話の話 (CR COMICS DX)ふくやまけいこジャイブこのアイテムの詳細を見る |
アニメファンならふくやまさんのことは少なからず知っていることとは思いますが、どこで連載されているとか、新刊がいつ発売されるとかは流石に注意していないと気が付かないことも多いですよね。
この作品も連載があったことも知らなくて、なんかのきっかけでゾンアマさんで出ていることを知った次第で。
ゾンアマさんも普段役に立たないくせに、役に立つこともあるんですね。(笑)
連載誌はなかむらたかしも連載しているコミックラッシュだったようですね。
コミッ クラッシュと覚えてね。(嘘)
この作品は最初1つのエピソードがあっさりしていて淡々と進む印象だったので、連載時に読んでいた人には印象に残らなかったと言う人もいるかもしれないですが、1巻159ページのボリュームがあると、全体としても高い満足感が得られると思いました。
いかにふくやまさんの絵が好きだといっても、内容が良くないと楽しむことは難しい。
その点、この作品はふくやまほんわかファンタジーらしさに溢れていて、良い作品だと思います。
読み始めた頃は、構成的にもっと引き締まっている方が良いのではないかと思ったのですが、全体として上手い具合にまとまった感じがあるのが不思議。
主人公のシリカは学校を終えたら嫁を決めなきゃならない慣わしのあるメンブラン町に住む少年。
幼なじみのリリー・ゴールドに求婚するも、親友のクロッカスのことが好きと言われてあえなく玉砕。
母が三つ子を宿し、家が手狭になるからすみやかに就職して家を出るよーに!(←明るく)と言われ、良い機会だと思い以前から憧れていた冒険の旅に出るというのがこの作品。
旅先で様々な出会いを重ね、それを旅行記として出版するわけですが、著名な作家や評論家には取り上げられることがないかわりに、出会った人々の記憶には深く刻まれ、旅行記を読んだ子供達からは素直な感想が届けられるという、シリカの人柄が良く表現された作品になっています。
頭から振られるシーンがあって、ちょっと酷いなと思わされるわけですが、この部分も後からちょっといい話として組み込まれちゃっているのですよ。
アニメに向いていると思うんですけど、パンツ全盛の時代には無理かな。
ARIAスタッフ+αでとんがり帽子のメモル的な作品に仕上げてくれたら言うことなす。