あるく あかるく

健康長寿 めざしましょう

昭和のプロレス:50歳の大冒険

2023-05-26 06:29:59 | 日記
サンマルチノとテーズ

 「甦れ!金曜8時の昭和のプロレス」では主役を盛り上げた脇役達を
振り返っています。
今週登場するのは「シュミット式バックブリーカーのハンス・シュミット」です。
 ロシアの私兵ワグネルを束ねるプリゴジンにはプーチンの料理人の異名
がありますが、ハンスのプロレス流綽名は「地獄の料理人」
スキンヘッドの193cmが繰り出す冷酷ファイトが由来で、来日前から
既にその名は日本にも轟いていました。
 初来日は1967年2月の日本プロレスMSGシリーズ。
3月5日にはサンマルチノとハンス、オースチンが組んで馬場、大木、
吉村の日本陣営最強トリオと対戦。
翌6日には馬場、吉村が持つインタータッグ王座にオースチンと組んで挑戦。
しかしシリーズの主役はMSGの王者サンマルチノでした。

 再来日は翌年1月の国際プロレス。
TBSの冠が付いたオープニング・ワールドシリーズにワルドーフォン・
エリックやブルドック・ブラワーらと共に参戦。
 23日にはテーズと組んで豊登、小林組と対戦し、1本目に14分35秒
で豊登を下しています。
27日には再びテーズとのタッグで豊登、杉山組と対戦。
1本目はテーズが杉山から、2本目は杉山がテーズからフォールを奪った後
の3本目、4分35秒にハンスが豊登に屈しています。
 惜しむらくはこの時点で43歳、とうに全盛期を過ぎていました。
ちなみにシリーズの主役は共に世界王者を経験したテーズとホッジでした。

テレビ中継皆勤賞

 3度目の来日は75年7月の新日本プロレスのサマーファイトシリーズ。
パンフレットの外人選手の紹介欄のトップはブルート・バーナード。
次いでハンスが顔を出しますが既に50歳、出番は少ないと思われました。
 ところが意外な展開が待っていました。
7月4日から30日までの全21戦中、5回のテレビ中継が行われましたが
ハンスは皆勤賞。
 開幕戦の後楽園ホールではバーナードと組み小林、星野組と対戦。
翌週の11日は猪木、小林を相手に無名選手とタッグを組んで対戦。
次週の18日の放送ではいよいよエース猪木とシングル対決。
25日には猪木、小林組にバーナードと組んで臨みます。

 最終戦の30日には猪木、坂口が持つ北米タッグ王座にバーナードと挑戦し、
その試合が翌8月1日に放送されています。
 特筆すべきは最終戦以外が全て生中継。
更に開幕戦だけがセミファイナルで、他の中継では全てでハンスがメイン。
しかもシリーズエース格のバーナードでさえ果たしていない、猪木との
シングル対戦のテレビ中継も実現しています。
 50歳になったハンスは日本マットにおける最高の実績を叩きだしたのでした。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする