八王子市のお散歩日記

自然豊かな八王子市内をお散歩しながら植物・昆虫・野鳥等を日記で綴る

2022年 多摩森林科学園のシダ植物:イワガネソウ、イワガネゼンマイ、オオバノイノモトソウ

2022-02-01 16:10:54 | 植物

多摩森林科学園に生えているシダ植物のうちイワガネソウ(岩ヶ根草)、イワガネゼンマイ(岩ヶ根薇)、オオバノイノモトソウ(大葉の井許草)を採り上げました。3種ともイノモトソウ科のシダ植物で柳沢林道の上部にありました。

イワガネソウ:イノモトソウ科イワガネゼンマイ属の常緑性の大型シダで葉身は1~2回羽状裂で羽片は3~5対と少ない。羽片の先は次第に細くなり辺縁は全縁または細鋸歯。ソーラスは葉脈上にでき辺縁近くまで付き包膜はない。葉裏の葉脈は網目となり鋸歯の中までは届かない。

 

羽片は全縁または細鋸歯で次第に細くなる

ソーラス(胞子嚢):大分剥落していますが、葉脈上にでき辺縁近くまで付く。

葉脈:網目状になり鋸歯(または辺縁)まで届かない。

イワガネゼンマイ:イノモトソウ科イワガネゼンマイ属の常緑性の大型シダで葉身は1~2回羽状裂で羽片は5~8対と多い。羽片の先は急に狭くなり尾状で辺縁には鋸歯がある。ソーラスは葉脈上にでき辺縁の途中までしか付かない。葉裏の葉脈は網目とならず(別れた脈は再合流しない。)鋸歯の中に到達する。

羽片:先は急に細くなり尾状で辺縁に鋸歯がある。

ソーラスは大分剥落していますが、葉脈上に付き辺縁への途中までしか付かない。

葉脈:網目を作らず(別れた脈は再合流しない)鋸歯まで達する。

イワガネソウもイワガネゼンマイ(中央にある)もオオバノイノモトソウ(右下にある)の群落の中に埋もれるようにしてありました。

オオバノイノモトソウ:イノモトソウ科・属の常緑性シダで山地や低地に普通に見られる。1回羽状裂で頂羽片があり、羽片の近縁には鋸歯があり中軸には翼がない。葉脈は辺縁に達する。葉には栄養葉と胞子葉の2形あり、胞子葉は栄養葉より葉柄が長く、葉幅が狭い。ソーラスは胞子葉の辺縁に沿って長く付く。

栄養葉

 

栄養葉の葉脈

胞子葉

胞子葉に付くソーラス:辺縁に沿って長く付く。

以上

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 2022年 多摩森林科学園... | トップ | 2022年 東京薬科大学薬... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

植物」カテゴリの最新記事