前回も書きましたがおさらいです
大きく分けて通常のバッテリーは二種類あります
「ニッケル水素電池」や「リチウムイオン電池」 などもありますが今回は二種類で勘弁してください
二つのバッテリーの使用目的は
カーバッテリーは、スターターバッテリーとも呼ばれており
エンジン始動の為に瞬間的に大きな電流を供給することを目的につくられています。
対するディープサイクルバッテリーは、
ノートPCやTVなど通常の電化製品なに少量の電流を長時間供給する能力に優れ、繰り返し放充電が可能なバッテリーです
メリット・デメリットをあげると
カーバッテリーは安くて軽くて便利なのですが、定期的に蒸留水を補充する必要があり、また充電終了時に空気より軽い水素ガスを発生する性質があり、バッテリーの上部を蓋などで覆ってしまうと、水素ガスがたまり爆発の「危険」があります。
ディープサイクルは重くて高くて、でかいのですが、定期的なメンテナンスは不要で、しかも水素ガスを発生しませんのでガス爆発の心配もなく「安全」です
そんな危険性のあるバッテリーを、少しでも安全に使うために、
引火の危険が無いよう、今回はスパークを出さないローター式のスイッチを作りました
このスイッチをバッテリー位置より下で使えば完璧
その安全性がある程度は確認できましたので
この危険なカーバッテリーと、安全なディープサイクルバッテリーの聴き比べを行いました
関係ない話ですが私は、仕事で「安心安全」を販売していますが、
趣味では、その反動なのか・・・、危険なモノが大好きです(笑)
ちなみに今回使った危険なカーバッテリーは新品で
安全なディープサイクルバッテリーは中古品を使いました
先日、ブログ読者の方からのコメントで、ディープサイクルは音が悪いとのご意見を頂いていたので
その音の違いが気になっていたので、聞き比べてみたのです
正直、
最初ボーカルとJAZZレコードで聞き比べてみたとき
あっ、ほんとにディープサイクルバッテリーは音が悪い、というか
音が死んでる、音に力が無い!これじゃ生きた音がしない、ダメだこりゃ~
レコード針を下した瞬間のスクラッチノイズでも、そう感じました
・・・・・・・・、
そういえば昔話で恐縮ですが、
某日本製高級スピーカーの、死んだような刺激の無い「良い音」と、
JBLを聞いたときの、活き活きと感じた音の「躍動感」の違いを思い出しました
あれがきっかけで、「俺が好きな音はJBLや海外製にしか無い」と感じ、
やがてそれが核心となって、海外オーディオ製品にのめり込んだのだが
その時と同じ音の違が、今回も感じられました
しかし、しかし、しか~し、私も多少大人になったのか、音の好き嫌いだけでなく、
嫌いなその個性でも、音楽が楽しめるよになってきた今日この頃(笑)
まあ30年以上前にも同じようなことがあったのですが、
JBLサイコーと聴いていたあの頃だったが
当時、群馬の高崎で仕事をしていて、音楽センターの近くだったので、
我が群馬交響楽団の定期演奏会によく行っていた、
最初はお付き合いで強引に買わされたチケットだったが、その後はちゃんと自ら買って聴いていた(笑)
そこで様々な音楽を聴くようになって、
趣味で好きな音で楽しむ音楽と、相手に音楽を聴かせる音の違いも分かってきた
当時、多少音響の仕事もやっていたのでこの考え方は役になった
好きで、「楽しい音で聴く音楽」ではなく、
素晴らしい「音楽を聴くための音」・・・・・その違い、
悩んだ挙句
その結果大変不本意ながら、やむなくB&W 801F、取っ手の付いた「黒いだるま」さんを買うことになった
(高崎だるまではありません、転がすと起きてこないので取っ手が付いていました)
言い方は悪いかもしれないが、私のレベル(※)のオーディオでは、音の活力と、聞き易さは同居しない
注、(※ここで言うレベルとは高い低いではなく、拘りが多いか少ないかと捉えたほうがベター)
まあ、ある程度妥協すれば両方叶えることはできるだろうが、
それはあまりしたくない
私のように、これでもか!、これでもか~、もっとかコノヤロ~、まだなのか~こんちくしょ~~~・・・・・、
と、音を突き詰める人間に、同居は無い!(笑)
同居は無いなら別のシステムしかないと801F→シルバーシグネチア→アポジー→マーチンローガンと続き今も使っている
互いにないものを求めると、サブシステムとなるのだろう
話が脱線したままなので
話を元に戻して、バッテリーの話しに戻し、いよいよテストですが
回りくどく言いましたが音の好き嫌いであれば、危険で力のあるカーバッテリーの活きた音が好きです
でも、好き嫌いでだけではない、聞き比べです
聴き比べるのはWE597Aツイーターの電源だけ
WEオリジナルは高くて手が出ませんのでレプリカですが、WE597AもWE555と同じく電圧は7Vです
聞いた話では、当初からバッテリーでの駆動も考慮されて作られていたようで
電圧7Vは、当時6ボルトのバッテリーをフル充電したのが7Vだったそうです
劇場だけではなく、電源の無い野外等のでの使用も考慮されての設計だったのでしょうか
ちなみに後から作られたWE594は24Vです
使用状況で違いがあるようですが同じ597でもWE597Bは24V使用で
さらにA-597Aというモデルは72Vだったと記されています
私のは一般的なオリジナル597Aをコピーした 7V DCモデルです
7Vのユニットに、12Vのバッテリーを使ってシリーズで電源供給しています
そのままの状態で597ユニットの入り口での電圧は7V前後あります
今回はこれにWE1048Bインダクタンスコイルを入れた状態での試聴です
コイルを入れると電圧は少し下がって、6.5~6.0V程度ますが大丈夫、
以前ショットキーダイオード電源で試したとき5.5Vでの試聴でも問題ありませんでしたがこれを下限とします
タイマーや測定用のメーターを付けていませんので、こまめにチェックしています
やっと、さあ試聴、まずはキャロルキッドの女性ボーカルで聞き比べ試聴
カーバッテリーは、活き活きした声で、声の太さや堀も深く、声にエッジが利いてるが、ねっとりした歌い方は伝わってくる、
いいね~最高!
ディープサイクルバッテリーは、声が滑ッと塗りつぶされた感じ、躍動感はかなり薄れ刺激は少ない、聞き易いと言えば聞き易いのだろうが・・・・
歌手を変えて聴き比べるがやはり「活き活きと歌ってる感じが出るのは」カーバッテリー
カーバッテリーは若さや力強さを感じられる気がします
女性ボーカルは、やはりカーバッテリーに軍配が上がりましたね
今度はJAZZのレコードで
う~ん、これも文句なしにカーバッテリーです
音の切れ、アタックの強さ、弾けるような躍動感、どれをとってもディープはいまいち
ワクワク感は少ないですが、音が悪い・・・・のではない気がします
これはこれでじっくり聞くにはいいのかも
ではそういった曲に変えて、チョンキョちゃんのバイオリン協奏曲
うーん、なるほど~、
なんかこのレコードはディープバッテリーのほうが聞き易いし気がする、
バイオリンの音色もこちらの方が好きです
音の粒子がディープサイクルのほうが細かく、滑らかに聞こえる
カーバッテリーは力はあるが、少し荒く、音の角にぎらつきも感じられました
今度はハインツホリガーのオーボエ協奏曲
やはりディープサイクルのほうがいい音色で聞き易く「良い音楽だな~」と感じられる
カーバッテリーのほうが雑音が多いというか少し賑やかな演奏になる
今度は朝比奈隆のチャイコの六番三楽章
これはカーバッテリー圧勝だろなーと思って聴きだしたが、
意外にもディープサイクルもなかなかいい、しかしこの曲の魅力ティンパニーの低音は決定的にカーバッテリー
双方の三楽章を聞き終えて、(ディープは途中でやめましたが)やっぱりこのての曲の満足感はカーバッテリーでした
(三楽章だけの判断です)
なるほど~、ツイーターの励磁電源のバッテリーの種類だけの違いで
こんなにも音色と音の傾向が違うものなのか
驚いたのはツイーターの電源を変えただけなのに低音が違うこと
低音のトランジェントが違う、量も違う気がする、だから聞こえてくる音楽が違う
う~ん
恐るべし励磁スピーカーの世界