パソコン遣りだしてからテレビはニュース以外あまり観ない。
他人(ひと)を馬鹿扱いするほど自分も賢くはないけど、どのチャンネルにしてもタレントが馬鹿騒ぎしている番組ばっかし。
こいつら使わんと番組創れないの?って思ってしまう。民放の悲しいところなんだろうね。
スポンサーの言いなりなのか、これでなきゃあスポンサーがつかないのかだろうね。金が支配してんだね。
毎度毎度こんなのばかり見せられて育つと人間性も軽くなるわなぁ。
そんな番組の中に「宇宙人は居る居ない」で言い争っているヤツがあるね。
UFOの写真があっても「合成だっ」「インチキだっ」って受け入れない側と「絶対に居るっ」っていろいろ証拠を出して、
揚句は「宇宙人とコンタクトをとった」なんて映画のようなことまで云って宇宙人実在説を唱える側が喧しく討論する番組。
今も遣ってるかは知らないけれど「宇宙人は兎も角UFOは居るよ」
もう30数年程昔の話だけれど大阪市内の南区(今は中央区)の千日前から東へ日本橋筋一丁目に向かって映画を観た帰り道、
一丁目の交叉点手前まで来て通りのおはぎ屋さんで土産を買おうかなと立ち止まり、
何気なく視線を向けた先に中年のサラリーマン風のおじさんが晴れた夜空をじっと見上げている。
つられておじさんの視点に合わせて目をやるとピカピカと綺麗に輝く星が散らばってる。
晴れた夜空で雲はない。交叉点の南西角には鎌田特許の古い煉瓦造りのビルがある。
ちょうどその真上辺りで光る星の一つがスーと動いた。「あっ?」と声がでた。ジッとしていたものがスーと動いたのよ。「あれれれ・・・」
見上げたまま脚がおじさんの方に動いてる。「ゲッ」直線に動く星が今度は直角に曲がった。
「なんとっ?」今先に観た映画より映画的。同じ距離ほど直線に進んでまた直角に曲がって此方側に向かって来てる。
慌てて周りを見渡すがおじさんと私だけが気がついてるみたい。車道は車で一杯、歩道には行き来する人がパラパラと居る。
また直角に曲がって二人の頭上まで来た。交叉点手前の細い脇道の真上に向かってる。
おじさんが見上げたまま星の動きに合わせて歩き出してる。私も歩き出してる。第一発見者のおじさんは空見上げたまま。
夜空をライト照らして飛ぶ航空機ぐらいのスピードで星はキラキラ輝きながら脇道の通りから見える空を一直線に進んでいく。
脇道は両脇に二階建て程の民家が立ち並んでる。
大通りとは対称的に明かりはチラホラと暗い。50メートルほど追跡して民間のモータープールのトタンの壁に突き当たり道はT字型に分かれている。
星はモータープールの屋根の向こうに進んで見えなくなった。
おじさんがダダッと駆け出し右手の大通りへ。私もダダッとおじさんを追うように走ってる。
先ほどの通りと交差して南北に伸びる堺筋に出ると道頓堀へ向かっておじさんの脚は早い。
おじさんの視線は空に向けられたまま。こちらの歩道は行き来する人が多い。道頓堀筋商店街の前で視界が広がり夜空が見渡せる。
おじさんが窺うように空を見上げている。背中が大きく息衝いてる。
私もその後ろで動く星を探したが・・・「居らんっ」暫くして、おじさんが何も無かったようにスーと人ごみの中に消えるのを見やりながら
「あれは空飛ぶ円盤やっ」と、心の中で確かめるように呟いた。
この頃はUFOって云わなかった。空飛ぶ円盤なんて云ってたね。
「直角に曲がって停止してなんて飛行物体があろうはずがない。操縦であろうが遠隔操作であろうが生物が動かしているはず。
宇宙には人間以外に優れた頭脳を持つ生物が居るっ」って此れ以降、確信して疑わない。