Me & Mr. Eric Benet

私とエリック・ベネイ

ルームシェア v.5

2009-06-29 07:43:38 | ニューオリンズへの道
朝パソコンを開くとLとRからメッセージが来ていた。
二人は同じ部屋を取っているが、良かったらそこに一緒に泊まらないか、
という内容だった。

ありがたい申し出だと思った。
一人で違うホテルに泊まる事、料金が高くなる事、
心配してくれて心遣いしてくれているのが良く分かる。

若い頃だったら願ってもないお話。
しかし、この年になってメールではお馴染みでも
会った事のない人達と一緒に狭い部屋、
いわゆる雑魚寝。
そんな状況の中で眠れるか?
バスルームの順番や気苦労もあるだろうし。

ニューオリンズの町自体はそれほど危険ではないにしても、
フェスティバルの期間はどうなのだろうか。
地図で見るとみんなのホテルと私のホテル、1ブロックほど、
スーパードームから遠くなる。
「80ヤードってどれくらい?」と主人に尋ねると、
「俺ならピッチングかサンド、あなたなら9番アイアンの距離でしょ?」
なるほど。

友人に話すと、「ゴルフ場じゃないんだから、
例え短距離でも一人で夜中にホテルまで歩くより、
知らない人でも、一緒の部屋の人がいてくれた方がいいよ。
相手が一人より二人いて三人なら、なお気楽。
怖い思いをするより、眠れなくて疲れる方がずっといい。」

という事で、RとLに「良い事を提案してくれてありがとう。
私は早朝に発つので、二人を起こしてしまうのが、ちょっと心配。
それでも良ければ一緒の部屋にして貰おうかな?」

さてみんなの泊まるホテルは世界共通のビジネスっぽいホテル。
フェスティバルに掛からない最初の二日、
ツインのシングルユースならお部屋が空いている。
フェスティバル期間中、そこが取れずに
私が押さえたホテルは古色蒼然とした南部調。
最初の2泊から皆と同じホテルにする方が楽に決まっている。
でも、サザンテイストのホテルにもちょっと泊まってみたい。
「1ブロックでもスーツケース持って移動するより、
同じホテルに留まった方がいいに決まってるじゃない。
何考えているの?」と主人と友人に言われた。

ずっと前、スイスで4人部屋に一人で泊まった。
すごく気味が悪かった。
やはり2泊して、みんなのホテルに翌朝移動することにした。

「何かすることある?」とRに尋ねると、
「ただホテルに来てくれさえすればいいのよ。」

「それ、いいね! ありがとう。」
Rは、携帯の番号を書いてきた。
Lから、「こんな旅行をすることになるなんて、
凄いことになったわね!」と書き込みがあったので、
返事を書きかけていると、チャットが開く。

彼女は自分の名前に"想像力”と入れているので、
「まさにあなたのお陰でこの旅行が始まったわ!
ティーンエイジャーじゃあるまいし、
この年になってこういうパターンで旅するなんてって夫に言われた。
そして今回を逃したら、もうこんな機会ないかも、って。」

「確かにそうね。
でも私達、まだ若いわよ。
True Eric Benet Fans! 
すべてはエリックのせいね!」と返事。

彼女はパリを発ち、アムステルダムで乗り換えてヒューストン。
そしてニューオリンズ。
私と同じくらい、時間が掛かるようだ。

それにしても航空券は格安、ホテル代はルームシェアするから、
フェスティバル期間中、4泊でもかなり安くあがる。
コンサートチケットも自分で手配したので、実費のみ。
何より縁もゆかりもないニューオリンズの地に自分が向かう、
という思いもしない展開になった。