米食品医薬品局(FDA)は、米ファイザーの新型コロナウイルス経口治療薬「パクスロビド」の緊急使用を承認したと発表した。自宅で服用可能な新型コロナの飲み薬が米国で承認されたのは初めてで、支持率落ち目のバイデン大統領にとって朗報だ。急拡大するオミクロン株にも有効とのことでの新たな対策として期待されている。12歳以上が対象で高齢であるか、肥満や糖尿病などの病状を持っている患者に認可される。
南アフリカでの新しいコロナウイルス感染の報告によると、感染は鈍化し始めており、オミクロン波がピークに達した可能性があることを示唆している、と研究者らは述べた。またオミクロンの症例は、以前の亜種と比較してそれほど深刻ではないように思われる、と新しい研究が示唆している。しかし専門家は、病院のベッドは収容しきれない可能性があると警告した。
スコットランド公衆衛生局のCovid-19のインシデントディレクターであるジム・マクメナミン博士は、スコットランドの病院から収集したデータを発表した記者会見で、オミクロンが人々を病院に入れる可能性が低いことを示し朗報です」と述べた。しかし、マクメナミン博士と他の専門家は、オミクロンは以前のものよりもはるかに感染力が強く病院がオミクロン患者で溢れる可能性があると警告した。
以上、オミクロンは感染力が凄まじく(デルタの70倍という説も)症例は重篤ではないが、医療は逼迫し、その影響は広く及ぶので備えは早くしておく必要がある。
フランスのベラン保健相は22日、「新型コロナウイルスのフランスの新規感染者は1日当たり7万人前後。同相は来年1月初旬までにオミクロン株が主流になり、近く1日当たり10万人に達する可能性があるが、現時点で新たな制限措置の導入は検討していない」と述べた。同相は新型コロナワクチンのブースター接種(追加接種)は22日時点で、クリスマスまでに2200万─2300万回に達するだろうと予測し、「目標は感染スピードの抑制ではない。(オミクロン株は)感染力が強すぎる。目標は重症化による医療逼迫のリスクを減らすことだ」とし「このためブースター接種を急いでいる」と述べた。
つまり、フランスはオミクロンの感染は防げないので、医療逼迫を防ぐことへと方針を転換している。日本は全力を挙げて水際対策など感染を防ぐことを主としているが、どうなるか?いずれにせよ医療逼迫が起きない準備はしておくことだ。