コブシの花の咲くころは

平日の静かな山を気ままに歩いた記録です

久しぶりに御坂の山へ

2016-06-01 19:25:11 | 登山


毎週のようにアクアラインを通っていましたが、今日は久しぶりに御坂の山へ。
早朝に家を出て、登山口には6時30分に着きました。都心から高速で2時間でした。
以外に近かったんだ・・・・ 前日がまた雨で森はシットリ濡れていますが
今日は何も心配する事もないので気楽で良いです。

まずは黒岳へと向かいます。

薄っすらと霧が立ち込めているミズナラを主とする落葉樹林の森を行きます。










朝日が差し込んでくると、エゾハルゼミが元気よく鳴き始めてきます。
立ち止まって何度も森を見渡します。なんだかとても新鮮な景色。
落葉樹の森の朝ってこんなに気持ちが良いとは・・・・・

先週はスタートからヤブっぽく薄暗い急登でしたからね・・・・。
しばらく照葉の森ばかり歩いていた私には、とても新鮮な世界です。

ときどき大きく深呼吸しながらノンビリと登っていきます。











林床にはヤブレガサ、ヒメムヨウランが一株だけ出ていました。


















あまり見かけないようなテンナンショウが目に入りました。












右の2株はアルビノ種のように薄黄色に透けて葉には鋸歯があります。
テンナンショウの種類には疎いのでわかりませんが、目を引く美しさがありますね。











ネットを見ていたら黒岳には珍しいカモメランが自生しているという
観察会の募集が出ていました。

カモメランは唇弁に赤い斑点模様が入り、それ以外は薄いピンク色をしていますが
ここには唇弁以外は純白の株がいるということです。
過去2回ほど来ていますが、そんな株あったかな・・・・
たしかにカモメランには濃い薄いなどの変化があるので、あまり気にしないで
スルーしていたのかもしれません。
今日、自分の目で確かめてみようと思います。


登って行くと倒木に可愛らしい株がいました。

これはスタンダードなタイプです。












うん・・・・ありました。  この株ですね。



















ほんとだ、唇弁以外は真っ白です。唇弁も濃い色で綺麗ですね。


けど、ここの場所のカモメランは見ていますし撮影もしたと思います。
きっと、その時は気が付いていなかったというより、色が濃い花だな・・・・
という感じで終わっていたのでしょうね。


隣の山にはアルビノ種もいるし、御坂周辺は植生が豊かな山ですが
今日歩いた感じですと、そう長くは咲き続けてくれなさそうな感じでした。

以前は見られた群生地は無残に踏み込まれて、何株も折られていて
数も激減して、数株見られただけでした。
大人数によって踏み荒らされた感じです。
下にスズランの里があり、観光バスも入るからでしょうか。


とどめは食害で、林床に密集していたヤブレガサが、場所によっては
スカスカになっていたりしています。
林床が丸裸になるのも時間の問題かもしれません。

縦走路の自生地は立ち入り禁止のテープがあり、ロープで囲ってありましたが
周辺は背の高い草がなくなり、マルバダケブキが目立つようになってきました。


私のように遠くから車で来た者は、もうここは花の時期には来ても、つまらないな
で終わりですが、地元に住んでいて昔からこの山に親しんで
長く花を見守ってきた人は空しいだろうと思います。





アッ・・・・いけない。

ブログで愚痴ってしまった。





      




山頂ではヒロハヘビノボラズやミヤマザクラの花が満開でした。


















これから何処へ行こうかな・・・・・

時間はまだ早いので、御坂を縦走もいいな。
西へ鬼ヶ岳、東は三つ峠までなら一日コースで何とか行けますが
富士山は雲の中だし、一度は歩いていますので、まだ行ったことがない
釈迦ヶ岳へ行ってみることにしました・・・・ここなら近いので、また何処かに
寄り道することもできます。




















こんな道なら一日歩き通しても疲れませんね、
今まで常に足の置き場、足元を気にしながら歩いて来たので
よそ見しながらフカフカした道を歩くのは、快適で癒しの時間です。

時々見上げながら歩いていると、ヤドリギが見えてきます。
冬枯れの時には点々と目立つくらい多く居るのかもしれません。













エゾハルゼミの鳴き声が森に響き渡り、小鳥の囀りも聞こえないくらいです。
ヤマツツジがまだ咲き残っている所があり、新緑の中でよく目立ちます。





















岩場になるとオトシブミが多く落ちている所がありました。









葉っぱを巻いて落としたのは、この甲虫でしょうね。
近くのコアジサイの葉にいました。
何とかチョッキリという甲虫かな。
ただ落ちた場所が岩場で登山道の真ん中というのは辛いですね。










岩場の影にはアカバナヒメイワカガミが少し咲き残っていました。

岩場を登りきると山頂でしたが、団体のグループで満員でしたので
山頂にタッチして戻ることにしました。

帰り道、駐車スペースへ戻る林道沿いにはクモキリソウが点々といました。
こういう湿り気のある林道沿いや法面の上などで案外よく見かけます。











まだ十分時間があるのでこの後は久しぶりに
コアツモリソウの自生地を散策しようと思います。








      




自生地の植林帯はヤブが取り払われ、珍しく間伐もしっかりされていて
少し明るい森になっていました。コアツモリソウやスズムシソウは
ちょっと眩しそうに咲いていました。

































久しぶりに来ましたが以前と変わらずに群生しています。


けど、ここの花も近いうちに姿を消してしまう感じがします。

コアツモリソウは一時期、富士山周辺で随分と探しました。

次は房総で探そうと思っています。



5月31日














コメント (6)
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