Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

Eric Benet 、Newアルバム「The One」について語る

2012-03-28 18:22:39 | エリック・ベネイ関連インタビュー
エリック・べネイ、アメリカでは5/8(日本では4/25)発売予定の"The One"、
詳しい内容、エリックの心境に踏み込んだインタビューが出たので​訳してみた。

http://m.free-press-release.com/news-eric-ben-t-gets-intimate-about-the-one-1332785120.html

6つのソロアルバム(注:今春発売の"The One"を含めての通算)、4回のグラミーにノミネート、
20年以上の業界でのキャリアを持ち、自身のレーベルも立ち上げたエリックべネイ。
R&B界において、もはやスーパースターと言える業績を築きつつある。
移り変わりの激しい業界の中で、周りに流されることなく自分のスタイルを貫いてきている。
彼は厳しい要求を突き付けられるこのビジネスにおいて、
自分の尊厳を守り、自身の音楽性を売り上げのために曲げることなくやってきた。
そのエリック・べネイにNewアルバム"The One"についてインタビューすることができた。

このアルバムのインスピレーションはどこから生まれましたか?
EB「タイトルの"The One"、理由の一つは20年近くこの業界でやってきて、
一つの念願がかなったこと、自分のレーベルをいつか持ち、
自分の曲や他のアーティストの曲を自分の納得のできる形でリリースしたいと思っていた。
そしてそれがとうとう可能になった。
音楽的にもCD発売に関するプロジェクトにおいても、
自分でコントロールすることができる。
これはアーティストとしてこれからもいろいろなことに挑戦する可能性に繋がる。」

自分のレーベルを持つポジティヴな点とネガティヴな点は?
「どこかのレーベルに所属していれば、CD発売まで
そのレーベルからの様々な指示を受け入れなければならない。
自分のレーベルを持てば、自分がもっとも伝えたいと思っている率直な気持ちを、
そのまま直接表現することができる。
これがポジティヴな面。

ネガティヴな面とはあえて言いたくはないな。
そうだな、ネガティヴではなくてチャレンジングとしよう(笑)
曲を書くところから始めて、予算も組まなければならないし、
販売戦略も練らなければならない。
でもそれを越えて余りあるほどの恩恵があるからね。
そういった大変さも僕はチャレンジとして喜んで受け入れている。
レーベルに所属しているのとは違い、はるかに決定権のある立場だからね。
"The One"が完成した時には、ワーナーにいた時とは違い、
このプロジェクトにおいて音楽的にも興行的にも自分がコントロールできるから。
自分がオーナーであるということは大きなモティベーションになるよ。」

"Real Love"のコンセプトは?プロモーションヴィデオ、とても良いですね。
「どうもありがとう。
"Real Love"は自分と妻との関係を元に大人の愛について曲にした。
ラブソングはおとぎ話のようなロマンスを歌ったものが多いが、
実際はそんなに甘くはない。
年齢を重ね、経験を積み、やっと手に入れることのできる愛、
努力して育んだ愛は報われる。
そこにはほんとうの祝福や癒しがある。
本物を手に入れて、輝き続けさせること、それがこの曲のテーマだ。」

次のシングルは?
「今、レコーディングの最終段階に入っている。
自分とマネージメントのPrimary Wave、販売元のEMIとですべての曲の中から、
どれを選択するか決定しつつある。」

海外のファンとアメリカのファンとの違いは?
「海外ではサウンドや演奏の仕方が問われるのに対して、
アメリカでは話題性、アーティストの知名度が大きな要素になるね。」

20年間この業界でやってこられた秘訣は?
「いい質問だ。
それはいかに自分に正直であるかだと思う。
自分は流行に捉われたりしないで、ずっとやってきた。
20年間でいろいろな流行り廃りがあった。
その時代ごとに先端とされるプロデューサーが出たり消えたりした。
自分はそういうトレンドに飛びついたり、
流行りのプロデューサーと組もうと思ったことはない。

いつも変わらず自分のスタイル、エッセンス、手作り感覚、
子供の頃から聴いてきたR&Bの良さに拘ってきた。
スタジオに入る度に、クインシー・ジョーンズやマイケル・ジャクソン、
アース・ウィンド&ファイアーのレコードを初めて聴いた時の、
感動と興奮を感じたいと思う。

振り返ってその頃の音楽と今を較べると、
今の音楽は進化してエキサイティングになってはいるけれど、
かつてと較べて情感豊かとはいえない。
僕は根気強く普遍的な音楽を大切にする気持ちを忘れず、
それを基本として自分の中心に据えたいと思っている。
そうやってきた結果、長くキャリアを重ねることができたのだと思う。」

新しいアーティストで今気になる人は?
「Legacy、彼女は素晴らしい。そしてMike Ocean、才能のあるところに希望もある、
それを体現している彼のあり方も気に入っている。」
(注:本文中の記載通りに名前を書きましたが、エリックべネイは、
今年に入ってから、好きなアーティストとしてLedisiとFrank Oceanを上げているので、
インタビューアーか編集者が間違った聞き取り、書き取りをしたのかと思います。)

最後にファンへの一言。
「ずっと音楽をやってきて歌い続けることができるのはファンがあってこそと、
常に感謝している。
5月に発売される(日本では4/25発売予定)"The One"、
これを聴けば皆も満足してくれると思うし、
僕の感謝の気持ちをCDを通して感じてくれると思う。」

テクノやオートチューンの時代、
純粋でオーガニックなサウンドを求める人にとって、
これからもエリックべネイの音楽は感動を生み出し続けてくれることだろう。

Interview by Natasha Anac Edited by Geena Jinev Anac 3/26/2012