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八王子市のお散歩日記

自然豊かな八王子市内をお散歩しながら植物・昆虫・野鳥等を日記で綴る

2022年 多摩森林科学園の樹木園:冬芽等

2022-02-01 16:10:54 | 植物

今日は多摩森林科学園へシダ植物の確認に行った時にみた樹木の冬芽を掲載しました。

ミヤマウグイスカグラ(深山鶯神楽):スイカズラ科・属の落葉低木でヤマウグイスカグラの変種。ウグイスカグラが全体に無毛、ヤマウグイスカグラが枝、葉、花に毛があるのに対し、ミヤマウグイスカグラには各部、特に若枝、葉柄、花柄、子房に腺毛がある。

 

チドリノキ(千鳥の木):ムクロジ科カエデ属の落葉小高木で山地の沢沿いなどに生えることが多い。花期は5月で果実は翼果で8~10月に熟す。紅葉と同じような翼果をつけるのでカエデの仲間と分かる。冬芽は卵形で先が尖り紫紅色。芽鱗は9~13個で枝先に仮頂芽が2個並んで付くことが多い。葉痕はV~U字型で維管束痕は3個。

冬芽と葉痕

タブノキ(椨の木):クスノキ科タブノキ属の常緑高木で照葉樹林の代表種の一つ。花期は4~5月で果実は7~8月に黒く熟す。冬芽は卵形~長卵形でしばしば赤味を帯びる。鱗芽で多数の芽鱗が瓦状に重なって付く。

イヌビワ(犬枇杷):クワ科イチジク属の小高木で山地や丘陵に普通に見られる。花期は4~5月で果実は10~11月に黒紫色に熟す。冬芽は鱗芽で頂芽は長さ10mmぐらいの円錐形で先は尖り、側芽は丸くて小さい。葉痕はほぼ円形で維管束痕は多数が丸く並ぶ。

サンショウバラ(山椒薔薇):バラ科・属の落葉小高木で別名ハコネバラ(箱根薔薇)ともいう。花期は6月。鱗芽で1~2mmのいぼ状~卵形。芽鱗は暗赤褐色で無毛。名前は葉や冬芽と棘の様子ががサンショウに似ているため。

シラキ(白木):トウダイグサ科シラキ属の落葉小高木で花期は5~6月。果実は10~11月に黒紫色に熟す。冬芽は鱗芽で長さ3~5mmの長三角形。芽鱗は2個、葉痕は半円形で維管束痕は3個。やはり人か妖精の顔に見え、葉痕の角に托葉痕があり耳のように見えます。

先日冬芽をご紹介したサイカチですが棘が非常に多くて面白いのでその様子を掲載しました。

 

以上


2022年 多摩森林科学園のシダ植物:イワガネソウ、イワガネゼンマイ、オオバノイノモトソウ

2022-02-01 16:10:54 | 植物

多摩森林科学園に生えているシダ植物のうちイワガネソウ(岩ヶ根草)、イワガネゼンマイ(岩ヶ根薇)、オオバノイノモトソウ(大葉の井許草)を採り上げました。3種ともイノモトソウ科のシダ植物で柳沢林道の上部にありました。

イワガネソウ:イノモトソウ科イワガネゼンマイ属の常緑性の大型シダで葉身は1~2回羽状裂で羽片は3~5対と少ない。羽片の先は次第に細くなり辺縁は全縁または細鋸歯。ソーラスは葉脈上にでき辺縁近くまで付き包膜はない。葉裏の葉脈は網目となり鋸歯の中までは届かない。

 

羽片は全縁または細鋸歯で次第に細くなる

ソーラス(胞子嚢):大分剥落していますが、葉脈上にでき辺縁近くまで付く。

葉脈:網目状になり鋸歯(または辺縁)まで届かない。

イワガネゼンマイ:イノモトソウ科イワガネゼンマイ属の常緑性の大型シダで葉身は1~2回羽状裂で羽片は5~8対と多い。羽片の先は急に狭くなり尾状で辺縁には鋸歯がある。ソーラスは葉脈上にでき辺縁の途中までしか付かない。葉裏の葉脈は網目とならず(別れた脈は再合流しない。)鋸歯の中に到達する。

羽片:先は急に細くなり尾状で辺縁に鋸歯がある。

ソーラスは大分剥落していますが、葉脈上に付き辺縁への途中までしか付かない。

葉脈:網目を作らず(別れた脈は再合流しない)鋸歯まで達する。

イワガネソウもイワガネゼンマイ(中央にある)もオオバノイノモトソウ(右下にある)の群落の中に埋もれるようにしてありました。

オオバノイノモトソウ:イノモトソウ科・属の常緑性シダで山地や低地に普通に見られる。1回羽状裂で頂羽片があり、羽片の近縁には鋸歯があり中軸には翼がない。葉脈は辺縁に達する。葉には栄養葉と胞子葉の2形あり、胞子葉は栄養葉より葉柄が長く、葉幅が狭い。ソーラスは胞子葉の辺縁に沿って長く付く。

栄養葉

 

栄養葉の葉脈

胞子葉

胞子葉に付くソーラス:辺縁に沿って長く付く。

以上


2022年 多摩森林科学園のシダ植物:コバノヒノキシダ、リョウメンシダ

2022-01-31 16:44:53 | 植物

多摩森林科学園のシダ植物の2回目です。コバノヒノキシダとリョウメンシダを採り上げました。

コバノヒノキシダ(小葉の檜羊歯):チャセンシダ科・属の常緑性で2~3回羽状に切れ込むシダ植物です。山地や山麓の岩上や石垣などに見られます。ここでは第1樹木園の岩上にありました。特徴は中軸の溝の中央が盛り上がることです。ここのものにはソーラスが付いていませんでした。

この写真はストロボを焚きましたので色が変化しています。

ストロボなし

中軸

同じものが片倉つどいの森公園にもありましたので再掲します。

 

ソーラス

次はリョウメンシダ(両面羊歯):オシダ科カナワラビ属で3~4回羽状に切れ込む常緑性のシダ植物です。特徴は最下羽片の下側第1小羽片が最も長く、ソーラスの付かない葉の表裏が同じように見えることです。山地のやや湿った林下に多い。ここでは第2樹木園にありましたが、片倉城跡公園にもありました。

葉の表

葉の裏

ソーラス

以上


2022年 多摩森林科学園のシダ植物:ウラジロ(裏白)とコシダ(小羊歯)

2022-01-27 14:45:29 | 植物

今日の2種類のシダは、特徴的な形のシダで二又に分かれるものです。裏白の仲間は2属3種ありますが、そのうち2種がここ多摩森林科学園にありました。あとはカネコシダで長崎市に絶滅危惧種・県指定天然記念物としてわずかに残っているだけです。

まず、ウラジロ(裏白):ウラジロ科・属のシダで暖地の林下や林縁に群生する大型の常緑性のシダ植物です。小羽片は深裂し裏面は帯白色です。羽片は大型のもので1mぐらいにもなり、正月飾りに使われます。

中軸は分枝せず1対の羽片を出し、その中央に休止芽を作り翌年に伸びます。これを繰り返しますが、下の羽片は2年ぐらいで枯れます。胞子期は7月で今はソーラス(裂片の中央の脈に沿って両側に1列に並びます)は付いていませんでした。

群生するウラジロ

羽片の裏面:白い

裏白の基本形

羽片の中間にできる休止芽:休止芽は苞葉と鱗片につつまれる。この写真では伸び始めている。

次はコシダ(小羊歯):ウラジロ科・属の常緑性のシダ植物でウラジロと同じような場所に群生します。

葉の中軸は二又に分岐し中央(分岐点)に休止芽があり、休止芽から1対の羽片状の副枝が出る。これを繰り返します。従って、ウラジロより複雑になりますが、基本的に分かりやすい。羽片は羽状深裂し、裂片の先が少し凹みます。胞子期は6月で出来方はウラジロとほぼ同じです。

群生するコシダ

コシダの裏面:ウラジロと同じく白い

コシダの休止芽

以上


2022年 多摩森林科学園とその近辺のお散歩:ヤドリギ(宿木)、クラマゴケ(鞍馬苔)等

2022-01-26 14:27:24 | 植物

1月25日。今日は多摩森林科学園で常緑性の羊歯植物を勉強するため訪問しました。羊歯植物については一部を除き順次別途ご報告します。

入り口にあるハナノキ(花の木)の冬芽です。カエデ科・属の落葉高木で3~4月に葉に先立って赤い花を付ける。樹全体が赤く見えるのでハナノキと名付けられた。雌雄異株でカエデのように翼果を付けます。冬芽は鱗芽で葉痕はV~U字型、維管束痕は3個。

 

ご参考:ハナノキの花

冬芽を続けると廿里まちの広場にサイカチの大木がありました。サイカチ(皁莢、皀莢、梍)はマメ科サイカチ属の落葉高木で幹に特徴的な棘がある。冬芽は小さくて目立たないが、私はこの木を初めて見たので花や果実も見てみたい。花は5~6月頃に咲き豆果をつけるという。

 

側を流れる南浅川の堤防にある桜並木にヤドリギ(宿木)が幾つも付いていました。ヤドリギはヤドリギ科・属の常緑小低木で種々の落葉樹の枝に寄生する半寄生植物です。果実は液果でキレンジャク、ヒレンジャク、ヒヨドリ、ムクドリなどが食し、鳥により広がる。花期は2~3月で果期は11~12月、果実が残っているものが一つありました。

  

城南公園にはナリヒラヒイラギナンテンが多く植栽されており果実が残っていました。中国原産の常緑低木で9~10月に小さな黄色い花を付け、果実は2~3月に白い粉を吹いた藍黒色に熟します。

 

多摩森林科学園に戻ると樹木の幹に泥ででき膨らんだ道のようなものが付いていました。これは解説板によるとトビイロケアリの巣(通り道)だそうです。この中を蟻が通っているのですね。安全に通るためこのような面倒なトンネルを作ったのでしょうか?

前に来た時に見たアサギマダラの蛹が今回も見つかりました。幼虫も大きいものと小さなものが見つかりました。

  

さて、多摩森林科学園の常緑羊歯植物ですが、よく見かけるフユノハナワラビとオオハナワラビがありました。胞子葉が無くなっていますが栄養葉が残っていました。共にハナヤスリ科ハナワラビ属の羊歯ですがよく間違われます。見分けは葉の先でフユノハナワラビの葉先は丸く見え、オオハナワラビの葉先は尖って見えます。ご覧ください。

フユノハナワラビ

オオハナワラビ

今日、一番見たかったのは京都の鞍馬山に由来するというクラマゴケです。クラマゴケ(鞍馬苔)はコケという名が付いていますが、イワヒバ科・属の羊歯植物で湿った山林下に茎を長く伸ばして群生する常緑性の羊歯植物です。葉には背葉と腹葉があり茎に沿って茎の背と腹に順に並びます。主茎には葉がまばらにつき、側枝には葉が密につきます。ごく小さくてかつ地面に這っていますので落ち葉などがあると本当に見つけにくい。幸い説明板のある場所以外にも群生している場所があったので良かった。まだ胞子嚢穂を確認していないのでまたの機会に確認しよう。ルーペがあった方がよさそうです。

   

羊歯の説明板がなくなっているものや説明板があっても消滅したもの等がありなかなか難しい所がありました。分かったものは別途ご案内いたします。

以上