電波deアニメな日々

アニメみて良いとか悪いとか毒吐いてみたり。

コレットは死ぬことにした

2015-12-31 20:22:59 | 漫画
コレットは死ぬことにした 1 (花とゆめCOMICS)
幸村アルト
白泉社


最近新規開拓出来てないなと思って何か買ってみることにして手に取ったのかこれ。
以前も同じこと考えて1册買ってみたのがばらかもんの作者の短編集で、これが全然面白くなくて失敗だったんですが、懲りずにまたやってしまいました。
以前の時はその後なんでこの作者の作品が受けてるんだろと思ってばらかもん読んだら普通に面白かったんで、作者を好きになってから手にするべきファンブック的なものだったんだと納得しましたが、それでもやはり失敗は失敗。

書店員のお薦め文が、ワーカーホリック気味なお姉さんに読んで貰いたい的な内容だったので、それを真に受けてしまったのですが、ワーカーホリックな人にこれ薦めるのは正直どうかと。
だって、この作品の主人公は仕事に疲れて自殺したんですぜ。
正確には死のうとしたが死ねなかったんですが。
それをお疲れなお姉様に薦めるとか、死ねと言ってるようなもんじゃないですか。
この作品の主人公は死ねなかったことで、イケメンとの出逢いをきっかけに見つめ直す機会を与えられたわけですが、現実にはお疲れなお姉様にイケメンとの出逢いがそうそうおとずれたりしませんから!
死んで終わりですから!
というかこの作品、お疲れなお姉様に共感できる部分なんてないよな。
癒しや慰めを求めるなら、純情ホモンチカでも薦める方がよっぽど慰めにもなろうってものではないですか。(いや、意味違うし)
頑張るお姉さんの活力ってんなら、彩雲国みたいなのでいいと思うし。

この作品の主人公コレットさんが死のうとしたのも、悩みに悩み抜いて意を決してって訳でもなく、この井戸に身を投げたら解放されるかなくらいの場当たり的な衝動からなので、商売大繁盛な医者やってる優秀な人がそういうことするのも、正直勿体ないと思うし、殺気立って治療をせがんでくる患者を見捨てるのかってのもあって、理解は出来るが共感は出来ない。
同じ見捨てるのであれば、夜逃げするなりして再起を図ればいいし、そうでないのなら自分の窮状を説明して、患者に理解を求めるという方法もある。
優秀なはずなのに何ら解決策を探らない、ほっとけないキャラなはずなのに考え無しに自死を選ぶ。
なんかどっちつかずな感じなんですよね。
死にたくなる気持ちは痛いほど良く分かるんですが、考え無しに死んじゃいけません。
新幹線に飛び込むにしても、賠償金が発生したらその請求がどこに向かうのか、細切れになった死体を片付けて下さる方がどんな思いをするのか、乗れなかったことでどれだけの人がどんな損害を被るのか、その程度は考えてみるべきだし、コレットさんは直接的に迷惑を掛ける死に方ではありませんでしたが、立場ある人が安易な死に方をしたら、それだけで大変なことになる。
というか、死ぬ気が有ったというわけではなく、あれは単なる事故でしょ。
「コレットは死ぬことにした」というタイトルは読み切り時に付けたもので、内容と合わなくなるけどま~いいかってことで今に至ると作者が申しておるとおり、2巻からは、というか冒頭数頁以外はコレットは死なないことにしたなわけですが、連載持てない人や単行本出ない人も数多くいる訳なので、タイトルくらいもうちょっとちゃんと付けて欲しいと思います。
これは担当編集者の怠慢でもアルト思いますね。

その後のこの作品は閻魔様との微妙な距離感の恋模様が描かれていくのだとは思いますが、コレットさんに主体性がない感じで興味を引かれません。
絵は悪くない感じだったのでとりあえず1巻買ってみたのですが、失敗しました。


コメント
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