今日の2種類のシダは、特徴的な形のシダで二又に分かれるものです。裏白の仲間は2属3種ありますが、そのうち2種がここ多摩森林科学園にありました。あとはカネコシダで長崎市に絶滅危惧種・県指定天然記念物としてわずかに残っているだけです。
まず、ウラジロ(裏白):ウラジロ科・属のシダで暖地の林下や林縁に群生する大型の常緑性のシダ植物です。小羽片は深裂し裏面は帯白色です。羽片は大型のもので1mぐらいにもなり、正月飾りに使われます。
中軸は分枝せず1対の羽片を出し、その中央に休止芽を作り翌年に伸びます。これを繰り返しますが、下の羽片は2年ぐらいで枯れます。胞子期は7月で今はソーラス(裂片の中央の脈に沿って両側に1列に並びます)は付いていませんでした。
群生するウラジロ
羽片の裏面:白い
裏白の基本形
羽片の中間にできる休止芽:休止芽は苞葉と鱗片につつまれる。この写真では伸び始めている。
次はコシダ(小羊歯):ウラジロ科・属の常緑性のシダ植物でウラジロと同じような場所に群生します。
葉の中軸は二又に分岐し中央(分岐点)に休止芽があり、休止芽から1対の羽片状の副枝が出る。これを繰り返します。従って、ウラジロより複雑になりますが、基本的に分かりやすい。羽片は羽状深裂し、裂片の先が少し凹みます。胞子期は6月で出来方はウラジロとほぼ同じです。
群生するコシダ
コシダの裏面:ウラジロと同じく白い
コシダの休止芽
以上
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