カメレオンの独り言

当分は漫ろ言の漫ろ歩き、頭に浮かんだ事柄を挿絵と写真と下手な文で綴ります。色々と間違い多いですがご容赦を。

カメレオンの独り言-854 『息子』

2013年08月05日 | 日記






 明日(8/5)の分です。










息子が、なんやらかんやら問いかけてくる。丁寧に応えてやる。此れは、あくまでお父さんの意見であって、正しいかどうかは自分で判断しろよって付け足す。

人としての筋ってのは変わらないけど、オレが生きてきた時代と、息子が生きていく時代は違う。

生きていくのは、おまえであってオレではない。人間は、身を処す覚悟だけは腹の底に常に持っておけ。この覚悟が大きな支えになるからなって、古いかね?






其れに至らぬように頭や心を使い切れる、其れに至るまで戦える、自分の器を知って無謀を慎む目安になる。引くことを知る。生きている感謝を忘れない。






一人息子であることが気がかりだね。もし、自分が、ずっと一緒に生きてやれても、何ほどの力になって遣れるか甚だ頼りない。

このオレみたいなアホでも此処まで生きてきた。オレより頭がいい、オレより心が清い、オレの血を引いて最期の根性は持っている。それだけが救いだね。

何かしら、おまえの手引きとなるような、なにかしら、道標(みちしるべ)となるような、そんなものを残してやりたい。






時は非情だから、知らぬ間に追い詰められたよ。オレが見せて出来るのは、為らぬとも、ただ、ひたすら歩き続けることを教えるのみだね。

幾つになっても夢は失わない、いくつになっても諦めない、こんな親父の姿が果たして息子の目にどう映っているかね?

人に感動を与えろ、人に喜びを与えろ、人に夢を与えろ、人に気づきを与えろ、人の心を癒せ、クリーエーターの道は、其れに尽きるよ。






おまえは、一度聞いたら忘れない。オレが、おまえに出来るのは、おまえを、誰よりも信じれるということだよ。





















オレは、オレの夢を形には出来なかったけれど、時折、思うんだね、それは、おこがましいけど、他人(ひと)さんを呑み込むクリエーターの技は一流だよ。

先は解らない、でも、今の今までは、他人(ひと)さんの心を捉える技は、一級品だよ。敵は皆無だよ。とんでもない人でもコロリだよ。「ホンマかえ?」

打算では出来ない。人は、盲目(めくら)じゃないからね。こころで当るんだよ。誰れ彼れ選ばずのこころだよ。






ひとつの才能なんだろうね、誰にでも出来ることなのに、同じ感触の応えようが戻るとは限らないからね。






だから、オレは、遅まきながら目覚めたんだよ。此れが、もし、オレの才能なら、純な思いのみで生きたら、どうなんのかなあ、なんてね。

新興宗教の教祖に奉(たてまつ)られて、色欲に狂って刑務所に放り込まれるかね? 「なにを考えてんねん」 それもいいだろうなあという冗談だよ。

まず、モテまくりだろうね。「それしか考えることないのんかえ?」 それもいいだろうなあという冗談だよ。 






「本気の冗談だろ?」 実際、可能な話だよ。糞真面目に自分を律して道を踏み外すことなく坊主のような男で生きて来た。

今のエロ坊主じゃないよ、昔の修行僧だよ。考えたら、昔からのモテようったら、オレの場合、異常だもんね。 

3月に入って生まれてたら「世紀のドンファン」になってたらしいよ。その残りカスを受け継いでんだろうね。一日の違いで修行僧かよ、馬鹿みたい。






オモロイから、何度も書いてるけど、云ってるほどには興味がないんだね。面倒臭いってのが本音だね。此れが一日違いの最もたるところだろうね。

思いだけで満足しちゃうんだね。男と女の関係は、想いだけが美しいんだよ。





















話が横道に逸れたけど、こころを自由にしたら変わるだろうなあってのは、今、正直、感じるんだね。こんな思いは、初めてだね。

「俺も聞いたことないわ」 「そやなあ、この人は云わんなあ」って奥さんも云ってるよ。

オレは、どんな目に遭おうが、遭わされようが、愚痴ったり、恨んだり、憎んだりなんてのがない。そのときに集中して消化しちゃうんかね?






まだ、相手を思い遣ってるとこがあるね。相手の性格や価値観や事情を推し量ったら、あれでしかなかったんだろうなって納得しちゃうんだろうね。

山が挙がるときには、自分も其処に居る。片方だけで山にはならない。そう思うと公平な判断が出来るよ。

カルフォルニアの地獄の弟は、今頃、どうして居るのかねえ? 好きなアメリカの水が合ってんだろうね。其処で骨を埋めな。死んでも土が癒してくれるよ。






「この空気だけは、おまえに感じさせてやりたい」って、云ってたね。何処までも青くて清清しくて不快な湿度が無いんだね。

おまえのその思いで乾いた空気の感触が伝わるよ。「来い、来い」って、寂しいのかどうかは知らんけど、遠慮しておこう。

オレは、動かない男だけど、いつか必ず、乾いた空気の青空の下、白い真砂の砂浜が、延々と続く透けた波の打ち寄せる海岸へ行ってみせるからね。





















変えよう、変えたい、そんなときは、まず、自分が変わらねばならんのかも知れないね。語るよりも、壁を乗り越える姿を息子に見せてやろう。
























カメレオンの独り言