの苦難をよく物語っている。

 アニワルは難度の高い手術を行い、国際学会にも幾たびか出
席するような優れた外科医だった。しかし中国内の民族差別に
耐えかねて、同じテュルク系民族の国で働きたいと、語学留学
を理由にトルコに渡った。そこで英国のテレビ記者に誘われて、
ドキュメンタリー制作に協力したのだった。

 中国の核実験による後遺症を世界に告発した「罪」で、「新
彊分裂主義分子」のレッテルを貼られたお尋ね者となり、「中
国に入境すれば禁固20年は免れない」という。家庭は崩壊し、
中国に残してきた二人の子供も出国は許されず、祖父母に養育
して貰っている。

 今はイギリスで、大勢のウイグル人亡命者とともに暮らす。
ここでは中国の医師免許は認められないので、外科医として働
くこともできない。慣れない生活と苦しい暮らし向きにもかか
わらず、彼は「決して後悔していない」と語る。

■3.「豚は彼らの先祖だから喰わないんだ」■
(中略)
■4.1949年、中国共産党の軍隊が占領■
(中略)
■5.職場での民族差別の壁■
(中略)
■6.あなたがた漢人は「偉大なる」民族だ■
(中略)
■7.核実験被害の潜入取材■
(中略)
■8.「お母さん、もう死にたい」■
(中略)

■9.「広島の経験を新彊で活かすことができれば」■

 今はイギリスで同様に政治亡命してきた大勢のウイグル人と
ともに狭い家で暮らすアニワルは、新彊での核実験被害につい
て「医者としてやりきれない」と頭を抱えながら、こう語った。

 中国では被曝者が団体を作ることも抗議デモをすること
も許されないし、国家から治療費も出ない。中国政府は
「核汚染はない」と公言し、被害状況を隠蔽しているので、
海外の医療支援団体は調査にも入れない。医者は病状から
「放射能の影響」としか考えられなくとも、カルテには原
爆症とは記載できない。学者は大気や水質の汚染調査を行
うことを認めて貰えないから、何が起きているのか告発す
ることもできない。このように新彊では、原爆症患者が
30年間放置されたままなのだ。

 さらにアニワルは、日本人に向けて、こう語った。

 被爆国日本の皆さんに、特に、この悲惨な新彊の現実を
知って欲しい。核実験のたび、日本政府は公式に非難声明
を出してくれた。それは新彊の民にとって、本当に頼もし
かった。日本から智恵を頂き、広島の経験を新彊で活かす
ことができればといつも私は考えているけれども、共産党
政権という厚い壁がある。



※追伸11/22
全く知りませんでしたが、ウイグル人の人権活動家?が、今日本各地で講演会を行っているんですね。

http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=1469
■元「良心の囚人」ラビア・カーディルさん来日!11月からいよいよ全国講演会!

1999年、中国・新疆ウイグル自治区のウルムチ市内を訪問中の米議会代表団にウイグル人政治囚のリストを渡そうとして拘束され、不公正な裁判の末に懲役8年の刑を言い渡されたラビア・カーディルさん。
国際的な釈放運動によって米国に亡命後、ウイグル自治区内の人権状況を世界に伝えるリーダーのひとりとして活躍しています。
一方、米国で起きた2001年の9.11同時多発攻撃以降、中国政府は「テロとの戦い」を謳ってウイグル人社会への弾圧を正当化し続けています。
ウイグルで何が起こっているのか? ここ数年ノーベル平和賞にノミネートされているラビア・カーディルさんが日本に初来日し、全国各地で講演会を行います。


コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする