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八王子市のお散歩日記

自然豊かな八王子市内をお散歩しながら植物・昆虫・野鳥等を日記で綴る

2023年 片倉城跡公園:オニスゲ(鬼菅)、ツタ(蔦)等

2023-06-30 10:20:00 | 花・昆虫・野鳥

6月29日。片倉城跡公園を散策です。

池の縁のハンゲショウ(半夏生)が満開になっていました。

 

ウワミズザクラの果実とミミガタテンナンショウの果実が色付いてきました。

ウワミズザクラの果実

ミミガタテンナンショウの果実

アキノタムラソウ(秋の田村草)が咲いています。シソ科の多年草で秋と名が付くが梅雨頃から咲きだし秋には咲き終わる。

 

ヤブミョウガ(薮茗荷)も咲いていました。ツユクサ科の多年草で葉がミョウガに似ているので名が付いたがツユクサの仲間。写真は雄花で雌花は花柱が長く伸びる。

 

湿地には

チダケサシが咲き始めていました。

オニスゲ(鬼菅)も咲いています。カヤツリグサ科で夏緑性の多年草。花穂が他のスゲ類より大きく尖っているため名付けられた。花は果包から柱頭が3本出るだけ。果包の先から出ている白いものがそれです。

 

ナガバオモダカ(長葉面高)がまだ咲いていました。

草刈りで刈り取られたコバノカモメヅルが復活して小さな蕾を付けています。

林下にはマヤランが1本だけ出てこれも蕾を付けていました。

湯殿川沿いには

ツタ(蔦)の花が咲いており雌性期の花を付け吸蜜のため多くの虻類を集めていました。ブドウ科の落葉つる性木本でよく似たブドウ科落葉つる性多年草のヤブカラシ(薮枯らし)と同じように、雄性器の花は花弁と雄蕊を持ちますが、花弁と雄蕊は早く落ちて雌性期の花になってしまいます。これは雌性期の花です。

 

ご参考までに昨年に撮影した雄性期の花を挙げておきます。

たまたま帰り道にそのヤブカラシが咲いておりアオスジアゲハが吸蜜していました。

片倉城跡公園の住吉神社の注連縄に先日長沼公園で見かけたコウモリガ科のキマダラコウモリを見つけました。

 

また、JR片倉駅には今年はツバメが多く訪れており巣作りをしていました。すでに巣ごもりをしているものもいます。

以上


2023年 高尾山:ツチアケビ(土木通)、メハジキ(目弾き)等

2023-06-25 14:02:52 | 花と蛾

6月24日。今日は小仏川沿いの高尾遊歩道梅林~蛇滝道~2号路~3号路~冨士道~山頂~冨士道~薬王院~1号路~高尾山口のコースを歩きました。相変わらず人出は多かったですが、最近は若い人と外人が多いように思いました。

今年は1号路のサル園前のベンチの裏の2か所にツチアケビ(土木通:ラン科の腐生植物)が集団で生えていました。1カ所は前年も出ていたところ、1カ所は今年初めて見ました。別の場所で昨年出ていたところには今年は出ていません。腐生植物はどの場所に出て来るか分からないので面白い。まだ咲き始めで花の数は少ないですが、これから沢山咲きやがて赤いウインナーのような果実が出来るのが楽しみです。

   

小仏川沿いには種々の花が咲いていました。

メハジキ(目弾き):シソ科の1年草または越年草で全草が産前産後、婦人病、眼病等の薬草として利用されていた。

 

ヤブジラミ(薮虱):シソ科の1年草で薮に生え虱のように種子がくっ付くため。

 

ヤマホタルブクロ(山蛍袋)の群落もありました。キキョウ科の多年草でホタルブクロの変種。ヤマホタルブクロは萼の付け根が膨らんでいるが、ホタルブクロは萼の付け根がめくれて反り返っている。

 

クサノオウ(瘡の王):ケシ科の1年草で名前は皮膚疾患に有効な薬草の王である等諸説ある。

梅林の梅の果実が沢山地面に落ちていました。大きくて立派な果実が多いのですが誰も取らないのでしょうか?もったいない気がします。

蛇滝川沿いには

ギンレイカ(銀鈴花)が咲いていました。

 

2号路には

オニシバリ(鬼縛り)には赤い果実が出来ています。

 

冨士道には

イチヤクソウ(一薬草)とムヨウラン(無葉蘭)が1株づつ咲き残っていました。

 

ギンリョウソウ(銀竜草)が4株咲いていました。このうち1株は果実が出来そうに思います。片倉城跡公園近くではすでに花は終わっていますが、さすがに高尾山は咲くのが遅い。

 

1号路に咲いていたのは

エゾスズラン(蝦夷鈴蘭):ラン科カキラン属の多年草で別名アオスズラン(青鈴蘭)という。.地味な色の蘭です。この花は多年草ですが毎年咲く場所が異なるように思います。

 

最後に今日出会った蛾はマダラガ科のホタルガ(蛍蛾)です。頭が赤くて羽根が黒いのがホタルに似ている。昼間にひらひらと飛ぶ。

以上


2023年 片倉城跡公園近辺:ヤブカラシ(薮枯らし)等

2023-06-23 20:06:59 | 花と蛾

今日も片倉城跡公園近辺のお散歩です。

湯殿川沿いの垣根には今ヤブカラシとヘクソカズラの茎が沢山絡んでいます。

ヤブカラシ(薮枯らし):ブドウ科のつる性多年草で薮を枯らしてしまうほどよく繁殖するので名付けられた。花が咲いているように見えますが、ピンクのものは花期の終期のものです。すなわち雄性期の花が花弁も雄蕊も落ちて中心部にある短かった花柱が伸びて長くなり柱頭が膨らみ雌性期の花になります。さらに花期の終期には花柱が枯れて花盤がピンクになります。

 

ご参考に雄蕊と花弁が4個づつ付いている雄性期の花を付けておきます。

ヘクソカズラ(屁糞葛):アカネ科のつる性多年草で葉や実をすり潰すと強い臭いがするためで花は臭いません。綺麗な花で名前がかわいそうです。咲き始めでした。

あちこちでヤブカンゾウ(薮萱草)が咲き始めていました。ユリ科ワスレナグサ属の多年草で花が咲くまではノカンゾウと酷似している。ノカンゾウの花弁は一重ですがヤブカンゾウの花弁は八重です。

川辺の空き地にハルシャギク(波斯菊)が沢山咲いていました。キク科の1年草で北アメリカ原産の園芸植物。

片倉城跡公園では

ネムノキが綺麗に咲き進んでいました。

 

ヒヨドリバナ(鵯花)も咲いています。キク科の多年草でヒヨドリがなくころ花が咲くというが、ヒヨドリは1年中鳴いています?アサギマダラが吸蜜する花として有名ですがアサギマダラは種々の花にも吸蜜します。この辺りではヒヨドリバナが咲いてもアサギマダラは来てくれません。

シオデ(牛尾菜)の雄花が咲いていました。サルトリイバラ科(またはユリ科)の多年草で巻きひげがあり他の植物に絡み着いて伸びる。雌雄異株。

片倉つどいの森公園のシロツメクサの草原にヤガ科の蛾のツメクサガ(詰草蛾)がシロツメクサに吸蜜していました。幼虫はマメ科特にダイズ、アズキ、インゲンマメの害虫です。昼間も活動する。

以上


2023年 長池公園:コイケマ(小生馬)、オオバノトンボソウ(大葉蜻蛉草)等

2023-06-21 20:08:09 | 花と昆虫

コイケマが咲いたというので長池公園へ見に行きました。キョウチクトウ科のつる性多年草で先日高尾山で見たイケマとよく似ています。イケマの花冠の裂片は反り返る(花が全開する)のに対しコイケマの裂片は斜上する(花は半開しかしない)という違いが大きい。また、外周にあったものを園内の長池池畔やながいけの道等に移植してあるので成長すればあちこちで見られるのは嬉しい。

 

長池池畔のコイケマ:こちらのほうが花の開きがやや大きい。

ご参考までに高尾山で撮影したイケマを再掲しておきます。

外周では

アカメガシワ(赤芽柏)の雄株があり雄花が咲いていました。トウダイグサ科の落葉高木で雌雄異株。大きな葉は柏の葉と同様に食べ物を乗せたり包んだりし、新葉が赤いので名付けられた。

 

オカトラノオ(丘・岡虎の尾)が満開でした。

やまざとひろばでは

リョウブ(令法)が白い花を沢山付けキマダラセセリが吸蜜していました。

中央園路では

ネムノキとコムラサキそしてキジョランも咲いていました。

ネムノキ(合歓の木):まだ咲き始めです。

コムラサキ(小紫):ムラサキシキブと酷似していますが葉を比べるとわかりやすい。ムラサキシキブの葉は全縁鋸歯がありますが、コムラサキの葉には葉の先半分だけに鋸歯があります。

 

キジョラン(鬼女蘭

 

ながいけの道では

クララ(苦参・眩草)が咲いており若い果実も出来ていました。マメ科の多年草で薬草。名前の由来は諸説ある。

  

トモエソウ(巴草):オトギリソウ科の多年草で他のオトギリソウの仲間と比べると花が大きく卍型をしている。

 

タカトウダイ(高燈台・高灯台)も咲いていました。トウダイグサ科の多年草で仲間のナツトウダイが夏の花のように思えるが春の花で、このタカトウダイが夏の花で花期は6~8月。背も高く80~100cmにもなる。

 

コバノカモメヅル(小葉の鴎蔓)も咲いていました。花径が10mmぐらいと小さいのでコバノカモメヅルでしょう。たんぼ脇にある大きな花のジョウシュウカモメヅルはまだ咲いていませんでした。

つくいけの道には

オオバノトンボソウ(大葉蜻蛉草)が一株だけ花を付けていました。ラン科の多年草で同属のトンボソウに似ていて葉が大きいため名付けられた。花の姿がトンボに似ているため。今雑木林トレイルが通行止めですがそこにはもっと生えているのではないかと思います。

 

田圃脇には

クマヤナギ(熊柳)に蕾が出来て赤い果実も付いていました。もう少しで花と果実が同時に見られることでしょう。

コオニヤンマ(小鬼蜻蜒)がいました。

 

以上

 

 


2023年 絹の道等:コクラン(黒蘭)エゴノネコアシ(エゴの猫足)等

2023-06-20 19:35:04 | 

今日は絹の道から中山地区周辺を歩いてきました。

まず、コクラン(黒蘭)が咲いていました。数株あったのですが花柄が出ていないか出ていても何故か折れているものが多くて、咲いていたのは2株だけでした。ラン科の常緑性多年草で薄暗い林内に生える。花が面白い形なのでその構造を添付しました。

   

写りが悪いですが花を前後から見たものを挙げておきます。

絹の道では

階段の縁に付いていたものです。何かの卵のように見えるのですが何でしょうか?それとも鳥の糞?

 

ウツボグサ(靫草)が沢山咲いていました。シソ科の多年草で名前は花の形が弓を入れる靫に似ているため名付けられた。

 

芝地の斜面にコマツナギ(駒繋)が咲き始めていました。マメ科の落葉小低木で名前は枝が強く馬を繋げるぐらいということで名付けられた。

コケリンドウ(苔竜胆)がまだ咲いていました。

中山地区では

湿地に大株のコナスビ(小茄子)がありました。葉の下に黄色いものが見えるので茎を裏返すと花が咲いていました。片倉城跡公園にあったのとまったく同じです。

 

コンニャク(蒟蒻)は葉が出て若い果実も出来ていました。果実は真っ赤に熟します。

 

キササゲ(木大角豆)が咲いており一部果実(2枚目の写真)も出来ていました。ノウゼンカズラ科の落葉高木で中国中南部を原産とする。

 

帰り道の公園では

ユリノキに若い果実が出来ていました。

ヤマモモ(山桃)の果実が熟して地面に沢山落下していました。果実はジャム、ジュースや果実酒に利用できるという。

 

エゴノキ(野茉莉)にエゴノネコアシアブラムシが作るエゴノネコアシという虫えい(虫こぶ)が出来ていました。最初は何かの花かと思ったのですがよく見ると虫こぶでした。その形が猫のありに似ているという。

 

石橋入り緑地に笹に隠れてオニノヤガラ2本出ていました。花は終わっていますが来年は気を付けて見てみよう。

今日出会った昆虫は

絹の道でムラサキシジミ

中山地区の湿地でオオシオカラトンボ

以上