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昭和のプロレス:勢いはここまで

2023-05-19 06:29:29 | 日記
AWAからの刺客

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を盛り立てた脇役達を
振り返っています。
今週登場するのは「ザ・ブレーンのボビー・ヒーナン」
プレイングマネージャーとして、数多の選手を文字通りマットの主役に
持ち上げてきた功労者です。
 <自身はレスラーとしては大きなタイトルは持てなかったが、マネージャー
としてはピカ一の腕前。
ニック、アンドレ、フレアーなどをトップレスラーに導き、多くのレスラー
から慕われ最高のマネージャーと称えられた。>(exciteニュース より)
 アメリカマットで鳴り響いたそんな名声も、残念ながら日本のマットでは
見られません。
これは本人の責任と言うよりも巡り合わせの悪さにありました。

 1971年7月のビッグサマーシリーズに初来日。
国際プロレスがAWAと提携した初のシリーズで、ブラックジャック・
ランザが主役。
 マネージャー役として付き添ったヒ―ナンですが、日本のプロレス事情
は情報不足。
勝手が違うのか本場マットの動きができません。
せいぜい大声を出してレフリーの注意を引きつけ、ランザの攻撃を手助け
するくらい。
専門誌などで報じられた悪辣ぶりを見せられません。
 これではAWAの悪役と期待されたランザの存在感も薄れ気味です。
直前のシリーズがゴッチ・ロビンソン・ロシモフの三つ巴で優勝を争い、
おおいに盛り上がった第3回IWAワールドシリーズだったことも影響
していました。

シンの欠場

 2度目の来日は81年7月の全日本。
新日から引き抜いたシンが初登場したサマーアクションシリーズでした。
 ヒーナンの役目はシンの狂乱振りを印象付けること。
早速3日の開幕戦で馬場の試合中にシンと共に棍棒を手にして乱入。
翌4日にはシン対スレーターの試合に乱入し、サーベルを手にして大暴れ
するシンを手助け。
5日はシンとのタッグで日本人中堅選手を一蹴。
 6日はメインで鶴田・天龍組と対戦しビール瓶で天龍を戦闘不能になる
まで滅多打ち。
鶴田の足をロープで固定しシンのサーベル攻撃を招き、馬場が怒って乱入
する盛り上がりを演出しました。

 このまま行けばヒーナンの名マネージャーぶりが間違いなく日本の
ファンに記憶されたのですが、盛り上がったのはこの日まで。
シリーズのシンの出場日程がここで終わってしまったのです。
 支える相手を失ったヒーナンは中堅の石川と対戦し体固めで負け。
以後も佐藤などの中堅選手とのシングルマッチ、あるいはメインのタッグ
マッチで登場しますが、いずれも目立った場面はありません。
 シリーズ終盤に天龍とのシングル2連戦、大木との一騎打ちが組まれまし
たがこちらも波乱の無い負け試合。
 前半戦の勢いを失ったヒーナンは、再び印象の薄いプレイングマネー
ジャーに戻ってしまったのでした。

コメント
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