行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

変貌する米国

2016-05-10 22:35:01 | Weblog
トランプ共和党大統領候補、サンダース民主党大統領候補の善戦、そしてオバマ大統領の広島訪問つくづく米国の変貌というか変容というかいずれにせよ驚くべきことがおきている。トランプ候補について言えば米国人のマッチョ好きと富豪へのあこがれが混じり合って支持を拡大していることは理解できたが、共和党の主流候補ブッシュを蹴散らした勢いは意外であった。トランプ自身は民主党支持者でニューヨーク州でHクリントンを上院選でかつて支援していただけに、大統領本選では何が飛び出すか?レーガンという俳優が大統領になった共和党の歴史があるのでトランプの出現はあり得たと見ている人も多いが、それ以上にサンダースの出現はまさにビックリポンだ。
 
私が1970年代初めて米国出張に行く時、先輩からはリベラルという言葉は使うな、まして社会が入った「民主社会主義」という言葉は禁句だとアドバイスされた。リベラルというレッテルを貼られた政治家は選挙には勝てない。民主社会主義者と思われたらつき合って貰えないとまで言われた。それがどうだろうサンダースは自ら民主社会主義者と堂々と名のり、民主党の大統領候補として若者を主とした支持層を結集し、Hクリントンを苦しめている。しかも小口現金をネットで集め、資金的にも劣らない。今まで白人エスタブリッシュメントにより決まっていた大統領がオバマの出現で変化し、さらに格差社会の中で勢力を拡大した若者や貧困層がトランプを選ぶのかクリントンを選ぶのか、米国の政党を超越した本選となるだろう。
 
オバマの広島訪問も「戦争早期終結のためには原爆投下は正しかった」という世論というか歴史的言い訳で歴代大統領は訪問しなかったが、ノーベル平和賞を貰った核廃絶を口にしたというオバマ大統領の思いもあったのだろうが、米国の変容といえるだろう。
昨年安倍首相が米国議会で演説を初めて行ったがその時ブログで次のように書いた一部再掲する。
 
**安倍首相の演説には最期までapologyという言葉は見当たらなかった。その代わりremorseという言葉を使った。ゴメンナサイという代わりに「深い反省、自責の念、良心の呵責」という意味のremorseを使ったわけだが、これだと相手の受け取り方によって効果は違ってくる。被害者の中韓は当然それなら謝れとなるし、米国民の内中韓系は同様だが、それ以外はそうかよく反省したということになる。
 
この演説を聴いて私の感じだと、ゴメンナサイといった方が簡単で、言わないがために日本の首相が凄く卑屈になった感じがする。オバマ大統領が日本に来て広島、長崎で献花をし、remorseを言って貰って初めて勘定が合う気がする。

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