久しぶりにお話が浮いてこないね。う~ん・・・・ウンコでもするか。「おまえ、そんなの初っ端から云う台詞か? 無礼者っ」 すまん。
離婚されたのかな? いつもひとりで映画に行ったり、買い物行ったり、活発なおばさんが居る。娘さんが一人居たっけ?
その人が、最近、げっそり痩せて元気がない。「どうしたの?」 「あかんわ、しんどいねん」
「しんどかったら、家でゆっくりがいいよ」 「なにもする気が起けへんねん」 「医者は?」
原因不明の症状らしい。最近、同じ症状で来院する人が増えているらしく「精密検査もしたけど解らんねん」
胃腸に影響して、食欲があるのに喉が通らないなんて殺生やね。
「ああ~、食欲の秋やのにつらいわあ」 「あっさりしたものを頂けばいいやん」 「あかんねん、あげそうになるねん」
大きなナイロン袋に荷物が一杯、「何処へ行ってきたん?」 「病院、こんな缶詰10個も持たされて重たいわ」
「流動食か?」 「そう」 「お粥さんのほうがええやろ?」 「うん、せやけど作る気がせえへんねん」 なるほどね。
五十半ばかな? 人生は、おちょくりよるからね。一人で気楽に楽しんでいるものをいじめてやるなよ、神さんも酷だね。
宝くじを買い続けても当たらない。当たってる人は必ず居るらしい。でも、当たらない。「ふざけんなよ」
逆に、悪いことなら当たらないことが幸い。「良かったあ~」 其の違いだね。
95歳で眠るような老衰死の人も居れば、かたや同い年ぐらいの人は植物人間になって死ぬこともできない。
本人の意思による書置きがないから、残された者たちの判断に委ねられる。息子娘のうちの二人は、「楽にしてあげよう」といい、
あとの二人は「治るかも知れない」と、希望にすがって拒んでる。
「脳死状態やろ? 死なしたるべきや」って、彼女の判断にいささかの迷いもない。
わたしなんか、もし、そうなったら「死なせて」って、家族に言ってるらしい。「臓器も使えるなら使ったらええ」 らしい。
無駄の無い意見だね。彼女の持ち味だね。ダラダラと流れ滴るような意見を聞いたことがない。実にあっさりしとるわ。
響きに軽薄がないということは、何事も意味深く思考を巡らして答えを引き出すことに熟練しているね。
迷い迷いつつの意見を言うということは自信がない自身のなせる姿かね。
右か左、答えは二つに一つ、迷いながらの「左」より、毅然と「右」と指し示されるほうが、お任せで待つほうも「納得」できるね。
『 ワイルドギース 』 1978年度作品 英
昔、梅田の映画館で「ワイルドギース」って洋画を観た。他国の戦場へ、金を稼ぐために出兵する男たち(傭兵)の物語なんだけど、
アフリカのジンバブエだったかね、反政府軍の指導者を救出する作戦を容易にこなして飛行場で迎えの輸送機を待つ彼ら。
でも、迎えの輸送機は、着陸したものの、Uターンして離陸、彼らを見捨てて去って行く。
利権を天秤にかけてる雇い主が、裏切って彼らを見捨てるんだね。
隊長のリチャード・バートンはじめ、彼に無理やり誘われて参加した戦友のリチャード・ハリス、それにロジャー・ムーア他50名ほどの兵士は
過酷な状況に置き去りにされるんだね。相手は、「殺すことで良心痛むどころか喜び狂う」ような野蛮な黒人部隊なんだよ。「怒るどっ」
黒人部隊はコワイほど映画は面白い。「おまえらは考えなくてもいいんだよ」ひたすら野蛮がいい。「ほんまあ~なんちゅう奴やっ」
それに引き換え、傭兵たちの格好いいこと、黒人部隊皆殺ししても、あんたらは死んだらあかん。 「こいつ、山刀で首飛ばすっ」
作戦立案に長けたリチャード・ハリスには、イギリスに残した一人息子の少年が居る。彼の作戦で陸地からの脱出を図る。
途中、黒人部隊と遭遇、戦いを繰り返しつつ辿り着いた村で白人宣教師と出会い、村外れにポンコツ輸送機があることを教えられる。
折りしも、黒人大部隊が彼らを包囲、絶体絶命の窮地。激しい戦いが繰り広げられる。
旧知の戦友が、次々と倒れていく。ロジャー・ムーアが輸送機を操縦して離陸スタンバイ。指導者を担架にのせて輸送機に運ぶ。
荒地の飛行場の周りから野蛮人が黒々と姿を現す。「黒人部隊だろうがっ」 この際、おまえらは野蛮人でいいんだよ。「このおっさんっ」
飛行場を駆けて搭乗する味方を援護するリチャード・ハリスら数人の兵士、「見捨てられるぞ」 「待てっ」 リチャード・ハリスは、
ビクつく兵士を諌めて機関銃で援護の役目を果たす。
搭乗を終えたリチャード・バートンが「来いっ」と怒鳴る。駆け出す援護の兵士、野蛮人が涌いて出る。
すさまじい銃撃音、弾丸を受けて倒れる兵士が格好いい 「どういうことや?」 野蛮人には解らん。
文明人には、倒れ方にも、こだわりの「美学」ってのがあるんだよ。「へええ~?」
輸送機は滑走を始めてる。走る。ハッチにしがみついてる兵士を押し上げつつ走る。走る。もう、野蛮人を止めるものはない。
ドワーと出てきて追いかけてくる。「格好ええなあ~」 なにぃ~、どこがや? 野蛮人の何処が格好ええねん? ただの真っ黒けやないか。
もう、ひとり、押し上げ、引っ張り上げる。最後にリチャード・ハリスがハッチに手をかける。
リチャード・バートンが手を差し出す、走る、走る脚に被弾する、ハッチから手が離れる。リチャード・バートンが叫ぶ。
リチャード・ハリスが片足引きずり走る。「機を止めろっ」 バートンが怒鳴る。
操縦するロジャー・ムーアが「止めたら、もう、飛べないっ」 バートンがうろたえる。
ハッチから乗り出し見るとリチャード・ハリスが遅れている。「息子を頼むっ」 「息子を頼むっ」 何度も絶叫が走ってくる。
「撃ってくれっ」 「撃ってくれっ」 捕まったら拷問されて殺される。「だめだっ」 「だめだっ」バートンが怒鳴る。
悲惨なシーンだったね。距離が離れていく。黒々と野蛮人どもが追ってくる。 破顔のリチャード・バートンが機銃を発射する。
二つにひとつの決断だね。この場合は、ひとつを実行する重さだね。
苦しみを排除するための苦しみの決断だね。当人の力では、どうにもならない状況の時、変わって行動してあげるべきかもしれんね。
「我々が、彼を捕まえて拷問して殺すとは限らないっ」 なに? 「手当てして帰国させるかも知れんじゃないか」 なんだって?
おまえが、おまえたちの常識を知らんのか? 山刀で傭兵の看護兵をズタズタにしておったではないか。
そんな台詞は、おまえたちを白いというのと同じだよ。有り得ないんだよ。「なにっ、山刀でおまえの首飛ばすっ」 正体出たではないか。
「今の世で、こんな露骨な偏見野郎居らんでっ」 うるせえっ、アフリカでサルと走ってろ。
映画案内もどきを我慢できなくなって「禁」を破っちゃった。「どうなっても知らんぞぉ~」 いやぁ~ん。