中野信子さんの『科学がつきとめた≪運のいい人≫』という本を読んだ。
私は、運がいい人ではなさそうなので、運がよくなりたい。ただ、人生、終わりの時までわからないとも思う。
でも、きっと、中野さんのいう『運のいい人』は、何があっても『幸せな気持ち』でいられる人なんだろうなぁって思った。
なんのことはない。
自分を大切に扱っている人は、他の人からも大切にされる。
自分を粗末に扱っている人は、他人からも粗末に扱われる。
いやなことはいやと罪悪感を持たずに、きちんと言える人って、自分を大切にしている証だ。私は、小さいころから、いやが言えなかった。いやなことをいやという勇気がないし、いやなことをいやだと言って、相手が不快な顔をしたら、逆に、自分が傷ついて、こんなことなら言わなければよかったって思ってしまう『自分をちっとも大切に扱っていない人間』だった。
それは、私のもともとの個性なのか、親が、自分を大切にしているというお手本がなかったからなのか、学校の先生や友達にも、そんな人間がいない劣悪な環境だったからか。
否、一人だけいた。
小4のころ引っ越してきたA子ちゃん。その頃、美人でわがままな女の子が教室の空気を支配していて、誰も反抗できなかった。そこで、転校してきたA子ちゃん、そうじに関して、『それおかしいんじゃない?』って、堂々と自分の(おそらく、周りの子たちも内心そう思っていたけど言えなかった)意見を宣った。
今でも、彼女のことを尊敬している。
振り返れば、ずっと、自分を粗末に扱ってきた。
だから、運が悪いとずっと思ってしまうんだろうなぁ。
人が最も幸せを感じるのは、自分が心地よいという思える状態に心底浸っているときなのだそう。
『もっと、あ~~したい。』とか『あれが欲しいな。』とか『こうなったらいいな。』という欲を忘れ、『気持ちがいいなぁ』『ああ、もう何もいらないなぁ。』という状態。その時は、自己一致していて、自分で自分のことが好きな状態で、そんな状態は、人を惹きつける力があるのだそう。
『もっと、あ~~したい。』といった、ある意味攻めの姿勢がまったくないので、一緒にいると楽なんだそう。