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白ご飯しか食べてくれない赤ちゃんと何でも食べてくれる赤ちゃん。この差って何ですか? 

2021年07月22日 | エッセー
 離乳食から幼児期にかけての食べてくれない派の赤ちゃんをもつママの悩み。
 頑張って作ったのに、べ~~っと吐き出して食べてくれない『くれない病』。いつかは食べてくれるって~。ウンチさえ、上等であれば。
 と、白ご飯しか食べてくれない1歳児をもつママの電話相談中、私の口から、ぽろっと出てきた言葉に、我ながら、そうだよねと合点。

 白ご飯ママは、ご飯にちりめんじゃこやわかめふりかけを混ぜ込んで悪戦苦闘中。野菜も果物も食べない。ブロッコリーだけはどうにか食べてくれるって。保育園でも白ご飯オンリーっ子らしい。
 五穀米の提案をしてみた。
 そのママ、五穀米に飛びついてくださった。
 こういうお子さんは、栄養士泣かせで、なかなか、切れ味のいい回答を用意できない。まぁ、時期が来たら、いつの間にか食べれるようになりますから、肝っ玉母さんで行きましょうというような回答になってしまうのが常であった。
 そんなやりとりのなか、ふと、ウンチの話題に。ウンチは毎日1回は出ているそう。
 ウンチが出ていれば大丈夫。

 と、ママに安心エールを送りながら、ふと、パプアニューギニアのウンチ研究結果が頭をよぎった。タロイモしか食べないパプアニューギニアの人達のウンチには、なぜか、窒素がふんだんに含まれている。窒素って、たんぱく質を食べた人のウンチに含まれる物質であるが、炭水化物しか食べないパプアニューギニアの人たちのウンチから日本人のウンチより遥かい多い窒素が含まれていて、な~~~ぜ?となった研究がある。
 研究結果から、パプアニューギニアのタロイモしか食べない人たちの腸内細菌の中に、炭水化物を餌にしてたんぱく質を作って、体内に還元するという優れ腸内細菌が存在することがわかった。
 大事なのは、何を食べるかではなく、何を出すか。
 腸内細菌が喜ぶものを食べる に意識革命することが、食べてくれない病のママの不安をかなり軽減でき、肝っ玉母さんへの道を支援できるのではないかと気づいた。
 で、とっさに浮かんだ腸内細菌を増やすための戦略。
 ヤクルトはいいんだけど、甘い。甘いのはいくら体に良くても血糖値をあげたりむし歯になりやすかったりという欠点がある。ヨーグルトでいいやつが最近いろいろある。でも、もちろん、少し甘いし、コストがあがる。
 食物繊維系がいい。オリゴ糖をどう使う?玉ねぎは食べてくれないし。
 なんでもそうだけど、毎日継続していつまでも・・・という持続可能なものが最後は勝つ。てっとり早い物は継続が難しい。
 先ほどの、五穀米にママが飛びついたのは、持続可能性の高さにある。
 そして、五穀米の次に浮かんだのが、ごぼう茶だった。水分補給として、水溶性食物繊維豊富なごぼう茶をこの白ご飯しか食べてくれない1歳児、飲んでくれるのではないか。水溶性食物繊維も腸内細菌は大好物。
 快便でさえあれば、食べてくれない病のからママの心が解放されるでしょう。
 ところで、何でもよく食べてくれる赤ちゃんと食べてくれないシリーズな赤ちゃん、この差って何ですか?

 個人的に、もって生まれた消化器系の内臓の個性だと思っている。
 生まれたての赤ちゃんの内臓は、全然未熟。成人に向かって成長していく。肝臓が一人前になるのは15歳って言われている。15歳までに、その持って生まれた内臓を成熟させていく。

 元々、強靭な胃腸、肝臓、腎臓の持ち主である赤ちゃんのママは、ご先祖様に感謝しよう。

 先日の育児教室で、二人目の3か月児とやってきたママが、『3歳の上の子は、私がカレーを食べたら、母乳を飲んでくれなかった。カレーだけでなく、いろいろ制約があった。母乳は結構出ているけど、ごくごく飲んでくれなくて乳腺炎一歩手前状態だった。離乳食も作りたてでないと食べてくれなかった。でも、この子は、私が何を食べても、母乳をごくごく飲んでくれるから助かる。』と。

 上の子の味覚が鋭いのか。はたまた、下の子の味覚が鈍感なのか。

 それにしても、作り立ての離乳食しか食べてくれないってすごい。初耳だった。

 感慨にふけっている、その時、ふと思った。

 下の子は、消化器系の内臓が丈夫なのだ。そして、上の子は、病気ではないけれど、そんなに消化器系の内臓が丈夫に生れていない。なので、味覚を敏感にさせて、たくさん食べすぎないように、そして、解毒が大変な脂や砂糖系の含有量の高い母乳を拒絶し、鮮度の高い離乳食しか受け付けなかった。

 その子の消化器系の内臓の個性が、何をどれくらい食べるかを決定する。

 という仮説。
 
 最初からミルクの子もいる。時々、母乳だけだったけれど、ばあばに預けるために、ミルクの練習をしょうとしたら、哺乳瓶を受け付けてくれなくて困った。ミルクをお湯のみで飲ませようとしてみたけれど、それも嫌がった。

 先日も、生後3か月のママが、母乳だけでは体重の増えが少し芳しくないので、お医者さんにミルクを足すようにと言われたけれど、ミルクを拒絶されて困っているという。
 生後3か月、まだまだ、母乳分泌量を増やすことは可能。ママが母乳ケアを受けて、母乳で頑張るしかない。ってことで、三日後、助産師が、授乳前後の体重測定と母乳ケアを実施し、結構、母乳は分泌されており、体重も順調に増えており、安心して帰られた。

 生後6か月なら、離乳食で調整できるけれど、生後3か月でミルクを拒絶されたら、母乳不足感ママは不安になる。

 大人になって、食用旺盛な人をみると羨ましい。
 おそらく、食用旺盛な人って、元気だ。
 消化器系の内臓が丈夫でないと、食べられない。
 逆に、私のように、消化器系の内臓が貧弱だと、食べれない。食べたいけれど、ある一定量を超えるとお箸が進まなくなる。そして、元気ではない。

 いいんです。
 持って生まれた個性なんです。

 小さい頃、小食だったり、偏食な子どもは、それでいいんです。
 きっと、内臓が、その子なりに丈夫になってきたら、それなりに食べるようになる。無理やり食べさせてはいけない。内臓に負担になる。まだ、成長途中の内臓に負担をかけたら、大人になる頃に、病の領域に入ってしまうかもしれない。

 ただし、快便だけはめざそう。

 いい腸内細菌は、消化器系の内臓の強力な助っ人だから。
 いい腸内細菌は、大腸で、野菜を栽培し、お肉の元を育て、魚を釣ってくれる。

 いい腸内細菌の力を激減させる三大悪が、脂と砂糖と冷たい物。
 小食っ子や偏食っ子は、ちゃんとわけがあって、今、食べない。消化器系の内臓を守るために、食べないよう、カラダが味覚に磨きをかけて、カレー味の母乳を飲まないとか作り立ての離乳食しか食べない、白ご飯しか食べないという防衛手段に出たまでだ。

 自然の摂理。

 昨日のオリンピック開催式でも、多様性って言葉が出てきた。
 あなたはあなたのままでいいのよ。
 それが、多様性。
 多様性を認めるという理想郷を自然体で当たり前のように享受できる次世代を育てるために、まずは、ママが『育児で困った』を『あなたはあなたのままでいいのよ』という視点で一つ一つ丁寧にフィルターをかけてみるという挑戦をし続けるとその先に本物の多様性が見えてきそう。

 わたしなんて、口だけ人間で、中身が全然。
 
 多様性は、一日にして成らず。
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