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八王子市のお散歩日記

自然豊かな八王子市内をお散歩しながら植物・昆虫・野鳥等を日記で綴る

2022年 多摩森林科学園のシダ植物:コバノヒノキシダ、リョウメンシダ

2022-01-31 16:44:53 | 植物

多摩森林科学園のシダ植物の2回目です。コバノヒノキシダとリョウメンシダを採り上げました。

コバノヒノキシダ(小葉の檜羊歯):チャセンシダ科・属の常緑性で2~3回羽状に切れ込むシダ植物です。山地や山麓の岩上や石垣などに見られます。ここでは第1樹木園の岩上にありました。特徴は中軸の溝の中央が盛り上がることです。ここのものにはソーラスが付いていませんでした。

この写真はストロボを焚きましたので色が変化しています。

ストロボなし

中軸

同じものが片倉つどいの森公園にもありましたので再掲します。

 

ソーラス

次はリョウメンシダ(両面羊歯):オシダ科カナワラビ属で3~4回羽状に切れ込む常緑性のシダ植物です。特徴は最下羽片の下側第1小羽片が最も長く、ソーラスの付かない葉の表裏が同じように見えることです。山地のやや湿った林下に多い。ここでは第2樹木園にありましたが、片倉城跡公園にもありました。

葉の表

葉の裏

ソーラス

以上


2022年 片倉城跡公園:カワラヒワ(河原鶸)、二ホンタンポポ(日本蒲公英)等

2022-01-31 15:59:06 | 野鳥と花

今日は片倉城跡公園の散策です。ルリビタキが来ているはずなので探しに行ってみました。残念ながら見つかりませんでした。何人か大きなカメラを持って探鳥に来ていましたが、どうもルリビタキやキクイタダキを探していたようです。

今日見た鳥は

カワラヒワ(河原鶸):住吉神社に群れでいましたが神経質な鳥なのでなかなか近くに寄らせてくれません。なんとかこっそり撮影できたのがこれです。秋にはヒマワリの種を食べに群れでやってきます。

本丸広場でセグロセキレイ(背黒鶺鴒):ハクセキレイ(白鶺鴒)との見分けはハクセキレイが頬(目の下)も白いが、セグロセキレイは頬も黒い。

キジバトが片倉城跡公園の上の畑に群れていました。普通、1~2羽でいるのですが、今日は珍しく10羽以上でいました。

これは片倉城跡公園の林下で単独行動のキジバトです。

シロハラが今日もいました。

他にも池にアオサギとカルガモがいました。

片倉つどいの森公園に(二ホン)タンポポが1輪咲いていました。セイヨウタンポポが早く咲くのはよく見かけますが、(二ホン)タンポポも早く咲くのですね。

我が家の裏庭で昨年咲いていた春蘭を鉢植えにしていたのですが、今日見ると蕾が3個出来ていました。咲くのが楽しみです。

以上


2022年 クロテンフユシャク(黒点冬尺:冬尺蛾の1種)

2022-01-28 15:46:21 | 野鳥、昆虫、花

片倉城跡公園に今日は冬尺蛾の1種クロテンフユシャクがいました。前にウスバフユシャクがいてご参考にクロテンフユシャクを挙げましたが、今日は逆でご参考にウスバフユシャクを挙げておきます。

クロテンフユシャク

ご参考:よく似たウスバフユシャク

畑地にはオオイヌノフグリが沢山咲いていました。

オオイヌノフグリの中にアメリカフウロの紅葉したロゼット葉が混じっていました。皆春を待ちかねているようです。

今日の野鳥はアオジです。小群で餌を漁っていました。

以上


2022年 多摩森林科学園のシダ植物:ウラジロ(裏白)とコシダ(小羊歯)

2022-01-27 14:45:29 | 植物

今日の2種類のシダは、特徴的な形のシダで二又に分かれるものです。裏白の仲間は2属3種ありますが、そのうち2種がここ多摩森林科学園にありました。あとはカネコシダで長崎市に絶滅危惧種・県指定天然記念物としてわずかに残っているだけです。

まず、ウラジロ(裏白):ウラジロ科・属のシダで暖地の林下や林縁に群生する大型の常緑性のシダ植物です。小羽片は深裂し裏面は帯白色です。羽片は大型のもので1mぐらいにもなり、正月飾りに使われます。

中軸は分枝せず1対の羽片を出し、その中央に休止芽を作り翌年に伸びます。これを繰り返しますが、下の羽片は2年ぐらいで枯れます。胞子期は7月で今はソーラス(裂片の中央の脈に沿って両側に1列に並びます)は付いていませんでした。

群生するウラジロ

羽片の裏面:白い

裏白の基本形

羽片の中間にできる休止芽:休止芽は苞葉と鱗片につつまれる。この写真では伸び始めている。

次はコシダ(小羊歯):ウラジロ科・属の常緑性のシダ植物でウラジロと同じような場所に群生します。

葉の中軸は二又に分岐し中央(分岐点)に休止芽があり、休止芽から1対の羽片状の副枝が出る。これを繰り返します。従って、ウラジロより複雑になりますが、基本的に分かりやすい。羽片は羽状深裂し、裂片の先が少し凹みます。胞子期は6月で出来方はウラジロとほぼ同じです。

群生するコシダ

コシダの裏面:ウラジロと同じく白い

コシダの休止芽

以上


2022年 多摩森林科学園とその近辺のお散歩:ヤドリギ(宿木)、クラマゴケ(鞍馬苔)等

2022-01-26 14:27:24 | 植物

1月25日。今日は多摩森林科学園で常緑性の羊歯植物を勉強するため訪問しました。羊歯植物については一部を除き順次別途ご報告します。

入り口にあるハナノキ(花の木)の冬芽です。カエデ科・属の落葉高木で3~4月に葉に先立って赤い花を付ける。樹全体が赤く見えるのでハナノキと名付けられた。雌雄異株でカエデのように翼果を付けます。冬芽は鱗芽で葉痕はV~U字型、維管束痕は3個。

 

ご参考:ハナノキの花

冬芽を続けると廿里まちの広場にサイカチの大木がありました。サイカチ(皁莢、皀莢、梍)はマメ科サイカチ属の落葉高木で幹に特徴的な棘がある。冬芽は小さくて目立たないが、私はこの木を初めて見たので花や果実も見てみたい。花は5~6月頃に咲き豆果をつけるという。

 

側を流れる南浅川の堤防にある桜並木にヤドリギ(宿木)が幾つも付いていました。ヤドリギはヤドリギ科・属の常緑小低木で種々の落葉樹の枝に寄生する半寄生植物です。果実は液果でキレンジャク、ヒレンジャク、ヒヨドリ、ムクドリなどが食し、鳥により広がる。花期は2~3月で果期は11~12月、果実が残っているものが一つありました。

  

城南公園にはナリヒラヒイラギナンテンが多く植栽されており果実が残っていました。中国原産の常緑低木で9~10月に小さな黄色い花を付け、果実は2~3月に白い粉を吹いた藍黒色に熟します。

 

多摩森林科学園に戻ると樹木の幹に泥ででき膨らんだ道のようなものが付いていました。これは解説板によるとトビイロケアリの巣(通り道)だそうです。この中を蟻が通っているのですね。安全に通るためこのような面倒なトンネルを作ったのでしょうか?

前に来た時に見たアサギマダラの蛹が今回も見つかりました。幼虫も大きいものと小さなものが見つかりました。

  

さて、多摩森林科学園の常緑羊歯植物ですが、よく見かけるフユノハナワラビとオオハナワラビがありました。胞子葉が無くなっていますが栄養葉が残っていました。共にハナヤスリ科ハナワラビ属の羊歯ですがよく間違われます。見分けは葉の先でフユノハナワラビの葉先は丸く見え、オオハナワラビの葉先は尖って見えます。ご覧ください。

フユノハナワラビ

オオハナワラビ

今日、一番見たかったのは京都の鞍馬山に由来するというクラマゴケです。クラマゴケ(鞍馬苔)はコケという名が付いていますが、イワヒバ科・属の羊歯植物で湿った山林下に茎を長く伸ばして群生する常緑性の羊歯植物です。葉には背葉と腹葉があり茎に沿って茎の背と腹に順に並びます。主茎には葉がまばらにつき、側枝には葉が密につきます。ごく小さくてかつ地面に這っていますので落ち葉などがあると本当に見つけにくい。幸い説明板のある場所以外にも群生している場所があったので良かった。まだ胞子嚢穂を確認していないのでまたの機会に確認しよう。ルーペがあった方がよさそうです。

   

羊歯の説明板がなくなっているものや説明板があっても消滅したもの等がありなかなか難しい所がありました。分かったものは別途ご案内いたします。

以上